主
主
主
主
主
主
主
「僕のにがてなこと」
るぅと
さとみ
・nmmn 地雷の方注意
主
僕はなんでもできる
ゲームだってコツさえ掴めば すぐに上達するし、
音楽系のことなら大体分かる
漢字は少し苦手だけれど、 それだって個性として活かせている と思う。
上手くはなくても人並みには できることの方が多い。
でもひとつ、できないことがある
誰かに頼ること。
ピンチのときは自分で解決してしまう から頼れないし、頼り方が分からない
頼ることが苦手な僕。
昔から"なんでもできる"が取り柄 だった。
だけど時々、ポキッと折れて、 壊れてしまう。
自分のSOSに気付かないふりを するから。
気づいてるけど、誰かに頼ると ”負け”になった気がして、プライドが 許さなかった。
何に負けてるのかはイマイチ分からないけど。
るぅと
るぅと
るぅと
呂律が回らない。 寝てれないからだろう
るぅと
るぅと
寝れないけど眠いのには変わりない
とりあえず横になってみる
るぅと
不規則な生活をしているからか、 案外すぐに寝れた
公式放送が始まってBGMタイム。
るぅとがこない。
さとみ
ジェル
ころん
ななもり。
ななもり。
莉犬
さとみ
そう言ってディスコをミュートにする
”るぅと”の文字の通話ボタンを タップした。
プルルルルル……プルルルルル……
さとみ
プルルルルル……プルルルルル……
さとみ
もうBGMタイムは終わり、 なーくんが一人一人メンバーを 呼び込んでいるところだ。
プルルルルル…………プツ
さとみ
さとみ
さとみ
そうおちゃらけて言うが、 返事がこない
さとみ
さとみ
るぅと
さとみ
あまりにも小さすぎる声で ほとんど聞こえなかったが、異常事態なのはなんとなく察せた
さとみ
るぅと
さとみ
さとみ
るぅと
よく聞くとるぅとは泣いていた
さとみ
るぅと
るぅと
るぅと
さとみ
さとみ
さとみ
さとみ
ディスコをみると、なーくんから 『もうそろそろさとみくんの番だよ』 『もう繋げないよ〜💦』と きていた
『るぅとと俺今日出れない』 『ごめん、事情は後で説明する』
とだけ送ってディスコから抜けた
さとみ
さとみ
るぅと
さとみ
さとみ
俺も1度、人生のどん底に 突き落とされたことがある。
そんな時、莉犬が一日中俺の隣 でほんとにしょーもないことを 楽しそうに話してくれた。
それで救われたから。今度は俺の番。
さとみ
るぅと
話を聞いているのか否か 分からないが、まぁ良しとしよう(?)
あぁ、やってしまった。
時刻はもう20時30分。
公式放送が始まってメンバーの 呼び込み中と言ったところか。
るぅと
心臓の音がやけに五月蝿い。
そんな時に、さとみくんから 電話がかかってきた
プルルルルル……プルルルルル……
るぅと
るぅと
プルルルルル……プルルルルル……
るぅと
るぅと
そうだ、許して貰えるまで 謝らないといけない。
意を決して通話ボタンを タップした
プルルルルル…………プツ
さとみくんが何か話してくれているが 今はそれを聞く余裕がない。
「ごめんなさい」と謝り続け、 気づいたらさとみくんはディスコから 居なくなっていた。
るぅと
僕に残ったのは、 喪失感と、申し訳なさ。
今頃放送では僕が体調不良やらで 休みと伝えてるだろう。
リスナーさんにも余計な心配を かけてしまった。
るぅと
自己管理が甘かった。 なんでもできるはずなのに。
まだ切れてなかったさとみくんとの電話。
何故か分からないがさとみくんは ずーっと僕にはなしかけていた
僕が何かリアクションするわけでも ないのに。
さとみくんはまるで僕が隣に いるみたいに楽しそうに猫ちゃんたちのこととか、メンバーの話をする
時折僕が、「グスッ」と鼻を啜ったり すると、『大丈夫か?気にすんなよ』 なんて言葉をくれる。
やめてよ、僕甘えちゃうじゃん
るぅと
さとみ
さとみ
るぅと
さとみ
るぅと
さとみ
るぅと
ピーンポーンと無機質な機械音が響く
