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柘榴

私の1日内に落ち着く時間ってないのかな……

私は食べ終わってからみんながいなくなった広間でぐったりと寝転んでいた。 高い天井の木目を見ながらぼーっとしていると、いきなり燭台切の顔が目の前に映った。

燭台切光忠

主、大丈夫かい?こんな所でゴロゴロしてると風邪ひくよ?

柘榴

あ、光忠。片付け終わったの?

燭台切光忠

あ、うん。さっきね?

柘榴

本当にお疲れ様…何か困ったことがあったら何時でも私を使ってくれていいからね?

光忠にはいつも頑張ってもらってるから、頼ってほしいよね!そんなことを思っていれば、光忠はにっこり笑った後に何だかソワソワしだした。

燭台切光忠

あのさ、主…ちょっと時間いいかい?

柘榴

ん?もちろんいいよ。どうしたの?

燭台切光忠

…小屋か蔵で他に短刀を見かけなかったかい?

柘榴

短刀…?私達が持ち帰ってきたのは、博多と後藤と信濃と、不動の4振りだけだったけど……それがどうしたの?

燭台切光忠

太鼓鐘貞宗…通称貞ちゃん。その子が居ないから、折られたのかと思ってちょっと気になってたんだ

まだ刀がいたのか……。太鼓鐘貞宗…どんな見た目かはわからないが、見ていない気がする。

柘榴

んー……蔵にはいなそうだったけど…小屋はあんまり探ってないから、また時間ができた時にでも小屋を探してみるね?

その言葉に嬉しそうな笑みを浮かべる燭台切。

燭台切光忠

ありがとう、主。その時は僕も手伝うから言ってよ?

柘榴

光忠はご飯作ったり片付けしたりで大変なんだから大丈夫だよ!私なら暇そうな刀剣連れていくからさ

燭台切光忠

そうかい?ならその時はよろしく頼むよ

そう言いながら、私の頭を優しく撫でてくれる燭台切。表向きはいつも笑っているが、きっと相当疲れているのだろう。あ、そう言えば…蔵から持ってきたお風呂の入浴剤があったんだった!あれを入れてお風呂に入れば光忠の疲れも取れるかもしれない!

柘榴

光忠、脱衣場にあるダンボールに入浴剤が入ってるから、それを使ってお風呂に入ってきたらどう?疲れ取れると思うよ?

燭台切光忠

!本当かい?なら、主のお言葉に甘えて…鶴ちゃんと伽羅ちゃんを誘って入浴してこようかな

柘榴

うん!ちゃんと疲れを癒してきてよね、光忠はいつも忙しいんだから!

燭台切光忠

うん、分かっているよ。じゃあ、お先に

そう言い残して、燭台切はお風呂に入りにいってしまった。一人になった私は再び天井を見上げていれば、誰もいないはずの広間に誰かの規則正しい寝息が聞こえてきた。私は寝息の正体を見るべくゆっくりと身体を起こして、当たりを見渡した。

柘榴

……あれ、不動?

周りを見渡せば、テーブルに甘酒が置いてあり不動がテーブルに伏せたまま眠っていた。

柘榴

……なんで部屋で寝ないの…って、私も一緒か

私は立ち上がれば、不動の近くに近寄り隣に座り様子を伺った。私は顔を横に向けて寝ている不動の頬をツンツンとつついた。

不動行光

……ん…

頬を触れば眉間にシワを寄せて軽いうめき声をあげた。 だが全く起きる気はない。このまま此処で寝かせといてもいいけど、風邪ひいたら大変だし起こさなきゃなぁ……。私はそう思い、不動を起こすことにした。

柘榴

不動、起きて〜

肩を掴み、不動を揺さぶるがぐっすり眠っていて起きる気配がない。さてと、この子どうしようかな。お姫様抱っこで運ぶくらいはできるかな。そう思いながら不動を見ていれば、眠っていた不動が薄らと目を開けた。

不動行光

ん……さみー…

寒そうに身震いしながら起き上がれば、私をチラッと見てきた不動。

柘榴

あ、起きた…。不動がこんなところで寝てるから風邪ひかないうちに起こそうと思ったんだけど…起きなくて困ってたんだよね…でも起きて良かった!

