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雫がしたたり落ちる季節

僕は、白いドレスを着た美しい女性に出会った…

はずだった…

彼女

ねーちょっと!聞いてよ!

根本 涼至

ああ

彼女

洗濯しようとしたら、服のポケットからこんなん出てきたんだけど!

彼女はそう言いながら

キャバクラのレシートを僕に見せた…

だが、僕は…

根本 涼至

ああ

無愛想な返事を返した…

彼女

ねぇ!聞いてる?

彼女

あんたの話だよ!

根本 涼至

ああ

僕は、この時…

彼女

もういい加減!キャバクラなんて行くのやめて!

根本 涼至

ああ

彼女

今、小説執筆中なのか知らないけど、あんた、一つも書き上げたことないじゃない!

根本 涼至

ああ…

その通りだ…

僕は小説を一つも完成させたことがない

彼女

いっつも、途中で諦めて!キャバクラで遊んで!また書き始めて、諦めて!またキャバクラ行って!

彼女

いつもそうじゃん!

根本 涼至

ああ

彼女

せめて一つくらいは完成させなさいよ…

根本 涼至

ああ…

本当にその通りだ…

けど、今書いてる作品も…

諦めるだろう…

彼女

とりあえず、私、実家帰るからね!1人で頑張りなさいよ!

根本 涼至

ああ

僕は、終始、彼女の顔を見ずに

無愛想な返事だけ返した…

根本 涼至

また、キャバクラ行くか…

「ダメ!」

根本 涼至

ん?今なにか聞こえたような…

数分、黙って耳をすましたが、何も聞こえなかった

家を出て、数分歩くと…

ボーイ

新オープン!キャバクラ「White」いかがですかー

ボーイ

可愛い子いっぱいいますよー

キャバクラ「White」

根本 涼至

新たにオープンしたキャバクラか…

根本 涼至

行ってみるか…

数分後

ボーイ

すいませんー!新規来ました!

支配人

いらっしゃいませ!

支配人

では、早速…

僕は、すでに決めていた…

根本 涼至

この子でお願いします

支配人

かしこまりました

支配人

では、あちらのソファにお掛けください

根本 涼至

どうも

しばらく、ソファに座って待っていると…

白いドレスを着た美しい女性が来た

お待たせしました!ご主人様!

根本 涼至

あ、あぁ…

根本 涼至

で、君…源氏名は?

実は…

私、源氏名がまだないんです!

根本 涼至

そうか、まだないのか!

なので、ご主人様につけてもらっても…いいですか?

根本 涼至

いいけど、客につけてもらうとかアリなのか?

ええ、他の子でもそういう子いますよ

根本 涼至

へぇ、そうなのか…

根本 涼至

じゃあ、君は…雫、しずくちゃんだ!

雫!いい名前です!気に入りました!

あ!ご主人様のお名前は?

根本 涼至

僕は、根本

根本さん…

ありがとうございます

根本 涼至

ちなみに、職業は…

小説家…ですよね?

自称の…

根本 涼至

え!?なんでそれを?

理由は言えません

言うと、雫になってしまうので…

根本 涼至

そ、そうか…

僕は、正直、困惑した

なぜ、彼女が知っているのか

なぜ、理由を言うと、雫になってしまうのか

とりあえず、僕は、酒を飲みまくることにした

根本 涼至

じゃあ!酒頼んじゃおうかな!

だめです!だめ!

根本 涼至

え…でも君の収入…

人の収入なんて気にする前に、自分の仕事を気にしなさい!

根本 涼至

は、はい…

根本 涼至

今日はもう、帰るよ

僕は家に帰ったが…

わかったわ…

家の場所…

僕は、家に帰り、シャワーを浴びて、出てきた瞬間…

ピンポーン

あのぉ、開けてください

根本 涼至

え?なんで、あの子が…

ねぇ、開けてよー

根本 涼至

しょうがない…

僕は、怖がりながらも、ドアを開けた

やっと、開けてくれた!

根本 涼至

なんで…

根本 涼至

なんでわかった?

だって、私…

いつも、この部屋にいるもん!

僕は、寒気がした

根本 涼至

え…どこに…

根本 涼至

いたの?

根本さんが、いつも使ってる机の上

根本 涼至

机の上…行儀悪いぞ

違う…正確には、原稿用紙の中

根本 涼至

え?なにを言ってるの?君は

だからぁ!私は、根本さんが完成させるのを諦めた作品の中から来たの…

根本 涼至

なんで…

それは言えない…

根本 涼至

言えないってなんで!

言ったでしょ

理由を言うと、雫になってしまうって…

根本 涼至

雫になったら?

完全に消えてしまうわ…

根本 涼至

そうなのか…

根本 涼至

じゃあ、どうすればいいんだ?

さぁね…

自分でよく考えなさい…

根本 涼至

わ、わかったよ…

その夜、僕は必死に考えた

僕の好きなスポーツ

好きな映画

僕がキャバクラと酒以外で好きなことを洗いざらい考えてみたが…

翌日

根本 涼至

なぁ、しず…

おはようございます!!

