此処は、地下の隠し通路だ
暗い道
それは、施設の廊下とは比べ物にならないほど
sm
何か使えるものがないかと、倉庫を漁ると
ランプ、紙、ペン、パーカー、帽子、それと…
何処を指してるのか分からない地図。
此処からそれほど遠くないから、行ってみる予定だ。
sm
いつの間にか着いていたようだ。
ポケットからカードキーを取り出し、行き止まりの壁についている機械のセンサーに読み込む。
その瞬間、音を立てずに壁がスライド式のドアのように開いた。
あの施設の庭に咲いていた花が咲いている
人は…みんなは、
sm
俺の目にはただの植物にしか見えない
俺が触れただけで死んでしまう花
sm
脳に刻まれて意味は分かれない言葉を、空っぽな状態でそう吐き出した。
sm
何もない平原…と言ったら嘘になる
荒れ果てた場所に植物が蘇ったような場所…?
sm
その瞬間、懐かしいものが見えた
地下から地上に上がると、響く銃声、それに遅れて人が倒れる音がする
大好きなこの村に住んでいる大人達は戦っている、必死に、”別の村のヒーロー達”と
先週、売店で後輩らしき人を怒っていた人
昨日、笑顔で挨拶した近所の人
さっき、轟音がして、泣きながら外に出ていった“お父さん”
そんな人達を見つけた。
みんなみんな、戦ってる
俺は、壊れていく村をただただ眺めてる
空を飛んでいく鳥は、見て見ぬふりをしてどっか行く
人数は、敵の方が多い気がした、
終わり、なのだろうか。
救いは無いのだろうか
『君は逃げなさい』
先週聞いた声とは全く違い、優しい声色だった
『後は任せて、絶対に終わらせるから』
昨日見た笑顔の面影も無かった
『…2人と幸せに、な』
今にも泣きそう、いや、泣いていたお父さんが言った
幼sm
幼sm
周りの大人達はみんな戦ってるくせに
俺はただただ呑気に泣いている
なんて、憎らしいのだろう
我儘で、うるさくて、足手纏いで、馬鹿で、愚かな子供
幼sm
世間に文句を言う俺
その疑問や憎しみは、無力な自分に向けろよ
いつの間にか、多くの大人の人に囲まれていた。
それは守るように
ドカァァァァァッン
この村が終わる轟音がした。
意識が戻る
sm
目から何かが溢れる
sm
呼吸が乱れる
sm
だいきらいなあのこどもに…!
俺は手袋を外し、震えた手で、胸に強く手を当てた。
sm
そこで意識は途切れた。
nk
shk
もう夜になってるのに、いまだに帰ってくる気配はない。
ガラガラガラ
担当医?
kn
br
担当医?
担当医?
え、えぇ…
br
担当医?
わぁ…すんごい焦ってる…僕らもだけど
br
担当医?
kr
担当医?
担当医?
ガラガラガラ ドンッ
br
kn
br
shk
br
僕が、何しに行くのか聞けば良かったのかなぁ…
他人の事情なんてどうでも良かったはずなのに
…また、とんでもない迷惑かけちゃった?
あるかり
あるかり
あるかり
あるかり
あるかり
あるかり
あるかり
コメント
2件
スマイルさん、大丈夫ですかね、、