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リクエスト短編のホラー系が見たいって言ったので

正直ホラーわかんないんすけどどうぞ!w

トントン

……

俺は外の日差しを受け、目が覚める

トントン

…よく眠ったわ

日差しを見て呟く

立ち上がる、体が軽い

きっとしっかり寝たからだ

(ホラー系としか言われてないので勝手にキャラ決めました←報告遅)

ガチャっ

トントン

ちょ、ノックもなしに入らんといてくれる?

苦笑い混じりにドアを見ると

寂しい顔でぐるさんが立っていた

トントン

どしたん?

トントン

なんか嫌なことあったん…?

グルッペン

…………

彼は下を向き、俺の言葉に返事をしてくれない

トントン

グル、さん…?

グルッペン

…トントン

トントン

なーに?

グルッペン

すまん……

トントン

え、なにが?

なにを言っているのかさっぱりわからず

困り顔で笑った

グルッペン

本当に……すまん……

そういうとグルさんは部屋を出て行った

トントン

え、なになに

トントン

ドッキリ?

トントン

怖いんやけど

そんな風に茶化したが、怖くて追いかけれなかった

トントン

………

少し、時間を空け部屋を出た

みんなが俺の視界に映るが

俺はみんなの視界に映ってないみたいだ

トントン

な、なぁシッマ!

トントン

お前ちゃんと書類…

コネシマ

そうなんや!

コネシマ

いや、せやから…

トントン

…シッマ

トントン

………

俺の声は届かなかった

トントン

…みんなが俺を………

“無視する?”

トントン

どうしちゃったん…

トントン

なぁ…っ!

1人うつむきながら悩んでも

誰も声をかけてくれない

朝の出来事からして、夢だと信じたい

トントン

…っエミ、さん!

たまたま前をエミさんが通った

エーミール

〜♪

トントン

エミさん!待ってや!!

俺は手を伸ばした

届く距離だった

トントン

えっ…

俺の手は、エミさんの体を透けていき、そのまま通り越した

唖然としている俺をおいて、エミさんはそのまま何処かへ行ってしまった

トントン

夢だ!

トントン

これは、夢なんだっ!!

トントン

夢…なんだよ…ッ……

自然と涙が溢れた

どうしてみんなと話せないのか、触れれないのか

俺は何か悪いことでもしたのだろうか?

トントン

……み、んなっ…

トントン

俺、見えて…ないんやな……

両手で顔を覆う

それでも、溢れんばかりと涙が伝う

???

……見えてるよ

トントン

ッ…!?

何処からか声がした

すぐに後ろを見た

そこには……

しんぺい神

やぁ、元気?

しんぺいがおった

トントン

しんぺ、いさん…

しんぺい神

もう、泣いちゃって…

しんぺい神

可愛いんだから…

しんぺい神

嗚呼、犯したいな

トントン

あの、通常運転やめてくれませんか

しんぺい神

あーごめんごめん!

トントン

え、てか俺のこと

トントン

見え、るんですか…

しんぺい神

もちのろん!

しんぺい神

バリバリ見えてるよ

トントン

んじゃなんで!?

トントン

なんで、みんなには……

トントン

俺が見えないんですか…!!?

しんぺいの肩を揺らそうとして、手を止めた

また、“透ける”から

しんぺい神

……

しんぺい神

大丈夫、僕には触れれるよ

トントン

えっ……

恐る恐る、手を差し出す

その手は温かいしんぺいさんの手で包まれた

トントン

あ、あぁ…

涙が止まらなかった

今日、初めて喋って、触れれた人

しんぺい神

あのね、多分

しんぺい神

忘れてると思うんから言うんだけど…

しんぺい神

今から言ったことを信じて、受け止めてね…

トントン

……?

しんぺい神

たとえ、辛くてもそれが事実だから…

しんぺいさんは、悲しく笑うと手の力が強くなった

しんぺい神

トントン…

しんぺい神

君は……

“死んでるんだよ”

トントン

……し…

トントン

ん、でる……?

トントン

え、俺がっすか…?

そんな、嘘だ

そりゃ、みんなから見えてないけど

こうやって、しんぺいさんは見てくれてる

俺は、死んでなんかない

これもまた夢だ、悪夢なんだ

しんぺい神

……君は

しんぺい神

あの日……

地面が燃える

どこからともなく、銃声、悲鳴、怒声、色々聞こえて

ごっちゃに混ざった

グルッペン

くそっ…

グルッペン

敵の数が多すぎるんだゾ…!!

トントン

せやな…!

トントン

でも、一人一人やれば、確実に落とせる!!

グルッペン

嗚呼

グルッペン

気、抜くなよ…!

トントン

それは、こっちのセリフやで…!

トントン

ッ…!?

トントン

グル、さ……!

グルッペン

え………

前から1人の男が剣を片手に走ってきた

それ先にはグルさんが

ダメだ、あの距離だったら間に合わない

引き金を引くグルさんが視界の端に見えた

でも、もう剣との間は少ししかない

トントン

グハッ……

グルッペン

と、んと…ん……!?

