広瀬康太
ここまでが
俺がお願い
された内容
俺がお願い
された内容
凜
じゃあ悠真くんは
お願いされて
奏多を名乗ってた
ってことね
お願いされて
奏多を名乗ってた
ってことね
広瀬康太
ああ。
彼も優しいから
とても辛い役を
背負ったと思うよ
彼も優しいから
とても辛い役を
背負ったと思うよ
広瀬康太
どう??
ここから先を
読めそう??
ここから先を
読めそう??
凜
その前に!
凜
ひとつ引っかかる
ことがある
ことがある
ここまで来たら 泣いてばかりいられなかった
この時の私には ひとつだけ微かな 希望が見えていた
凜
もしかして
希望的観測だけど
希望的観測だけど
凜
奏多はまだ
病院にいる??
病院にいる??
広瀬康太
え!
なんで??
何を言ってるの??
なんで??
何を言ってるの??
凜
だってこのノートは
私の行動を確かに
予想してある
私の行動を確かに
予想してある
凜
だけど
もし私の行動を
伝えるよう
言われていたとしたら??
もし私の行動を
伝えるよう
言われていたとしたら??
凜
広瀬君や悠真くんが
私の周りにいた意味も
理解出来る!
私の周りにいた意味も
理解出来る!
広瀬康太
も、もし
そうだとしても
このノートは
俺がいなくなってから
見つけてって
そうだとしても
このノートは
俺がいなくなってから
見つけてって
広瀬康太
いなくなって
それでもまだ
想ってくれていたら
って奏多は言った
それでもまだ
想ってくれていたら
って奏多は言った
凜
だけど、奏多は
見つけられないって
言ったよね??
見つけられないって
言ったよね??
凜
それはきっと
奏多のことだから
このノートを
本当は捨てようと
してたんじゃないかな!
奏多のことだから
このノートを
本当は捨てようと
してたんじゃないかな!
広瀬康太
じゃあ誰が??
なんのために??
なんのために??
凜
奏多が捨てる前に
奏多からノートをとって
あの場所に置くことの
出来た人間が2人いる
奏多からノートをとって
あの場所に置くことの
出来た人間が2人いる
凜
奏多は本当は
見つけてほしくなかった
だけどどこかで
見つけてほしかった
見つけてほしくなかった
だけどどこかで
見つけてほしかった
凜
そんな気持ちを
分かることの出来る
人がここにいる!!!
分かることの出来る
人がここにいる!!!
広瀬康太
広瀬康太
ここまでか、、、
広瀬康太
恐れ入りました。
本当のことを話すよ
奏多は生きてる
本当のことを話すよ
奏多は生きてる
広瀬康太
今まだ病院にいる
だけど、君には
絶対に言うなって
だけど、君には
絶対に言うなって
広瀬康太
それでもあの日
悠真と俺は
奏多との約束を
破ったんだ。
悠真と俺は
奏多との約束を
破ったんだ。
病院からの帰り道だった
広瀬康太
なぁ悠真
どう思う??あのノート
どう思う??あのノート
松永悠真
あ!康太も思ってた??
届かないノートとか
読まれない方が良いとか
訳分かんないよな
届かないノートとか
読まれない方が良いとか
訳分かんないよな
松永悠真
それに自分が
天国に行ってからって
天国に行ってからって
広瀬康太
普通に考えれば
婚約者に病気を知られないよう
最後に書いた手紙だとしたら
届いてほしいよな
婚約者に病気を知られないよう
最後に書いた手紙だとしたら
届いてほしいよな
松永悠真
うーん、それに
兄貴は真っ直ぐな人だから
届かないノートなんて
書くかな??
兄貴は真っ直ぐな人だから
届かないノートなんて
書くかな??
広瀬康太
もし!もしだぞ
奏多がいなくなって
あのノートが届く
奏多がいなくなって
あのノートが届く
広瀬康太
そこで考えられることは??
松永悠真
俺達のことを
凛さんに伝えて
康太とお幸せにってこと??
凛さんに伝えて
康太とお幸せにってこと??
広瀬康太
そう簡単にいくかな!
俺は最悪のことも
想定しておく必要があると思う
俺は最悪のことも
想定しておく必要があると思う
広瀬康太
凛さんは奏多を愛してる
だから3年間
音沙汰無しの婚約者を
ずっと待ってる
だから3年間
音沙汰無しの婚約者を
ずっと待ってる
松永悠真
まさか、、、
広瀬康太
そのまさかも考えられる。
俺なら後を追ってしまうよ
俺なら後を追ってしまうよ
広瀬康太
それに急によく分からない
知らされ方をされて
じゃあ広瀬君と幸せになる
なんてならないよな
知らされ方をされて
じゃあ広瀬君と幸せになる
なんてならないよな
松永悠真
まぁそれは凛さん次第。
だけど確かに後追いは
否めないか。
だけど確かに後追いは
否めないか。
広瀬康太
ずっと考えてた
俺が奏多の立場なら、、、
俺が奏多の立場なら、、、
松永悠真
あ!そうか!
広瀬康太
ああ。
去ってしまう前に
ノートを捨てるよ
去ってしまう前に
ノートを捨てるよ
松永悠真
だから「届かないノート」
松永悠真
兄ながら本当に
兄らしいというか
兄らしいというか
広瀬康太
予想にしかすぎないが
もしそうだとして
もしそうだとして
広瀬康太
悠真!
ひとつ俺に考えがある。
奏多との約束を破ることに
なるけれど。
ひとつ俺に考えがある。
奏多との約束を破ることに
なるけれど。
俺と悠真は奏多が 生きている間にノートを 凛さんに届けることにした
ただひとつだけ 奏多が生きていることは 凛さんに伝えないことを お互い約束して、、、
広瀬康太
凛さん
俺はあなたと奏多の
絆を信じてる。
どうか気づいて欲しい。
奏多は生きている!
俺はあなたと奏多の
絆を信じてる。
どうか気づいて欲しい。
奏多は生きている!
松永悠真
うん??何か言った??
広瀬康太
いや!ひとりごと!
じゃあそういうことで!
よろしくな!
じゃあそういうことで!
よろしくな!