根本 涼至

おお、元気だな…

根本 涼至

今日一日、付き合えるか?

はい…大丈夫です

根本 涼至

じゃあ、着替えたら行くぞ

はい!

海にて

え…サーフィン?

根本 涼至

ああ、サーフィンだ

なんで?

根本 涼至

実は、昔やってたんだよ

根本 涼至

一緒にやるか?

いえ、いいです

私、水苦手ですし…

この着させられた水着も正直不愉快です

根本 涼至

そんなこと言うなよ笑

根本 涼至

いいだろ?ビキニ

全然良くありません!

こんなんなら、私、帰りますよ!

根本 涼至

まぁまぁ、待て

根本 涼至

サーフィンはもうやめる

え!本当に?

根本 涼至

ああ!

根本 涼至

次は映画だ!

映画!?

なんの?

根本 涼至

今大ヒット中の「助け合いヒーローズ」っていうヒーローアニメなんだけど…

ヒーローアニメ!?

私!大好きです!

根本 涼至

本当か!じゃあ、すぐ行こう!

はい!

数時間後

根本 涼至

映画どうだった?

もう、最高です!

助け合いレッドが最高にかっこよかった!

根本 涼至

そうだな

あ、で…

なにか分かった?

根本 涼至

いやぁ…考えてるんだけど…

やっぱわからないか…

じゃあ、今から言うことよく聞いてて!

根本 涼至

ああ、わかった

ポチャーン

その時、雫の肩に雫が落ちた

私は、根本さんが完成させるのを諦めた作品の中から出てきたの

根本 涼至

ああ、それは知ってる

その理由は、ただ一つ

根本さんに物語を完成させてほしい!ということを伝えるために私はここに来た

そして、今、私の肩に雫が落ちた…

根本 涼至

ああ…

肩に雫が落ちたその瞬間から1ヶ月後に私は、雫となって消える…

根本 涼至

ってことは…

ですから、1ヶ月後の今日までに物語を完成させてください!

根本 涼至

根本 涼至

わ、わかった…

僕は、決意した

絶対に、1ヶ月で物語を完成させてみせる、と。

1ヶ月後

根本 涼至

今日で1ヶ月です…

完成しますか?

根本 涼至

ああ!あと少し…

頑張ってください!

根本 涼至

ああ!

根本 涼至

雫のために!

はい!

根本 涼至

根本 涼至

完成したぞ!雫!

物語が完成して、振り返るとそこには…

白い雫とその横には、書き置きがあった…

「物語を完成させてくれてありがとうございます。」

「幸い、物語が完成した後に雫になったため、無事戻れます」

「ありがとうございます。根本さん」

これを読んだ僕は…

根本 涼至

ありがとう…

根本 涼至

本当に…

根本 涼至

雫…

根本 涼至

お前のおかげだよ!

「いいえ、あなたのお力ですわ」

根本 涼至

ん?なんか聞こえたような…

根本 涼至

根本 涼至

ま、なんでもないか…

数ヶ月後

本屋にて

大ヒット!根本涼至作「白い雫」

ついに映像化も決定!?

元彼女

白い雫…か…

元彼女

フフ!やればできるじゃん!

彼女はそう言いながら、一冊手に取り、レジに持っていった

店員

お!お客様もこの本買われるんですね!

元彼女

ええ…

店員

実はこの本、僕も読んでみたんですけど、めっちゃよかったです!

元彼女

ありがとうございます…あの人にも言ってください…

店員

いえいえ…ってあの人?ってまさか!?

根本 涼至

僕ですか?

店員

え、えええー!!?

店員

あ、あの、さっきの方は…

根本 涼至

あ、さっきの方は…元カノです

店員

あ、あぁなるほど…

店員

追わなくていいんですか?

根本 涼至

ええ、大丈夫です

僕は出口の自動ドアを指さした

根本 涼至

まだ、待ってるでしょ

店員

はい…

根本 涼至

じゃあ、行ってきます

僕は彼女の元へ行った

元彼女

根本くん…すごいね

根本 涼至

いやいや…みんなのおかげだよ

根本 涼至

読んでくれる人、応援してくれる人

根本 涼至

みんながいたから完成したんだ

根本 涼至

なぁ、僕たち、もう1回リベンジしないか?

元彼女

え?

根本 涼至

もう一度、付き合わないか

元彼女

元彼女

いいよ!

根本 涼至

うん!

元彼女

今の根本くん…いい顔してる

根本 涼至

本当に?

元彼女

うん!いい顔してる!

元彼女

ねぇ、ハグしていい?

根本 涼至

ああ、もちろん!

僕たち、2人は熱く、抱き合った

僕たち、2人がここでまた、出会えたのも…

白い雫のおかげかもしれない

End

この作品はいかがでしたか?

231

コメント

2

ユーザー

おぉ…素敵😍 いいお話ですね〜! 一つ一つの作品には 色々な気持ちが入ってる事を 改めて思いました!

ユーザー

とてもステキなお話でした✨ 人の応援、支えがあるからこそ、人は頑張れるのでしょうね(*´꒳`*)

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