家に帰ってきたぼくは お母さんに勧められお風呂に入った
ヒカル
ヒカル
ヒカル
静かに湯船に身を沈めた
どうしても別れた直後の後悔が襲ってくる
ヒカル
ヒカル
そして倒れていた彼を抱き上げたときの記憶が何度も甦る
ヒカル
ヒカル
ヒカル
たらればを繰り返し頭の中で考えてしまう
ヒカル
ヒカル
ヒカル
悲しい… 凄く悲しい…
お風呂から上がって 鏡をみた
非常に疲れ切った顔
ヒカル
改めて以前の自分と比べた
冴えない見た目と自信のない自分
それを変えてくれた
ヒカル
ヒカル
ヒカル
希望を捨てない 誰かが諦めたらそれで終わる
それなら自分はもっともっと強い意志で彼の帰りを待とう
そう思った
ヒカル
部屋で空を眺めた
晴れ渡って星が瞬いてる
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
実際、自分が変化を求めている
しかし自分よりも計り知れない存在の宇宙は殆ど変化しない
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ぼくはこの数時間で 考えることがあった
ヒカル
ヒカル
無力で臆病な自分を呪った
ヒカル
ヒカル
そのとき 流れ星があった
ヒカル
ヒカル
ヒカル
長く尾を引いた光の強い 流れ星だった
ヒカル
今日の疲れが出たのか 星に誘われるように ぼくは眠りについた
チュンチュン
ヒカル
朝の雀の声と太陽の光に目が覚めた
ヒカル
ヒカル
ヒカル
暫く考えた
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
そうは言え ぼくもそこまでぐっすり寝たわけじゃなかった
でも眠気は一切ない むしろ脳が冴えてるかのような感覚がある
ヒカル
ヒカル
朝の空気を触れながら ぼくは病院に向かった
ヒカル
息子の数少ないわがままくらい 幾らでも聞くよ そう言いながら
お母さんはぼくを車で送ってくれた
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
お母さんはぼくの言葉を黙って聞いて 優しく頷いてた
そして病院に着いた
ヒカル
ぼくは人気のないロビーを進みでカナタくんが何処にいるのか近くの看護師さんに訪ねた
幸い昨日ぼくが居たのを知っていたようですんなり案内された
ヒカル
殺風景な廊下と消毒薬の臭いや色んな臭いが鼻をついた
そしてICUと書かれた表示札の前で足が止まった
ヒカル
看護師さんがカナタくんのベッドの場所まで案内してくれた
ヒカル
目の前に居る彼を目の前にして言葉が出なくなった
刺されたときの出血と内臓へのダメージがぼくが思ってるより 酷かったらしい
そのせいで血流が足りなかったことによる脳へのダメージが少しあることが説明された
ヒカル
ぼくはカナタくんの手をとり 両手で握った
ヒカル
ヒカル
たった一カ所刺されただけ なのに こんなに酷くなるなんて
このまま目を覚まさなかったら どうしよう
ヒカル
ヒカル
ヒカル
不安に駆られたぼくは 泣かずにはいられなかった
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
彼の手を握りながら頬に当て 目から流れた涙は 彼の手も伝った
そして 表情の変わらない顔を ずっと眺めた
一時間ほど経った頃誰かがやってきた
ヒカル
ケンシ
ヒカル
会長はぼくの後ろに立って 話し掛けてきた
ぼくはさっき看護師さんから聞いた話を会長にした
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ヒカル
なんて言えばいいかわからず 沈黙が続いて 同じリズムを刻む機械音と カナタくんの呼吸音だけが聞こえた
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ヒカル
本当にそう 会長の言うとおり
何でこんなに的確な言葉が出てくるのか ぼくは諸葛孔明とでも 話しているのか
そんな錯覚をしていた
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ヒカル
何だか極端な話しだけど 会長はやたらと熱弁していた
ケンシ
ヒカル
カナタがいつ目を覚ますかはわからない
何となくわかっていたけど 実際本人を目の前にすると
気持ちにもやがかかる
ケンシ
病院のコンビニで何となく商品を見ていた
とは言っても見てるだけで 少し虚ろに店内を回っていた
その時 俺に近付く影があった
?
?
?
ケンシ
声がする方に顔を向けた
ケンシ
アヤメ
ケンシ
この人は俺の中学の頃の先輩…
なんだ…けど…
ケンシ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
とりあえず関わりたくないのと 早く病室に戻りたかった
アヤメ
ケンシ
アヤメ
ケンシ
さっさと会計して病室に戻った
アヤメ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
ヒカル
ケンシ
振り向くとそこには奴がいた
アヤメ
ケンシ
アヤメ
ヒカル
アヤメ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
ヒカル
ケンシ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
早く帰ってくれよ そう心の中で何度も 呟いた
アヤメ
ヒカル
そう言うと アヤメは出て行った
ヒカル
ヒカル
田上くんは少し口に出したが その後は何も言わなかった
ケンシ
どっと疲れが出た