その刃の先は俺の横腹に刺さる

何か、温かいものがどろどろと体が抜け落ちるように溢れていく

その感触は妙に気持ちが良かった

トントン

アッ……カハッ……

荒い呼吸になる

俺は、そのまま座り込んだ

グルッペン

チッ……!!

グルさんが剣を持った男の眉間に弾丸を埋め込む

グルッペン

お、おいトントン……?

グルッペン

まさか、ここで死なないよな…?

グルッペン

俺らは、ここで死ぬようなやつちゃうやん…

トントン

ハァ…ハァッ……

喋る事も、ろくに出来ず、ただグルさんの言葉に耳を貸した

グルッペン

おい、そんな顔で見るなよ…

グルッペン

お前は生きろ、みたいな顔でさ……!

グルッペン

お前も生きるんだよ!

グルッペン

俺らは、永遠だろ!!?

グルッペン

こんなとこで、死なれ、たら……

グルッペン

困る、んや……!!

トントン

ハァ…ンッ……!

トントン

グ、ル…さ……

グルッペン

もう喋るな…

グルッペン

早く、早く医療室へ行こう…!

グルッペン

なぁ!それまで辛抱してくれっ!!

トントン

も、うむりや…わ……

トントン

グルさ…はいきて……て……

グルッペン

お前もやろ…

グルッペン

トントン……

トントン

ぐるっぺ…ん……

俺の手は、ぐったりと垂れ下がり

瞼は閉じていた

グルさんの手の中で死んでいく

グルッペン

ッ……!?

グルッペン

ト、トントンッ……!!!!

そのあとグルさんが俺の体を何度も揺らした

その場で動けなくなっている俺たちを見て

ロボロとゾムが引き剥がしてくれた

グルッペン

い、やだ…!

グルッペン

トントン…!!

グルッペン

トントンッ…!!!!!

しんぺい神

全部、理解できたかな…

しんぺい神

これは、グルッペンの中から抜き取った記憶…

トントン

あ、あぁ…

トントン

お、もいだし…た……

そうだ、俺死んでたわ

グルさんを守ろうとして…

しんぺい神

死んだら、本当は

しんぺい神

転生するためにあの世に行くんだ…

しんぺい神

でも、なんで君がここにいるかわかる?

トントン

………

俺は、忘れていた

今、ここに立っている意味を

トントン

……グルさんに…

トントン

“ありがとう”って伝えるために

しんぺい神

……そうだよ

しんぺい神

でも、哀れだね…

しんぺい神

まさか声も姿も何もかも

しんぺい神

届かないなんて……

しんぺい神

君は一生ここに残るし

しんぺい神

グルさんの中にもあの記憶が永遠に続く……

しんぺい神

どっちも、苦しいってわけだね……

トントン

…その言い方だと

トントン

何か案があるって事やな…

俺は、強くしんぺいを見た

しんぺい神

っ…!

しんぺい神

さすがだね、そうだよ

しんぺい神

あるよ、でもそれは

しんぺい神

君達で決断をしなくちゃならない

トントン

………

しんぺい神

この永遠の苦しみを断つなら、それなりの覚悟がいるってこと

しんぺい神

憶えててね…

しんぺいは、悲しく笑った

トントン

…てことは

しんぺい神

うん、トントンは消えちゃうって事

トントン

……

しんぺいから伝えられたのは

数十分、姿を生者に見せ、会話ができるが

その後は、魂が保たれず、そのままあの世に送られるらしい

まあ、だから俺がもうここにおってみんなを見ることもできない

トントン

…覚悟ってそう言う事やんな

トントン

………

みんなと会話できなくても、見てられるならまだよかった

だけど、未練を果たせずずっとここにいて

そして、もしその方法を選んだとしても、自分が消えてしまうなんて

トントン

…くそっ……

もう、踏んだり蹴ったりじゃねぇか

しんぺい神

…これは、辛い決断になると思うよ

しんぺい神

じっくり考えてね…

そう言うとしんぺいは消え去った

トントン

……ッ

頭を抱えていると

たまたま前をグルさんが通った

その手にはしっかりと赤い花を掴んでいた

トントン

グル…さ…ん……

グルッペン

………

無言で俺を通り過ぎる

なんとなく俺はついていった

トントン

ここ、は………

そこは夕日の見える崖の上だった

俺が、グルさんに誓いを結んだ場所でもあった

グルッペン

………

トントン

………

わかりやすく、そこには盛り上がった土に上から杭がされていた

手作り感ハンパない墓のようなものだった

グルッペン

…俺は、トントンが…

グルッペン

死んだなんて、信じたくないんだゾ……

トントン

………お願いやから

トントン

信じて……

グルッペン

……もっと本当は綺麗な墓を用意したかったんだ

グルッペン

だけど、お前が死んだなんて…

グルッペン

信じたく、ない……から

トントン

…それじゃ、ダメなんや…!!

