青
桃
今回は、桃くんsideです...!
ついにバレてしまった
俺の秘密が
1日過ぎてもその真実は変わらず、
朝起きた瞬間どっしりと、
その現実が胸の中に襲いかかってくる
今までバレないように...
特別気をつけてこなかったツケが回ってきたんだろう
だって普通、思わないだろう
人の心が読めるとか...、
そういう特別な能力があるかもしれないなんて...
普通に生きていれば
静かに過ごしていれば
誰も俺なんかに興味を持たない
俺の事なんか構わずに通り過ぎて行くと高をくくっていた
だから、変に警戒するより普通にしていれば
バレずに済むと思ったッ
薄いカーテンをすり抜けて降り注ぐ真っ白な朝日をあびて、
俺は重たい体を何とか起こした...
布団をめくった瞬間
自分の服から匂う香水の香りに思わず顔を歪める
そうだった...っ、
昨日はバイトで疲れ過ぎて
部屋着にも着替えずに寝ちまったんだ
高校生のくせにあんな大人びたバーで働いているなんて、
きっとバレたら速攻で教師に呼び出されるだろう...
スマホを見ると、昨日お店に来てくれた女性からのメッセージが溜まっていた
高校生であることは隠して働いている
だからこの女性も俺が酒も飲めない未成年だなんて思いもしないだろう
一人暮らしをするためには
喫茶店やファミレス
そういった時給だけでは生きていけない
なんのために生きているのかは分からないけど、
ただとにかく生きていかねばと...
そう思って毎朝起きている
香水臭いシャツを洗濯機に投げ入れて
シャワーを浴びてから
制服に腕を通した
昨日は遅番だっから
本当は休みたかったけど、
確認したいことがあるから行かなきゃ行けない
青宮がほんとにあの言葉を受け入れたのかッ...、
心の中を覗いてみたい...ッ
バラされたら記憶を消せばいい
...それか俺が、
消えればいいだけの話だ
遅刻ギリギリの時間だったから
校門には誰もいなかった
学校は、以外と苦じゃない
みんな考えていることがバラバラだから
全部、雑音にしか聞こえない
音楽を聞いてればより気が紛れる
好きでもない音楽をかけながら教室に入ると
青宮が俺に気づいたのか、手を振ってきた
俺は不覚にも拍子抜けしてしまった
避けられるか怯えられるかを想像していたもんだから
青
青
桃
青
青宮がえいっと投げてきたので慌ててキャッチする
それは前、墨で机を汚してしまったお詫びに貰ったチョコ
青
青
青宮の屈託のない笑顔を見て
心の中を覗いてもし物騒なことを企んでいたら、ッ
記憶を消せばいいと思っていた自分を心底恨んだ
"今日は青宮の反応を半分怖いもの見たさで学校に来た"
なんて知ったらあいつは俺をどう思うだろう
俺はほんの少しだけ自分の黒い部分を反省し
自分のバッグの中に手を入れる
バイト先でタバコを吸う人が多いから最近は喉を痛めることが増えた
ちょうどあれが内ポケットに入ったままのはずだ
桃
青宮に向かって同じようにえいっと投げると
青宮はギリギリ両手でキャッチした
青
青
青
あまりにキャッチが下手すぎて少し笑いそうになったが
俺は手を振って教室から出た
1時間目は選択科目だからここの教室では無い
1歩足を踏み出した時
閉めたはずのドアの向こうからクラスメイトの声が聞こえてきた
"聞こえてきた"
と言うよりも、
"頭の中に流れ込んできた"
なんで、あの青宮と話してんの
桃瀬くんって、会話してくれたんだ...
目立たないように、
地味に過ごしてきた俺が、急にムードメーカーの青宮と話してたら
そりゃそうなるよな...
桃
と思いながら俺は長い廊下を歩いた
ハート指定しないけど期待する(´。✪ω✪。 ` )
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コメント
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記憶を消す……なんかかっけぇ・ω・ 桃くんside気になってたから嬉しい✨続き楽しみん(?)