上司
おい、どうした!この案件進んでないぞ!担当は愛音だろう!
愛音/アイネ
申し訳ありません!すぐ取り掛かります!
私、愛音は社会人4年目。…この会社は週7出勤、残業手当なしの俗に言うブラック企業だった。しかも私は昔からのろまだったため、どんどん仕事も疲れも溜まってきていた。
愛音/アイネ
うっ…。…はぁ、はぁ…。
愛音/アイネ
(ちょっと、目眩がする…。でも、休んだらもっと大変なことに…。)
―バタッ-
同僚
同僚
ちょっと、愛音さん!?愛音さん…!?…っ誰か、救急車を…!
愛音/アイネ
…ここは…?
愛音/アイネ
(…あ、そうだ。…私、倒れたんだ。じゃあここは、病院…?)
愛音/アイネ
(でも、部屋が真っ暗…しかも、不気味な目がいくつも…っ!)
紫
…あら,おはよう。気分はどうかしら?
愛音/アイネ
…っ!あ、あなたは…!?医師や看護師ではないですよね…?
紫
紫
私の名前は八雲紫。…そうね、貴方の言う通り、医師ではないわ。まあ、私の事は後々説明するとして。
紫
それより、本題に入りましょうか。…率直に言うと、貴方は亡くなってしまったの。
愛音/アイネ
…は?…あなたは、何を、言って…?
正直、理解できなかった。目が覚めたら変な場所に居て、私は死んだって伝えられて…。…理解出来るはずがない。この人は何がしたいんだ?
紫
そうね…若くして亡くなった可哀想な貴方を助けてあげたい、と言っておこうかしら。…ふふ。
愛音/アイネ
紫
貴方、まだ生きたい?
愛音/アイネ
…それは、どこでですか…?
紫
…少なくとも、あなたが居た世界とは別のところよ。そこでなら、貴方も前みたいに過労死することは無い。
愛音/アイネ
…まだ、よくわかってません…。…でも、あの時よりも幸せに生きたいって思います。
紫
なら決まりね。急に決まった事だから、色々と大変だと思うけど…。貴方なら、きっと大丈夫よ。
愛音/アイネ
なんというか…ありがとうございました…!紫さん…!
―そして私は、また意識を失った―