叶夢
み、みんな
叶夢
ごめん!
私は謝った
今まで嘘をついてたこと
病気の事
全て話した
叶夢
(許されないのは分かってる)
叶夢
(でも)
同級生
ううん
同級生
本当の事話してくれてありがとう
同級生
大丈夫なの?
同級生
ずっとねー翔舞が心配してて
叶夢
ごめん
叶夢
本当に
叶夢
…ありがとう
私は泣いてしまった
初めて気がついたのだ
この温もりに
私は嫌われてた訳ではなく
温もりに優しさに気が付かないだけだった
翔舞
ほら
翔舞
言ったろ?
翔舞
大丈夫だって
叶夢
…うん!
少し不安はあったものの
その度に翔舞がそばにいてくれた
井上
なぁ〜
井上
取るなって言ったよね
叶夢
…あはは
叶夢
ごめん
叶夢
でも…
翔舞
こら
翔舞
唯織やめな
井上
まあでも
井上
良かったな
井上
治ったんでしょ?
叶夢
そうだよ
井上
夢も叶ったらしいじゃん
井上
…おめでと
井上
翔舞泣かせたら
井上
許さねーからな!
叶夢
それ逆!
叶夢
私をでしょ
翔舞
唯織はああいう奴だから
叶夢
そっか
優想
……………
叶夢
………
優想と話すのは
久しぶりで怖かった
だけど
翔舞がいる
それだけで心強かった
叶夢
……ごめん
叶夢
…あんな酷いこと言って
叶夢
…今更だよね
叶夢
でも…悪いと思ってる
叶夢
幼馴染だからって
叶夢
優想の心踏みいじって
叶夢
傷つけて
叶夢
自分の事しか考えてなかった
叶夢
本当にごめん
優想
………
優想
…ああ
優想
俺は…大丈夫
優想
俺の方こそ
優想
ずっと近くにいたのに
優想
叶夢の事分かってやれなくて
優想
ごめん
優想
今は松本がいるから
優想
俺はいいよな
ダメ
言いたいのに声が出ない
また同じ感覚
でも言わなきゃ私は
叶夢
…待って!
叶夢
悪かった
叶夢
けど
叶夢
優想がいいなら
叶夢
またやり直したい
叶夢
友達として
叶夢
また…
優想
…何言ってんの
優想
友達でしょ
優想
違ったのかよ
叶夢
ふふっ
叶夢
あーもう心配して損した
優想
酷いなー
叶夢
ふふっ
優想
あははっ
優想は優想だった
違う
井上も同級生も
愛杏
叶夢〜
愛杏
おめでとうー!!
叶夢
それはどっちの意味かな?
叶夢
ふふっ
愛杏
んー
愛杏
どっちも!
叶夢
愛杏にはお見通しか
愛杏
親友をなめないで!
叶夢
うんさすが!
叶夢
愛杏!
叶夢
私の親友
愛杏
えへへ
親友の愛杏も
皆変わらなかった
私を受け入れてくれた
栗山
…今まで
栗山
ごめん
叶夢
…それは
叶夢
私のセリフだよ
叶夢
私の方こそ
叶夢
栗山さんの事傷つけたよね
栗山
私はいいの!
栗山
翔舞に言われて気がついたの
栗山
私は羨ましかった
栗山
ちやほやされて
栗山
強くて
栗山
優しい蒼井さんが
叶夢
そんな事ないよ
叶夢
強くなんかない
叶夢
影で泣いてたりしたしね
叶夢
私だって羨ましかった
叶夢
言いたいことが言えて
叶夢
友達が多くて
叶夢
信頼されてる栗山さんが
叶夢
だから私……
栗山
ねえ
栗山
ワガママだけど
栗山
友達になってくれない?
栗山
嫌だったらいいよ
叶夢
そんな事ない!
叶夢
ずっと栗山さんと仲良く
叶夢
なりたかった
栗山
…ありがとう
栗山
グズツ
私達は泣いた
今まで貯めていた分の涙を
全て流した
翔舞
良かったな
叶夢
うん!
叶夢
皆変わらなかった
叶夢
嬉しかった
叶夢
こんなにいい人ばっかりなのに
叶夢
気がつかなかったのね
叶夢
翔舞の言う通りだった
叶夢
私の勘違いで
翔舞
分かったならいいんじゃね
翔舞
これから仲良くしてけば
翔舞
バカはバカなりに
翔舞
やれば良いしさ
叶夢
ホンットにもう
叶夢
素直じゃないなー!
叶夢
でも
叶夢
ありがとう
叶夢
あんたのおかげで
叶夢
色んなことを
叶夢
知ることができたから
翔舞
お前だけだからな
叶夢
ッあ、ありがとっ!
翔舞が教えてくれた
人の温かさ
環境は自分で変えられる
ひとりじゃない事
大切な事を沢山教えてくれた
感謝してもしきれないぐらいで
私は
この事を伝えていきたい
感謝を
大切な事を
みんなに
だから
こうして私、叶夢は
小説を書くのだ
伝えるために
今日もまた
翔舞の隣で
小説を書く