結月
…私、本当は私じゃないの!!
香?
…え?
結月
えっ、あっ、えっとその、この世界の私じゃないというか…私は別の世界や私というか…
香?
そっか
結月
う、うん
香?
じゃあ、私と同じだね
結月
えっ?
香
実は私も、結月の元いた世界から来たんだ
香
でも私は、結月の元いた世界の人じゃなくて
香
別の世界から結月の世界に行って、そして今日の朝、この世界に来たの
結月
そ、そうなの!?
結月
でも、結月は時間割を揃えられてたよ!?
香
…私は元々、人間でも何でもない
香
結月の中にいるもう一人の結月
結月
えぇ!?
香
そして私は、結月を守る使命があるの
香
だから結月を、必ず元の世界に送る
結月
…!!
香
今日、元の世界の水溜まりの場所を見てたよね
結月
う、うん
香
それじゃあきっと、その場所にもう一度大雨を降らせれば
香
結月は帰れる
結月
香はどうなるの!?
香
…私は、この世界にいるよ
香
でも、私達は同一人物
香
きっとまた会えるよ
結月
…本当に、いいの?
香
うん
香
私達はどこにいても、心は繋がってる
香
心配しないで
結月
…うん!
香
………はっ!!
ザザーーーッ
結月
ほ、本当に大雨が降った!
私は気づいたら、ベッドの上にいた
記憶は曖昧だが
まるで何かあった
ような気がしている
窓を開けてみると
そこには
夜の虹が綺麗に輝いて
道路には大きな
水溜まりがあった