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くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
リノリウムの床を交互に打つ
上履きを凝視しながら
生徒玄関へと繋がる廊下を歩く
時間的にはまだ早いので
周囲にはほとんど人がいない
沢山の生徒がひしめく空間に居ると
気分が悪くなるので
放課後はいつもなるべく
みんなが教室に居るうちに
校舎を出ることにしているのだ
目の前のクラスの
終礼が終わり
出てきた男子の集団が
ぞろぞろこちらへ向かってきた
購買にでも行くのだろう
大きな笑い声を上げながら
ふざけ合っていて
こちらに気づく様子もなく
廊下の真ん中を歩いているので
僕はぶつからないように
端に身を寄せた
すれ違う瞬間
反射的に顔を背けて窓の外を見る
と同時に
僕は動きを止めた
薄曇りの空の下
すらりと背の高い男子と
小柄で華奢な男子が
肩を並べて校門のほうへと
歩いていく姿が目に入って
ここからの角度だと
顔は見えないものの
背格好や歩き方から
誰なのかはすぐに分かる
黄くんと赤くん。
二人とも僕の幼馴染だ。
思わずふたりの姿を
目で追い始めてから数秒後
今度は呼吸が止まった
彼らの少し俯きがちに歩いている
男子に気がついたのだ
ほっそりとした身体
柔らかく風になびく髪
少し猫背ぎみの後ろ姿
間違えない。
ー白瀬 桃ー
もう一人の幼馴染だった
ゆっくりと歩を進めていた桃くんが
ふいに顔を上げた
ちょうど赤くんと黄くんが彼に追いつき
横で足を止める
どうやら彼たちが呼び止めたらしい
僕は思わず
青
と声を上げてしまった
まさか彼らが接触するとは
思わなかったのだ‥
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
くまぁぁ
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