トントン

それじゃあ………

グルッペン

………花お前みたいな色で綺麗だな

花が添えられる

そのとき俺の胸がひどく傷んだ

トントン

……俺なんか

トントン

そんな事、言われる価値もないんよ……

トントン

………しんぺい

しんぺい神

……よんだ?

俺はしばらくグルさんを強く見つめ

トントン

俺は……

トントン

決めたで………!

しんぺい神

ねぇねぇ、グルッペン

しんぺい神

ここに立って!

グルッペン

きゅ、急になんだゾ…

元気がないグルッペン

しんぺい神

いーからいーから

しんぺい神

君の…大事な人から、言いたいことがあるって…!

グルッペン

大事、な人……

しんぺいが手を振るった

すると魔法みたいに、キラキラと輝き

そこには……

トントン

…グルさん

グルッペン

と、トントン!?

しんぺい神

んじゃ、僕は席を外すね…

しんぺい神

最後の時間を大切に

そういってしんぺいは俺を見た

トントン

…わかっとる

トントン

グルさん、俺……

グルッペン

トントン!!

グルッペン

トントンなのか!!?

トントン

あー俺だって…!

苦く笑った

グルさんの目はとても潤んでいる

トントン

俺の事は、忘れてくれへん?

トントン

もういいんや…

トントン

幸せやった!

トントン

お前を守れて!

トントン

ありがとな…

トントン

本当に…

トントン

……ありがとな

グルッペン

は…?

グルッペン

忘れろって……

グルッペン

何いってるんだゾ…?

トントン

俺を覚えてても辛くなるだけ…

トントン

だったら俺は忘れてもらったほうがええよ…

トントン

どうせ、消えるんやし…

どんどん俯いてしまう

グルッペン

何いってるんだゾ!!

グルッペン

忘れるなんてっ…

グルッペン

できるわけないやろ!?

トントン

ッ……

トントン

で、でもそれじゃあ………

トントン

俺がいるだけでグルさんが弱なる……

グルッペン

……俺が弱くなる

グルッペン

俺はっ…!!

グルッペン

トントンのおかげで…ここまでこれたんや!!

グルッペン

やから…やから……

グルッペン

忘れろだとか、弱くなるとか…

グルッペン

言わないでくれ……ッ

トントン

……

グルッペン

……俺は約束する

グルッペン

トントンを忘れたりなんかしない…

グルッペン

強くだってなって見せる……

グルッペン

だから、俺の元へ……帰ってきてくれよ……

トントン

…それは無理なんや

トントン

ごめんな、もう、時間もなくて……

トントン

俺は、消えちゃうんよ……

グルッペン

………

トントン

もう、喋れんし…

トントン

見ることもできない……

トントン

でも、これだけは言いたかったんや…

トントン

俺に生きる場所と!

トントン

人生をくれて…!

トントン

ありがとな…!!

グルッペン

………トントン…

グルッペン

そんな、いつもお前は……

グルッペン

捨て台詞じゃないか……

グルさんは苦く笑いながらも涙が伝っていた

トントン

…ほんまごめん!

トントン

でも、言えてよかったわ…

トントン

これで俺は未練もなく消えれる……

しんぺい神

…2人ともそろそろ時間が…

トントン

おん、話は済んだわ

トントン

もう、ええy……

グルッペン

トントン…!!

トントン

うえっ……!?

グルッペン

……お前がもし、消えても…

グルッペン

俺は約束も守るし、お前を忘れない……

グルッペン

だから…

グルッペン

も一度逢おうな!!

トントン

……嗚呼、逢いたいわ…

そう言うと俺の体が少しずつ光り始めた

そして外側から内側へ体が消えていく

感覚もなくなり、俺はもう考えることもやめた

トントン

…さよならやね

トントン

ほんま、ありがとう…

トントン

ありがとう…ありがとう……!

最後まで笑い続けた

グルッペン

俺こそ、ありがとうだゾ…!!

グルさんも笑ってくれた

トントン

……

それを脳裏に焼き付け

そのまま目を閉じ身を任せた

視点切り替え

グルッペン

………トントン

俺の目の前で塵のように消えていった

グルッペン

……逢いにいくからな…

しんぺい神

…トントンも、グルちゃんもこれでよかったんじゃないかな……

しんぺい神

苦しみから解放されたんだよ…

しんぺい神

そしてきっと逢えるよ、またね…

そうやって優しく微笑んでくれた

数年後

グルッペン

この街も賑やかになったな…

グルッペン

これも、あの日…

トントンが俺に勇気を与えてくれたから

グルッペン

トントン……

思い出に浸っていると

目の前から子供が駆けてきた

グルッペン

おっ…と……

子供

いっ…たぁ……

子供の持っていたパンが落ちた

グルッペン

ああ…

俺はそれを拾い、子供に差し出した

そのとき俺はピンと来た

グルッペン

おま、え……

子供

えっ……?

その子供は、とても

グルッペン

……トントン

グルッペン

また、逢えたな……

彼奴とおんなじ目をしていた

グルッペン

すまんな

グルッペン

……“また”

グルッペン

俺らの軍にこないか?

俺は、手を差し伸べた

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