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番外編めちゃくちゃ最高でした!(>ヮ<*) 3年の月日がたっても仲良しで良かったなと思いました! 何年経っても仲良く星空を見たり、どこかへ出かけたりしている二人を見てると懐かしいなと思い出に浸ってしまいました!w 番外編を最終回まで書き続けてくれるの嬉しすぎます! 冬祭りがこれから始まると思うと楽しみです!✨ 頑張って下さい!(๑•̀ㅂ•́)و✧
soraです!! スマホのデータ移行無事終わりました!!前の投稿からずいぶんたってしまって申し訳ない... だがしかぁし!!冬祭りはバンバン出すので!よろしくお願いしますᐠ( ᐛ )ᐟ さて、冬祭りプロジェクトのひとつ、番外編はいかがでしたでしょうか! 実は結構前から書くの楽しみにしてたんですよね|˙-˙)) 3年後の2人も仲良しで安心!番外編は最終回の約束を果たすまで書来続けたい!お楽しみに!
soraです!この連載久しぶり....!!!
soraの冬祭りということで、初番外編!
たしか丁度この連載終わった時に 「番外編は気長に待ってくれ〜」 って言ったり言ってなかったり....
遅くなりすぎたね( '-' ) 申し訳ない。でも1年後の冬に出すってなんか感慨深いよねぇ。
1年前はこんなこと頑張ってたなぁ...と、しみじみしていますw
ちなみにリニューアルしたカバー絵は こちら!
( ゚д゚)ハッ!マイニィナ(王都)行きの切符がプレゼントに挟まっている....!!!!
ていう感じで!今回は水さんが青さんに会うために王都へ飛び立ちます!
番外編!Let's go!
2023/12/01投稿
ぱんぱんのリュックに激重な肩掛けカバン。肩(特に右)がもぎれそうな状況だが、僕の心は跳ねている。
だって__
水
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世界一の親友に会いに行くんだから!
⟡.·*. 番外編 .*·.⟡
「物語の続き」
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張り切りすぎたかもしれない。絶対要らないもののひとつやふたつ...みっつくらい入っていそうだ。重すぎる。
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奴隷制度撤廃から3年。この周辺の雰囲気はだいぶ変わっていった。
撤廃されてすぐは商人たちと奴隷オークションが慌てふためいたが、「どっからでてきた?」ってくらいの領主様の持ち金でゴリ押し解決みたいになった。
4年も経つと新たな制度もそれなりに整ってきて、奴隷の身分から平民へなり王都へ行った人達もずいぶん慣れていると聞いている。
ちなみに「元奴隷」という言葉は差別用語に当たるらしい。そういう人達が社会に出て「元奴隷」という立場が足枷にならないよう、政府が頑張ってるとか。
どう頑張っても固定概念はなかなか変えられないのが現状だそうだ。
水
話は変わるが、いふくんに会いに行くと言ったものの「王都に居る」という以外の情報が滅法欠けている。
大問題だ。
水
どっちも大変そうだけど、まだマシなのは孤児院を調べ潰すほうだ。こっちは終わりが見える。
多分まだ孤児院を出てないはず....多分。 高等学校にでも通ってくれれば情報が多くて見つけやすいのだが、いふくんが行ってるとも限らない。
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王都 マイニィナ
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結構遠いんだな。辛かった。
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混雑の中、1歩足を踏み出そうとする。
グワンッ
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ドンッ(ぶつかる
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右肩が重すぎて右側によろけてしまった。そのまま体制を崩していろんな人にぶつかる。
ドンッ
通行人
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ドンッ
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通行人
ぶつかりながら全体に流されて出口の方へ向かっていく。
とりあえず荷物を置かないとまた転ぶと悟ったので、とりあえず宿に行くことにした。
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背の高い人達に囲まれて見えなかった空がやっと見えた。
人々の熱気が一気に抜け、12月初めの寒さが体を貫く。結構寒い。
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タキシード姿の男性
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高くすんだ空を眺めていると、背の高い人が視界ににゅっと入ってきた。 きっちりとタキシードを着こなした執事みたいな男性に話しかけられる。
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タキシード姿の男性
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「マイニィナまでの移動に使用人はいらない」と言い張ったら付けられなかったけど、王都ではさすがに手配されてるらしい。
もう16歳なのだが...過保護だからな。 まぁ貴族が徒歩でぶらぶら回るようなものでもないか。
水
らしくないけど貴族っぽく微笑む。 3年で僕も成長したのだ。今の僕を見たらいふくんの目が飛び出るかもしれない。楽しみだ。
水
貴族なので当然と言えば当然だが、別にここまでじゃなくていいといつも思う。 けどお父様が手配したらしいので断ることはできない。
まぁいいや。ぶらぶらするし。
水
いふくんのことは、名前は出さず、クリスマスに奴隷オークションに行ったのも言わず、「たまたま出会った友達」というていで話している。
今年、16歳になってからは新年の王都の行事に参列しないといけない。
「そのついでに」と1ヶ月ほど早く王都に向かって親友と再会したいと頼み込んだらOKサインを出してくれたのだ。
王都に行ったばかりでは忙しいだろうし、落ち着いてから会いに行こうと思っていたら3年も経っていた。
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管理人
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管理人
管理人
