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ヒトは知らない 日々踏みしめる足元 その地の底に 空洞トンネルが立体的に 果てなく広がっていることを
銀色ネズミは 老ネズミからもらった地図を頼りに、 あらゆる地下道を活用し シブヤ駅からエド駅まで急ぐのだ。
下水道からネズミ穴を抜け、 地下鉄の路線空洞に降り立った。
ゴオオオ・・と轟音と振動が響き、 遠ざかっていく。 遅れてびゅーびゅー風が吹き荒れる・・
地下鉄の車両がどこかの空洞を通ったようだ。
銀色ネズミは、注意深く辺りをうかがい瑠璃刀を背負うと、
銀の矢のように走り出した。
目的地は東北東。 ネズミ社会の命運を負って、独りひた走る。
>>墨色ネズミはモノレールで、 銀色ネズミは再び地下から、 それぞれの瑠璃刀を刀狩りの魔の手から守るべく、 マルノウチを目指すのであった・・。