私の名前はさくら
人口が100人にも満たないこの小さな島で生まれ
18歳の今日まで この島から一度も出た事もなく 生きてきた。
私は物心がつく頃から不思議なものが見えるようになった。
私の左手の薬指から海の向こうへ伸びている
赤い糸が・・・
昔、お母さんが教えてくれた。
赤い糸の先には
さくらの運命の人と繋がってるのよと
私の赤い糸が伸びる海の向こうには
一体どんな人と繋がっているのか?
私は人生で初めてこの島を出ることにした。
島を出て私は東京に来た。
夜でも眩しいほど キラキラした街
空を隠してしまうような 高い建物たち
流されてしまいそうな人の群れ
その中で私は
赤い糸の先にいる人を見つけた。
さくら
ゆうや
さくら
さくら
俺の名前はゆうや
高校を卒業したのと同時に上京してきた。
俺は小さい頃からあるものが見えていた。
右手の人差し指から遠くへ伸びる
黒い糸が・・・
上京したての頃に知り合った占い師が教えてくれた。
あなたから伸びる黒い糸の先には
あなたを死へと導く人と繋がっていると・・・
さくら
ゆうやは右手の人差し指をさくらに向けた。
ゆうや
コメント
3件
切ないですね! どちらが正解かは、分かりませんが。
初です 小説好きすぎます(( これからも楽しみにしてます