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何件か回って全部撃沈。流石になかなか見つからない。
聞く度に応接間に通されてもてなしを受けないといけないからスムーズに進まない。まぁマナーだから仕方ないのだが。
もう時計の針はてっぺんを回ってみっつめに掛かろうとしていた。
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管理人
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ふぉっふぉっと笑いながら髭を撫でるお爺さん管理人。
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管理人
管理人
ライト高等学校...由緒正しい歴史のある学校だ。勉強のレベルは高くて、王都付属と言うだけあって通っているのは上流階級の人達だ。
1度兄が進められているのを聞いたことがある。超難関の面接と筆記があって、なのに倍率は年々上がりっぱなしらしい。
孤児院の子供が通うことがその孤児院にとってどれだけ名誉であるかはすぐに想像できた。
管理人
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管理人
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またほぉっほぉっと笑うお爺さん。
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管理人
心臓が跳ねる。 もしかして、もしかするかもしれない。
祈るような気持ちで問う。
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管理人
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僕だ。絶対。 だって実際会いに来た。会いたかった。
時計は3を回って少したったくらいだった。まだそのライト高等学校に居るかもしれない。
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管理人
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馬車は使わず自分の足で来た。 50分くらい歩いて見えた門。王都付属なだけあって豪華だ。
王城にも比較的近くて、それだけ大切に育てられている学校なのがよく分かる。
出てくる人たちの身なりも良い。
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5分くらい突っ立ってて思った。 本当にこのまま待ちぼうけするのだろうか。流石にそろそろ怪しい奴だ。
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パッと見僕も生徒だが、さっきチラッと警備員と目が合った。次目が合ったら場所の移動は絶対だろう。
その前にいふくんに会いたいし、1番近いこのポジションを失いたくない。
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生徒たち
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目に止まる鮮やかな青い髪。
楽しそうに緩む深い青の瞳。
間違いなく彼だった。背が高くなっていても、黒いパーカーじゃなくても、僕の知っている親友がそこに居た。
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生徒たち
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階段から降りる足は止まらずとも、顔は完全になにがなんだか分からず混乱している様子だ。
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生徒たち
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友達であろう人達の所から少し駆け寄って僕の前まで来たいふくん。少し低くなった声に時の流れを感じる。
イケメンになったなこの子。 いや、もともとイケメンだけど。
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いふくんがフリーズした。僕が門の前に居るという情報を処理し切れてないみたい。顔が面白い。
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僕の方を見たいふくんの顔は、3年前に見た泣き出しそうな顔をそのまま成長させたような、そんな気がする顔だった。
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階段を歩いていたから分からなかったが、目線がほぼ一緒になっている。 13歳の時はいふくんのほうが高かったのに。
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生徒たち
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そういえば付けてきたままだった。 グリースィ公爵家を表す赤い宝石..... ルビーのアクセサリー。
いふくんと出会った時には付けていなかった、15歳になったときに貰った物。
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とっさに赤い宝石を手でおおったけど、いふくんの友達の声が大きくて周りがザワザワし始めてしまった。
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彼の手を引いて早歩きで入口から離れる。変な噂になったら困るけど、いふくんが後で詰め寄られるのも可哀想だけど、
親友の手をもう一度ぎゅっと握ってひっぱれたのが、たまらなく嬉しかった。
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"なぜか"学校の門の前に居た親友。 結構歩いて王城あたりまできてしまった。
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3年前と同じ台詞。
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「当たり前」というように、背中をバシッと叩かれる。背丈が一緒になっているのは癪だが、彼の見た目は全く変わってなくて、3年前をそのまま大きくしたようなものだった。
ただちょっと声は低くなっているが。
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こいつぅ.....なんかムカつく奴....
