まふまふside
僕は城中を駆け回っている。
おかしい……なんで?!
あの広間以来… 人が一人も見当たらない!!
何か変だ……城に籠るのが 奴らにとっての一番の勝ち筋なのに…
なんで一人も…!!!
まふまふ
僕はふと、足を止める。
もし、仮に…
仮に、北の大名が 僕の存在を、忍びの存在を 知っていたら?
その忍びが、自分たちの考えを読んで城に攻めてくることを 予想していたら?
大量の武士よりも、一人の忍び… 暗殺者の相手をする方が 危険だと踏んだんだろう。
だったら大名たちは、 草原にいるはず…!
まふまふ
裏の裏を、読まれたってことだ…
悔しい…
短刀を握る手に力が入る。
…いや、悔しがっている暇は無い!
まふまふ
僕は全速力で外に向かった。
まふまふside
やっと草原の入口辿り着いた。
ここからなら草原全体が見渡せる。
まふまふ
僕は息を切らしながら辺りを見渡す。
まふまふ
まふまふ
まふまふ
そう思って、走ろうとした…ら。
まふまふ
何かの気配を感じて、 咄嗟に短刀を振る。
ガンッ!!!
足元に棒のようなものが落ちた。
僕は屈んで、それを拾う。
まふまふ
矢が、飛んできたんだ。
一体、どこから……
立ち上がって辺りを見回す。
???
まふまふ
僕の後ろから声が聞こえた。
振り返ると、葉が生い茂った木が 一本だけ生えている。
まふまふ
身を隠すには、うってつけだ。
僕はゆっくりと、その木に近づく。
???
まふまふ
まふまふ
思わず、口角が上がっていく。
ゆっくり近づきながら 短刀を、構える。
あと、五歩。
???
木の中から 怯えたような声が聞こえる。
まふまふ
忘れたいと願ったはずの、 高揚感に襲われる。
人を殺めるときに感じてしまう、 高揚感。
あと、三歩。
一歩一歩、草を踏みしめていく感触。
あと、二歩。
あと……
???
まふまふ
どこからか、 聞き慣れない発音が聞こえる。
???
僕が思わず足を止めると、 木から一人の男が飛び降りてきた。
僕に似た髪色をした、男。
目が、合った。
周りで見かけるような黒色じゃない。
僕みたいに赤くもない。
灰色の、瞳。
西洋人か…?
西洋人は僕をじっと見つめると、 ゆっくり目を細めた。
luz
まふまふ
nqrse
奥から、桃色の髪をした 人物が出てくる。
その人は僕に向かって片目を閉じる。
nqrse
そう言ったかと思うと、 あっという間に姿を見失った。
まふまふ
矢まで向けてきたのに、 殺そうとしてこなかった。
それに、僕の名前……
いや、こんな事考えている 場合じゃない!
早く大名を見つけなきゃ…
仲間の手助けもしたいし、 人の多いところに行こう。
僕は、武士の怒号と血の匂いに満ちた草原に飛び込んだ。
そらるside
目の前の惨状に、 俺は思わず息を飲む。
こんな所で… 俺の仲間は、まふまふは、 戦ってるのか…?
耳を塞ぎたくなるような叫び声が 四方八方から聞こえてくる。
そらる
天月
そらる
そらる
天月
天月
天月は、俺の背中をさする。
天月
天月
そらる
天月は上手く隠したつもりかも しれないけど、声、震えてる。
やっぱり、天月も不安なんだ。
東の大名の所に、 天月の好きな人もいるらしいからな…
俺はゆっくり戦場に視線を移す。
そらる
大勢の武士でごった返す中、 戦場に似合わない 綺麗な白髪が見えた。
邪魔しないように、黙って立ち去る べきだったんだと思う。
でも、出来なかった。
そらる
血に塗れた世界の中で 一番綺麗な赤色が、こちらに向く。
一瞬、時間が止まったような 気がした。
まふまふ
その声は、何故か悲しそうだった。
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
ノンカフェイン
コメント
9件
( ゚ཫ ゚)ゴフッ...>>マジですこ<<
初コメ失礼します🙃 思わず何度も読み返しちゃいました🍀*゜ こんなに深くまで発想するって難しくないですか?! 凄いです🤧
続きが気になる!