杏
だから!ここはこの公式使うんだって!
美咲
はー、なるほどなるほど?
美咲
あー、はい!こういうことですか?
杏
そう!やっと分かってくれた……
美咲
やっぱ先輩頭良いですよね!
杏
あんたが頭悪いだけ
美咲
えー、ひどくないですか!?先輩!
杏
いや、この問題何年生の物?
美咲
高校1年生のものです!
杏
で、あんたは今?
美咲
3年生です……
杏
はぁー
美咲
数学は苦手なんです!
杏
うん、見てたら分かる
美咲
代わりに国語は出来ますから!!!
杏
確かに国語は引くくらいできてるけど
杏
なんなら私より
杏
でも苦手は潰しておいた方がいいでしょ
美咲
はい……
杏
まぁ、頑張ってるのは分かってるから
杏
じゃあ、一旦休憩しよ
杏
煙草吸ってくる
美咲
……先輩
杏
何?
美咲
それ何本目ですか?
杏
えーっと、4本目、かな
美咲
1日3本までって約束してましたよね
杏
今日だけ、今日だけだから
美咲
……今日は見逃します
美咲
勉強を教えてもらってる身なので
美咲
ただ、次は許しませんよ
杏
うん、分かった
杏
(煙草を咥え火をつける)
杏
(ゆっくり息を吸い、煙と共に吐き出す)
杏
なんだかんだあの子飲み込み早いなぁ
美咲
それ、私の事ですか?
杏
びっくりした……
杏
急に隣にくるから
美咲
ふふっ、ごめんなさい
杏
煙草の匂い移っちゃうよ
杏
中に居たら?
美咲
別に移っても大丈夫ですよ
美咲
それよりも
美咲
隣で先輩を見てたいです
杏
……そう
美咲
もしかして先輩
美咲
照れちゃってます?
杏
べつに
美咲
先輩かわい
杏
うるさい
美咲
ふふふっ
杏
(顔が熱くなるのを感じた)
杏
(その熱を煙と吐き出してしまいたくて)
杏
(もう一度煙草を咥えた)
美咲
ねぇ、先輩
杏
ん?なに?
杏
(煙草を口から離す)
美咲
先輩いつもそれ吸ってるじゃないですか
美咲
何がそんなに良いんですか?
杏
分からない
杏
でも
杏
吸ってるとなんか落ち着く
美咲
へー……
杏
(突然持っていた煙草を取られた)
杏
は?何して……
美咲
すぅー、はー
美咲
うぇっ、苦っ!
美咲
先輩よくこんなもの吸えますね
杏
(いや、まだあんた未成年でしょとか)
杏
(急にとったら危ないじゃんとか)
杏
(色々言いたいことはあったけど)
杏
(私が咥えてたものをあの子も咥えた)
杏
(いわゆる間接キスをした)
杏
(なんてことないそんな事実が邪魔をして)
杏
(私は何も言えなかった)
美咲
あれー、先輩
美咲
顔真っ赤ですよー!
美咲
今更間接キスくらいで照れてるんですか?
美咲
もっと凄いことしてきたじゃないですか
美咲
ねぇ、先輩?
杏
うっさい
美咲
照れてる先輩も可愛い
杏
うっさい!