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サンドウィッチにかぶりつくほとけを見ながら、「いただきます」とは言ったものの手を止める。
サンドウィッチ...昔も2人で食べた気がする。正直毎日お腹がすいて死にそうだったところだ。泣きたいほど美味かった記憶がある。
アホなこいつが天使にさえ見えた。 変な奴だから崇める気にはならなかったけど。
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俺の帰る家は孤児院で、大きい道に出れば賑わいが絶えなくて、 教会に行ったってほとけは居ない。
慣れた生活だが、やはり無性に戻りたくなる時はあった。グリースィ領地を夢の中で見ることもたまに。
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寂しそうに聞くほとけに笑って返す。 聞かなくたってわかるだろうに。
いつか絶対帰る、そう思ってたし思ってる。こいつとの約束もまだ忘れていない。
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別に見た目の変化を聞きたかった訳じゃない。見たらわかる。
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難しいことをやってそうだ。 きっと良い学校に入ってバリバリ勉強してるんだろう。想像しにくいが、「人のために頑張っている」と思えば納得だ。
そういう奴なのは知っている。
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貴族の子供も大変なのだなとつくづく思う。ひとつふたつ抜けてそうなほとけがキビキビ働いてると想像すると違和感しかない。
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鼻が高そうな様子のほとけ。こういうところは変わらない。
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指折りしながら数えていく。 途切れることなく続いていくそれを笑いながら聞く。止めないと一生喋ってそうだ。
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適当に言ったらサンドウィッチを持った方の腕でつついてきた。 別に喜ばせようと言ったわけではない。
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サンドウィッチを持っている方の腕を掴んで俺の口に近づけてくる。 思ったより力が強い。
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ムカつく奴...
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安直で馬鹿で注意が浅くて... それでも真っ直ぐで一緒に居たくなる、どうしようも無い奴。
どうしようも無い、俺の親友。
管理人
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孤児院の食堂で管理人に呼び止められる。学校のことだろうか。
管理人
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「お爺さんに聞いた」とかなんとか言っていたが、まさか本当に来ていたとは。
孤児院をどれだけ探したんだろう。 しらみ潰しに探すくらいしか方法は無いはず。孤児院なんて何十何百件とあるのだから。
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管理人
尋問でも始まるのだろうか。
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管理人
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管理人
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自分でも前に出さないくらいの心の奥底を見透かされる。 「認めなさい」と、目が語っていた。
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聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で言ったら、ほぉっほぉっといつもの笑い声がとんできた。聞こえたらしい。
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管理人
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この爺さんやけに勘が鋭いんよな....
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人混みの中にあいつの姿が見えた。
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ぼんやりとした理由みたいに言い放ったが、「用事がある」というのは事実だ。
「夜の景色を見よう」と、"遊び"のひとつでほとけが提案してきた。
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正直「夜の景色を見よう」というのがピンと来ない。王都は夜も人でごったがえしているのでこの中からは綺麗な夜景を見ることもできないし。
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「笑わないで」と言うくせに自分でも少し笑っているほとけ。
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笑いがおさまったところで、1呼吸おいてほとけの手をぱっと握る。
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昼に引っ張られた仕返しのつもりで手を引きながら元来た道を早足で歩いていく。ほとけが混乱しているが、あえて置いてけぼりにする。
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夜に2人で歩く感覚を噛み締めながら、進んで行く。
言葉に表せない心を満たしていく何か。 こいつといるからそうなるんだというのは、3年前にとっくに学んでいた。
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感嘆のため息をもらすほとけ。
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見つけた時は王都にこんな場所があるとは思っていなかったので驚いた。
グリースィ領地と似た澄んだ星空が広がっていて、これを見ると元来た場所を思い出す。お気に入りの場所だ。
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輝く水色の瞳に深い藍色の空といく千の星がきらめく。反射した景色は揺れていて、目は1番しっかり見れるようにと開かれていた。
白い息をはきながら空を見上げるその顔は、昔見た"少年"では無く、大人になろうとしている"青年"だった。
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難しい質問をされる。
少年の頃の方が貧しくてその日その日が生死の境目な日々が大半だった。 奴隷用の檻の中は冷たかったし、家族が連れ去られたのも辛かった。
けど、ほとけと過ごしたのは楽しかったし...人生の宝物だと思う。
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心底嬉しそうに緩みきった笑顔を向ける彼は、夜空の下で照らされていた。
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自分の身分を恨んでいた俺だが、今では奴隷の身分で良かったとさえも思う。
そう思わせてくれたのは、こいつだ。
これからもずっと俺の物語の中にこいつが入れば、どんな困難も「良かった」 と思えるようになると思った。
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だって、3年前のあの時を乗り越えたのだから。