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#まじっく快斗 # 名探偵コナン
まっぴ
134
坂田銀にゃん
460
コメント
30件

ありがとうございます!良い手紙ですね😭
手紙の内容見れない人用↓↓ (※文字数制限の問題で分割してます)
まじありえないくらい泣いた😭
『体調気をつけてください』
その下に小さく、 『ポアロに行ってきます』 と書かれていた。
日曜日なのに。やっぱり少し働きすぎだと思った。
松田深緒
無意識に右手の指輪へ視線が落ちる。 その瞬間だった。
ふと。研二の顔が浮かぶ。
萩原研二
松田深緒
カップを持つ手が止まる。
萩原研二
萩原研二
萩原研二
松田深緒
思わず声が漏れた。
そうだ。 死にかけたあの時。 そんなことを言われた。
松田深緒
今まで完全に忘れていた。
目を覚ました直後はそれどころじゃなかったし、その後も色々ありすぎた。
たかが夢だ。 本当にあるかは分からない。
松田深緒
数秒考える。 そして立ち上がった。
松田深緒
ハロ
松田深緒
ーーーーー
ー萩原家ー
インターホンを押すと、しばらくして扉が開いた。 千速が目を丸くする。
萩原千速
松田深緒
萩原千速
千速は首を傾げた。
萩原千速
松田深緒
萩原千速
松田深緒
萩原千速
萩原千速
ーーーーー
部屋は、7年前とほとんど変わっていなかった。
ずっと手入れしているのだろう。
松田深緒
萩原千速
松田深緒
何度も来た部屋。
小学生の頃から高校生の頃。 大学生になってからも。
数えきれないくらい。
萩原千速
松田深緒
松田深緒
萩原千速
深緒は曖昧に笑う。 そして机へ近付いた。
引き出し。下から二段目。
松田深緒
手を掛ける。 少しだけ緊張した。
引き出しを開く。 そして。
松田深緒
息が止まった。
そこに、二つの封筒が入っていた。
一つは白。 そしてもう一つはピンク。
夢で聞いたまま。
松田深緒
指先が震える。
萩原千速
千速が不思議そうに覗き込む。 だが深緒は何も言えなかった。
ただ。 封筒を見つめる。
夢じゃなかった。
研二は確かに。これを残していた。
松田深緒
ゆっくりと。震える手を白い封筒へ伸ばす。
表には見慣れた字。
『俺に何かあった時用』
松田深緒
後ろから覗き込んだ千速が、封筒と深緒の顔を見比べた。
萩原千速
何も聞かない。 何も言わない。
ただ。深緒の表情を見て。
萩原千速
松田深緒
萩原千速
それだけ言う。 深緒は返事ができなかった。
千速は軽く手を振りながら部屋を出る。
部屋には、深緒だけが残った。
ーーーーー
松田深緒
手の中の封筒を見る。
裏返し、また表に戻す。
なんとなく。すぐには開けられなかった。
封筒の表面を指先でなぞる。
『俺に何かあった時用』
研二の字。 もう増えることのない字。
その瞬間。 夢の中の声が蘇った。
萩原研二
松田深緒
思わず苦笑する。
深緒は封筒の口へ指を掛けた。 慎重に開く。
きっとここには。研二が最後に深緒に、伝えたかったことが書いてある。
松田深緒
深呼吸を一つつき、便箋へ視線を落とした。
《深緒ちゃんへ》 この手紙を読んでるってことは、俺はもういないんだと思います。 なんか変な感じだね。 書いてる俺は普通に生きてるし。 さっきまで陣平ちゃんと喧嘩して。 深緒ちゃんのプリンも勝手に食べて。 でもまぁ。 爆処の仕事って何があるか分かんないから。 念のため。 もしもの時のために書いておきます。 まず。悲しい顔は禁止。 ……って言いたいけど無理か。 だから泣くのは許可します。 いっぱい泣いてください。 でもずっと泣いてるのはダメ。 俺が好きになった深緒ちゃんは、笑顔がとってもかわいい女の子なんだから。 まあ別に怒ってる顔も好きだったし。 呆れてる顔も好きだったし。 拗ねてる顔も好きだったけど。 やきもち妬いてる顔もね。 要するに全部好き。 でもやっぱ笑顔が1番だな。 笑ってる時が1番好き。 だから俺がいなくても、笑ってくれてたら嬉しい。 あと自分のことは大事にね。 深緒ちゃん、人のことになると無茶するでしょ。 自分のことは後回しにするし。 無理してても平気な顔するし。 助けてって言えばいいのに言わないし。 そういうとこ心配だな。 だからちゃんと誰かを頼ること。 一人で抱え込まないこと。 俺との約束。 深緒ちゃんには陣平ちゃんもいるし、俺がそんなに心配しなくても大丈夫だと思うけど。 でもあいつとんでもなく不器用だからさ。 たまにはちゃんと甘えてあげてやってよ。 それから、もし将来。 大切な人ができても、俺に申し訳ないなんて思わなくていい。 俺はきっと怒らない。 というか怒れない。 だって。 その人が深緒ちゃんを笑わせてくれるなら。 その人が深緒ちゃんを大事にしてくれるなら。 俺はその人に勝てないもん。 俺はもう、何もしてあげられないから。 ずるいでしょ。 だから。 俺のことは、いつかちゃんと手放してください。 忘れろって意味じゃないよ。 忘れなくていい。 覚えててほしい。 たまに思い出して、笑ってくれたら嬉しい。 でも、俺を抱えたまま立ち止まるのは無し。 誰かを好きになって。 誰かと笑って。 誰かと一緒に生きて。 ちゃんと幸せになって。 そんな未来が深緒ちゃんにはある。 それは俺とじゃ無くてもいいいんだよ。 まあ俺よりいい男なんて滅多にいないと思うけど。 ……冗談冗談(笑) 半分くらい。 もしそんな男見つけたら仏壇でも何でもいいから報告して。 面接ののち許可します。 逃がさないように。 ただ一つだけ。 深緒ちゃんを大事にしてくれる男にすること。 深緒ちゃんが泣いてたら気付いてくれて。 笑ってたら一緒に笑ってくれて。 ちゃんと隣にいてくれる人。 そういう人にしてください。 それだけ。 それだけ守ってくれたら、俺は十分。 もし何十年後かにあの世で会えたらその時は 「ちゃんと幸せに生きたよ」 って報告してよ。 じゃないとあの世で口聞いてやんない。 本気だからね? 絶対に幸せになること。 それが俺のお願い。 それだけが。俺の願いです。 今までありがとう。 研二
ーーーーー
松田深緒
どれくらい時間が経ったのだろう。
最後の文字まで読み終えても、深緒はしばらく動けなかった。
静かな部屋。 聞こえるのは時計の音だけ。
松田深緒
視線を落とす。
7年前の手紙。
なのに、まるで昨日書かれたみたいだった。
あの時の夢の中でも。 手紙の中でも。 言っていることは同じだった。
ずっと変わらず。
深緒の幸せだけを願っていた。
松田深緒
涙が込み上げてくる。
松田深緒
松田深緒
止まらなかった。
涙も。気持ちも。
松田深緒
それでも何故か笑ってしまう。
涙が滲んでいるのに。
松田深緒
ひとしきり泣いた後に、ぽつりと零れた。
松田深緒
松田深緒
聞き取れるか聞き取れないかの大きさだった。
松田深緒
その言葉と一緒に。 最後の一粒だけ、涙が落ちた。