「義理のお兄ちゃんは恋愛対象ですかっ!? 第四話」
学校にて。
蒼井 渚
え!?再婚っ!?
東雲 結愛
あ、しーっ!静かにっ!!
蒼井 渚
あ、ごめん、ごめん!
蒼井 渚
え、でさ、再婚ってどゆこと…?
東雲 結愛
いや、なんか、よくわからないんだけど…。今日、新しいお父さん?が来るから、
早く家に帰ってきて…って言われたの。
早く家に帰ってきて…って言われたの。
蒼井 渚
そうか…。再婚…ねぇ…。
東雲 結愛
うん…。
蒼井 渚
複雑じゃない…?色々と…。
東雲 結愛
そう。まさかお母さんが再婚するとは…って感じだし。
しかも、私より一つ上の子供さんもいるんだって。
しかも、私より一つ上の子供さんもいるんだって。
蒼井 渚
一つ上?へぇ、兄弟ができるってこと?
東雲 結愛
うん。
蒼井 渚
でも、結愛は一人っ子に慣れてるじゃん?大丈夫なの?
東雲 結愛
まぁ、それも心配なんだけどね…。
東雲 結愛
あ、っていうかね、昨日!!!
蒼井 渚
ん?
東雲 結愛
昨日さ、誰に会ったと思う!?
蒼井 渚
誰?芸能人にあったみたいなテンションだけど、そんな凄い人に会ったの?
東雲 結愛
そう!
東雲 結愛
あの、橘 夏樹先輩に会ったの!
蒼井 渚
ああ…。橘先輩…ね?
東雲 結愛
そう!もう…やばかった…。はぁ…。
蒼井 渚
結愛にしては、珍しい顔してるじゃん。何?好きになっちゃったりして。(笑)
東雲 結愛
……。
蒼井 渚
え、まって、何その反応…
蒼井 渚
嘘でしょ…!?
東雲 結愛
っ…。
蒼井 渚
初恋が橘先輩って…。うう…、なんていうか…。まぁ、がんば。
東雲 結愛
ど、どうせ、叶わないけどさっ…。はぁ…。
蒼井 渚
…まぁ…そうかもだけど…、うん。
蒼井 渚
っていうかさ、昨日、ほんとに大変だったんだって!
東雲 結愛
ん?何かあったの?
蒼井 渚
いやいや、バレンタインだったじゃん、昨日!それでさ、ほんとに体育館に
女子がぎっしり来てさ、まじで!練習になんなかったんだって!
女子がぎっしり来てさ、まじで!練習になんなかったんだって!
蒼井 渚
橘先輩なんかは、女子にチョコレート持って追いかけられてたり。
東雲 結愛
そ、そうなんだ…。
蒼井 渚
うん。まじで。
女子たち
きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!
東雲 結愛
え、何、何?
蒼井 渚
何の騒ぎだろー?
橘 夏樹
おい、蒼井ー?
蒼井 渚
ん?あ、橘先輩。お疲れ様ですー。
橘 夏樹
相変わらず、だるそうに挨拶するよな。お前は。
蒼井 渚
そーですかー?
橘 夏樹
おう。昨日の練習ができなかった事、まだ怒ってんの?
蒼井 渚
…もちろんです。はぁ…。
橘 夏樹
あ、それで、俺、今日練習休むわー。
蒼井 渚
え、今日ですか?
橘 夏樹
おう。家の用事があるから。
蒼井 渚
…分かりました。
橘 夏樹
うーい。あ、東雲じゃん。またなー。
東雲 結愛
あ、はいっ!
女子たち
きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!
蒼井 渚
えー、何、何~?結愛、橘先輩に覚えられてたじゃん~!
東雲 結愛
っ…
蒼井 渚
めっちゃ顔真っ赤じゃん(笑)
嬉しかった。 橘先輩、私の事、覚えててくれたんだ…。 だけど、仲良さそうに橘先輩と話す渚に少し嫉妬してしまった。
女子たち
え、何、渚っちは、バスケ部のマネだから、分かるけど、なんで東雲さんが?
女子たち
そうよね!私の方が東雲さんより橘先輩を愛してるのに、
意味わからないんですけどーっ!
意味わからないんですけどーっ!
女子たち
え、名前呼んでもらうとか、ずる過ぎん!?
女子たち
私も、橘先輩のあの笑顔で名前呼ばれたーい!!!
東雲 結愛
えっと…。
女子たち
ねぇ、どういうことなの?東雲さん。
女子たち
まじで、なんか腹立つんだけど。
女子たち
それなー!
蒼井 渚
あんたら、ちょっとやめなよ!名前呼ばれただけで、結愛が責められるのは
違うと思うんだけど。性格悪いよ?
違うと思うんだけど。性格悪いよ?
女子たち
っ……。
女子たち
でもっ…。
蒼井 渚
そんなに名前呼ばれたいんだったら、覚えてもらえるように頑張れば?
女子たち
……。
蒼井 渚
大丈夫?結愛?
東雲 結愛
あ、うん。大丈夫…。渚…、ありがと…。
蒼井 渚
うん…それにしても、橘先輩の人気、凄いな…。
東雲 結愛
そうだよね…。
やっぱり、叶う気がしない…。 こんなにたくさんの女の子たちが橘先輩の事が好きなのに、 私なんかが勝てるわけないじゃん…。 はぁ…。 なんで、なんであんな人を好きになっちゃったんだろ…。