るぅと
きっとさとみくんが来てくれた
そんなの分かってるのに。
なんだか動きたくないな。
だるい、疲れた。
るぅと
さとみ
さとみ
るぅと
さとみ
さとみ
少し焦ったようなさとみくんの声
るぅと
ごめん、体が動かない。
まるで充電が切れたロボットのように 体が硬直して動かない
さとみ
るぅと
さとみ
るぅと
さとみ
るぅと
数秒後、ガチャっと扉が開く音がした
小さく、お邪魔しますと言って 玄関に入る
るぅとの言葉を肯定と受け取って いつ作ったのかも分からない鍵を使い 部屋に入った
人の気配も無いような静かな家。
みるくんも寝ているのか本当に 静かな部屋だ。
家に着いたからるぅととの通話を終了して作業部屋に向かった
部屋に入るとベットの上で座って ボーッとしているるぅとがいた
るぅと
その目には光がなく、虚ろとしていた
さとみ
るぅと
さとみ
さとみ
シーツをギュッと握りしめて、 相当自分を追い込んでるんだろうな と思う。
るぅとの隣に腰掛けて、 ぎゅっと抱きしめる
さとみ
るぅと
俺の腕の中で静かに泣いていたるぅとだけど、しばらくすると話してくれた
るぅと
さとみ
るぅと
さとみ
さとみ
るぅとは強がりで、負けず嫌い。
なぜならるぅとはなんでも1人で やってのけてしまうから。
パソコンの不具合も、なーくんや俺に 頼ればいいのに、1人で調べて 最終的には直してしまう。
だから、るぅとは頼ることは苦手だ。
そんなことは6年以上も一緒にいたら 分かるし、理解してるつもりだ。
るぅと
るぅと
るぅと
眠そうに目を擦りながらゆっくりと 紡がれるるぅとの本音。
さとみ
俺はなにか勘違いをしていたようだ。
俺からしたらるぅとはまだまだ子供。
寂しがり屋で、甘えたがり屋さん
いつの間にか俺たちは無意識に、 「るぅとだから」って理由で、 全然手を差し伸べていなかった。
さとみ
るぅと
さとみ
るぅと
さとみ
いつだって俺を憧れの人として、 俺の背中を追いかけて来たるぅと。
6年前はきっと、そんなるぅとの歩幅に合わせて走っていたんだと思う。
るぅとはなんでも出来すぎるから、 いつの間にかるぅとが立ち止まってる のを俺は気づけなかった。
さとみ
るぅと
るぅと
さとみ
泣き疲れたのか目はうつろうつろとしていて、今にも眠ってしまいそうだ
さとみ
さとみ
るぅと
さとみ
るぅと
さとみ
さとみ
ゴソゴソとベットに潜る
流石に顔を合わせて寝るのは恥ずかしいのか、俺がるぅとの方を向くと ペシッと頬を叩かれた
さとみ
さとみ
るぅと
大人しく俺がるぅとに背中を向けると その背中に顔を埋めてまた泣き出した
さとみ
るぅと
るぅと
さとみ
泣いて喋るのも辛そうだから 今は聞かないでおく。
さとみ
さとみ
るぅと
るぅと
るぅと
さとみ
俺に聞こえるか聞こえないかの声量で 呟くるぅと。
本人は相当恥ずかしいようで、 敢えて返事はしないことにした。
それからしばらく俺の馬鹿な話に 付き合ってたるぅとだったが、 だんだんと静かになってきた
さとみ
そろーっと後ろを向くと、 まだ幼さが残るるぅとの寝顔が見えた
さとみ
静かにベットから降りて、 「おやすみ」と言い残して部屋を出た
さとみ
僕はなんでもできる
ゲームだってコツさえ掴めば すぐに上達するし、
音楽系のことならだいたい分かる
漢字は少し苦手だけれど、 それだって個性として活かせている と思う
上手くは出来なくても人並みには できることの方が多い
でもひとつ、できないことがある
誰かに頼ること。
ピンチのときは自分で解決してしまうから頼れないし、頼り方が分からない
でも、。
さとみくんが頼れって言うなら、
頼る努力を、してみようかな。
いつか、 苦手じゃ無くしていきたいな。
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
25件
すき🥺🥺💞
ブクマ失礼します!
あっ、もう大好きです...!!((