ちろ
ちろはそう言っていた
梅雨時ずぶ濡れのまんま部屋の前で泣いていた、
夏が始まったばかりというのに、
ちろは酷く震えていた、
ちろ
そんな話しで始まるあの夏の日の記憶だ、
ちろ
猫夢
ちろ
ちろ
ちろ
ちろ
そんな、君に僕は言った
さとり
ちろ
財布を持って
ナイフを持って
携帯ゲームもカバンに詰めて
いらないものは全部
"壊していこう!!"
あの写真も
あの日記も
今となっちゃもういらないさ
人殺しとダメ人間の
君と僕の旅だ!!
そして僕らは逃げ出した
この狭い狭いこの世界から。
家族もクラスの奴らも何もかも
全部捨ててちろと二人で
さとり
ちろ
ちろ
さとり
ちろ
さとり
さとり
さとり
僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ
そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた
さとり
ちろ
ギュッ
ちろの手を握った時微かな震えも既になくなっていて
誰にも縛られないで二人
"線路の上を歩いた"
りな店員
さとり
ちろ
金を盗んで
二人で逃げて
どこにも行ける気がしたんだ
今更怖いものは
ちろ
さとり
ちろ
ちろ
額の汗も落ちたメガネも
「今となっちゃどうでもいいさ
あぶれ者の小さな
逃避行の旅だ」
いつか夢見た優しくて、
誰にも好かれる主人公なら
汚くなった僕たちも見捨てずに
りお警察
りな店員
ちろ
ちろ
ちろ
ちゃんと救って、くれるのかな
いお警察
いお警察
いお警察
りお警察
ちろ
ちろ
ちろ
さとり
ちろ
さとり
ちろ
さとり
さとり
さとり
いお警察
りお警察
いお警察
そんな夢なら捨てたよ、
だって現実を見ろよ
"シアワセの
4文字なんてなかった
さとり
さとり
誰もがきっと思ってる、
あてもなく彷徨う蝉の群れに
りお警察
いお警察
水も無くなり揺れ出す視界に、
さとり
迫り狂う鬼たちの怒号に、
バカみたいにはしゃぎあい
ちろ
ふとちろはナイフを取った
さとり
ちろ
ちろ
さとり
ちろ
ちろ
ちろ
さとり
ザクッ
いお警察
りお警察
そしてちろは首を切った
まるで何かの映画のワンシーンだ。
白昼夢を見ている気がした
気づけば僕は捕まっていて、
りお警察
さとり
さとり
君だけがどこにもいなくって。
そして時は過ぎていった
ただ暑い暑い日が過ぎてった
さとり
さとり
さとり
さとり
さとり
さとり
さとり
九月の終わりにくしゃみして
六月の匂いを繰り返す
さとり
ちろ
君の笑顔は、
君の無邪気さは
さとり
さとり
さとり
もういいよ
さとり
さとり
コメント
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僕〜ーーーーーーーーぅぅぅ
︎︎👍🏻🥹💞