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狐に取り憑かれた少女

第9話 - 見舞いと、出逢い。

353

2022年01月30日

#夏目友人帳

#オリキャラ

#愛され

#妖怪

#夢小説

緑．💚🪽

狐地桜

…あ、ぅ…？

夏目貴志

桜！

ゆっくり瞼を開くと、そこには心配そうに私の顔を覗き込む夏目。

狐地桜

なつ…め…、？

夏目貴志

良かった…

ニャンコ先生

全くこのバカもんが！手間をかけさせよって…

天狐

おお桜！良かった…起きたんだな

空狐

良かった…

狐地桜

…あ

狐地桜

…アイツら、どうなったの

夏目貴志

一応病院に運ばれたよ

狐地桜

病院に…？

天狐

母は両腕骨折。父は無傷だが、恐らく精神がおかしくなっておる

空狐

あの女は粉砕骨折…昏睡状態だ

狐地桜

…私、記憶がほとんど無い

狐地桜

なにが、あったの……？

ニャンコ先生

大変だったんだぞまったく…

夏目貴志

あぁ…けど、桜が無事で良かったよ…

狐地桜

…そ、っか

狐地桜

…おはよう

ああやってはぐらかされたけど、一体何があったの？

良くないこと、なのかな。

多軌透

桜ちゃん！おはよう

狐地桜

…多軌、おはよう

夏目貴志

…桜、大丈夫か？

狐地桜

うん、ありがとう…

担任

みなさん、今日は悲しいお知らせがあります

担任

このクラスの戸羽さんが、入院することになったなりました

　　　　　　　マジかよ…

　　えー！　　　　　　

なんでー？

　　　　　　　　　凪桜ちゃん……

狐地桜

…ねえ夏目

夏目貴志

ん？

狐地桜

いいよね、凪桜は

狐地桜

居なくなっただけで、クラス全員から心配してもらえるの

狐地桜

うらやましい

夏目貴志

…ああ、そうだな。それに関しては、オレも同感

-16:07-

夏目貴志

疲れたなあ……

狐地桜

…夏目。私、お見舞い行こうかと思ってるんだけど…

夏目貴志

…そうか

夏目貴志

…桜がそうしたいなら、オレは着いていくよ

狐地桜

…ありがとう

医者

狐地桜さん、ですね

狐地桜

…はい

ニャンコ先生

にゃんっ

医者

あ、病院内に動物は…

夏目貴志

あ、こ、これ…ぬいぐるみです！

医者

そう、ですか…？分かりました。では、どうぞ

狐地桜

…久しぶり、です

母

…なんの用よ

狐地桜

来ちゃダメでしたか

母

…白々しい。私をこんな目に遭わせておいて

狐地桜

どんな無様な姿になっているかと見物にね

狐地桜

…随分と、無様な姿になりましたね。

母

…

狐地桜

私をいつも叩いてたその手も、壊死して切ったらしいじゃないですか

狐地桜

…自業自得、って奴ですか？

狐地桜

鈴お祖母様に謝ってください

母

…悪かったわね

狐地桜

…

母

元々母さんは嫌いだったわ。変な事言うし、厳しいし

狐地桜

…本当に、馬鹿ですね

狐地桜

話にならない

病室のサイドテーブルの上に、シクラメンと菊、椿を纏めた花束をガサツに置いた。

狐地桜

貴方にピッタリ

母

……生意気

母

凪ちゃんは？

狐地桜

未だにその気色悪い呼び方で呼んでるんですか？

狐地桜

気持ち悪い。貴方も凪桜ももういい歳なのに

狐地桜

…随分変わっていましたよ、まるで廃人みたいだった

母

それもこれも、全部お前がやったんだよ

狐地桜

…記憶が、ありませんので

母

あっそう

狐地桜

それでは

ガチャリ、

狐地桜

早めに、楽になっては？

バタン、

夏目貴志

桜、大丈夫だったか？

狐地桜

うん。ありがと

ニャンコ先生

…ニャッ

ニャンコ先生

おい夏目、嫌な予感がする。私は隠れるからな

ニャンコ先生はそう言って、夏目のカバンに無理やり押しはいった。

夏目貴志

は？

???

…おや？夏目くんじゃないか。どうしたんだいこんな所で

夏目貴志

な…っ

夏目貴志

名取さん！

狐地桜

え、

名取周一

ここに僕の俳優仲間が入院していてね。今お見舞いから帰ってきた所なんだよ

狐地桜

あ、あの…まさか名取って…あの名取周一さんですか…？！

名取周一

うん？あぁそうだよ

そう言うと名取さんは、私の全身を舐めまわすように見つめてきた。

狐地桜

…あの、な、何か…？

名取周一

…ねぇ君、名前は？

狐地桜

え？えっと……

私が名前を言おうとすると、夏目のカバンからニャンコ先生が顔だけひょっこりだして、名取さんを睨んでいた。

ニャンコ先生

こやつに面倒をかけさせるな名取。

ニャンコ先生

おまえが言いたいことは分かるわ

ニャンコ先生

この娘は狐地一族。鈴の孫だ

名取周一

ふむ、狐地一族で鈴さんのお孫さんか。

名取周一

それはまた、どうりで妖力が強いわけだよ

狐地桜

す、鈴お祖母様を知ってるんですか？！

うちの家系って、案外すごいのかも…

名取周一

嗚呼、勿論さ。そりゃもう…綺麗で強くて、素晴らしい方だったよ

名取周一

惜しい方を、亡くした。

狐地桜

…はい、

　　　　あの！名取周一さんですよね！サインくれませんか？！

え、名取周一？！どこ？！

　　　　　　　私もサインください！

名取周一

おや…仕方がないな。

名取周一

夏目、桜さん。僕はこれで失礼するよ

狐地桜

は、はい…

夏目貴志

はい、では

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