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片思い−続編−

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片思い−続編−

8 - 【最終話】勇気を出して

♥

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2021年11月02日

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そっぽを向いているキヨくんを 自分の方に向かせたくて

その体に腕を伸ばす。

レトルト

きよくん…

キヨ。

だから、後でって…

ギュッ

キヨ。

!!!???

俺は勢いよくキヨくんに抱きついた。

こうでもしないと話せない気がして。

キヨ。

レトさん!?

キヨ。

何してんの!

レトルト

だってキヨくんこっち向いてくれないんだもん

レトルト

せっかく好きなのに…

そーーっと顔を見てやろうと 顔を見上げた。

キヨ。

〜〜〜っ!!

レトルト

うわ……

レトルト

(真っ赤だ…)

今までに見たことないくらい 顔を真っ赤にして俺の顔を凝視する。

キヨ。

…だから嫌だったんだよ

キヨ。

こんなのみっともないじゃん…

そう言って 抱きついている俺の背中に手を回す。

レトルト

きよくん…

キヨ。

俺さ

キヨ。

レトさんの前ではもっと
かっこいい俺でいたかったのに

キヨ。

うまくいかなくて落ち込みそう…

レトルト

俺に気遣うことある?

レトルト

いつもどおりにしてていいよ

キヨ。

幻滅しない?

キヨ。

俺情けないよ?

いつものキヨくんからは 想像もできないくらい、

自信のない声だった。

レトルト

ねぇ

レトルト

俺、別にかっこつけてほしいなんて思ってないよ

レトルト

いつもどおりでいいんだって

レトルト

素のキヨくんが好きなんだもん

キヨ。

ほんとに?

レトルト

うん

レトルト

かっこいいところもバカなところも

レトルト

そうやって照れてるところも

レトルト

…全部好き。

キヨ。

はぁ……

キヨ。

レトさん…好き…

抱きしめる腕の力が 少し強くなった気がした。

レトルト

俺も俺もー

俺も負けじと 腕に力を入れる。

キヨ。

俺の方が好きだから!

レトルト

何でここで競うの!?

レトルト

俺の方が好きやもん!!

キヨ。

レトさんの好きより
俺の好きのほうが大きいよ

レトルト

なにそれ!

レトルト

俺はキヨくんが夢に出てくるくらい好きや!!

キヨ。

それ初耳なんだけど…

前に泊まった日、 なんの夢を見ていたのかと聞かれたが

知られるのが恥ずかしくて 忘れたと嘘をついた。

本当はしっかり覚えている。

レトルト

キヨくんとこうしてる夢だったよ

レトルト

正夢になってほんとに幸せやなぁ〜

キヨ。

だから笑ってたんだね

キヨ。

いい夢見てたと思ったら…

キヨくんが体を離してベッドに寝転ぶ。

俺もその隣に寝転び 布団を被った。

レトルト

夢は自分の理想みたいな話もあるしね

キヨ。

俺、実はうっしーに色々相談してさ

キヨ。

いつもみたいに勢いで行けって言われたけど

キヨ。

本気だから無理って言ったのよ

レトルト

うわ…それ照れる……

キヨ。

レトさんガチ恋勢だからね笑

レトルト

それはうるさい笑

レトルト

俺もガッチさんに相談したよ

レトルト

二人で出かける勇気がなくてさ

キヨ。

結局4人で行ったけどね

レトルト

もちろん4人も楽しかったよ

レトルト

でもやっぱ二人になったときは
すげー嬉しかった…

そう言って横にいるキヨくんを見る。

俺の視線に気づいたのか キヨくんもこちらをちらっと見た。

キヨ。

お化け屋敷の時腰抜かしてたくせに笑

レトルト

それは今関係ないでしょお!

キヨ。

ははは

キヨ。

…でも可愛かった

レトルト

えっ……

キヨ。

俺もビビってたけど

キヨ。

ここで勇気出せたら
俺かっけぇなって思ってさ

キヨ。

それで少しでも俺のこと意識してくれたら

キヨ。

それはそれでおいしいじゃん

そしてこっちを向いて 俺の頬に手を添えた。

レトルト

っ………

レトルト

(めっちゃドキドキする……)

キヨ。

さんきゅ

キヨ。

俺のこと好きになってくれて

レトルト

きよくん……

レトルト

(また…まただ…)

また目から涙が溢れる。

ポロポロと溢れた涙がシーツを濡らす。

レトルト

イケメンやん…

キヨ。

それはレトさんの前だけ

キヨ。

…泣いたらせっかくの可愛い顔が台無しだよ

レトルト

誰が泣かせてるんだよ…

キヨ。

俺だね、ごめん

そう言って困った顔で笑う。

キヨ。

じゃあ、いいことするから

キヨ。

それで許してほしいんだけど

レトルト

なに…

俺の髪を撫でながら前髪を掻き分ける。

ちゅっ

キヨ。

これで許してくれる?

レトルト

おでこ……?

キヨ。

まだちょっと恥ずかしいから

キヨ。

こっちはまた今度な

そう言って俺の唇を優しくなぞった。

END.

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

ほんとに最高でした…… ありがとうございました!! フォロ失です🙇‍♀️

ユーザー

天才ですね。はい、思わずガッツポーズしてしまいました。ありがとうございました。

ユーザー

面白い小説連載をありがとうございました…!

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