不動行光

ふーん……

私の言葉に、不動は横目でこちらを見てくる。

柘榴

どうしたの?

不動行光

…本当は寝込みを襲おうとしてたんじゃないのかぁ?

柘榴

…は?

思わずキレたような声が出てしまった。私は襲うなんてこと絶対にしないよ?

柘榴

誰も寝込み襲わないし…!そんなこといいから、早く部屋に戻って寝なよ?風邪ひくから!

不動行光

えー…部屋に戻ると、あの長谷部ってゆう奴がうるさいから嫌なんだよなぁ…アンタの部屋に行きたい

柘榴

なんでそうなるの!?嫌だよ…自分の部屋に戻りなさい

私はそう言いながら立ち上がった。すると不動も私と同じようにふらっと立ち上がれば腕を掴んできた。

不動行光

ちょっと待てってば…

柘榴

ちょ、部屋には連れていかないからね?

不動行光

んな固いこと言うなって〜……おっ、と…

不動はふらつきながら話していれば、いきなりバランスを崩しこちらに向かって倒れてきた。

柘榴

へ?ちょ、危なっ……、ぎゃっ…!

柘榴

いたた……

支えようとしたが、咄嗟のことに対応出来ずに一緒に倒れ込んでしまった。

不動行光

あれ、痛くない…

柘榴

私痛かったんだけど…

私が不動に押し倒されている体勢なため、痛いのは私だけだった。すると不動がそのまま私を抱き締めてきた。

不動行光

あったけー……寒かったからちょうどいいや

柘榴

……え?ちょ、離れてー!このまま寝る気なの!?

不動が抱きついたままこちらを見てきた。

不動行光

なぁ、今日から抱き枕になってくれない?

柘榴

嫌だ

不動行光

いいだろー、減るもんじゃないんだからさぁ

柘榴

減らないかもしれないけど、私の疲労ってメーターが増えちゃうんだよ、分かるかな?

不動行光

んー、分からないかな〜

そして、更にぎゅっと抱きしめてくる不動。抱きつくのはいいんだけど、とりあえず降りてくれないかな…この子。

柘榴

不動、とりあえず降りてくれる?

不動行光

なんでだよ…あ、俺がダメ刀だからか!?そうだろ!

柘榴

不動はダメ刀なんかじゃないよ!不動はいい子だから…どいて?

不動行光

嫌だね、離したらどうせ俺を置いて部屋に戻るんだ

そう言って更に抱きしめながら、赤くなった顔をこちらに向けてくる不動。 なんか照れてるみたいで可愛いかも……?まぁ、離してもらったら走って部屋に戻るんだけどね!

〜 長谷部side 〜

まったく、あいつらと来たら……。主の頼みだから面倒を見ているものの、本当に苦労が耐えない。俺は、一度部屋に戻り広間で寝ていた不動を迎えにいく最中だった。

へし切長谷部

はぁ……疲れた。主命なのだから、こんなことを言ってはいけないのだろうが……あぁ、主に癒されたいものだ…

独り言を呟きながら暗い廊下を歩き広間に向かう。主……今頃何しているのだろうか…。

柘榴

は~な~せ~!起きてってば!

未だに不動に捕まっている私。なかなか離してくれない。すると不動が私の頬をスッと撫でてきた。

不動行光

うるさいなぁ…あんまりうるさいと、その口塞ぐからなぁ……

柘榴

……ごめんなさい

危機感を覚えた私は咄嗟に謝り、お口にチャックをした。

四天王が突然ブラック本丸の審神者をやることになりました

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続きを楽しみに待っています 体調に気をつけて頑張ってください これからも応援してます

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