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覚えてはいない。
何一つとして、まっすぐな記憶は残っていない。
歪んで、捻じ曲げられて、
ごちゃごちゃに混同した記憶ばかり
兄さんの顔は写真の奥でしかわからない
でも、
あの声だけはずっと、ずっとずっと
頭にこびりついて離れなくて
今でも頭の奥で、
もふくんっ”ッっ?!
危ないッ”ッッ?!?!
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あの時死ねていたらまだよかったのに。
うん、だからぼくも、
お兄ちゃんみたいになれるように頑張るよっ、!
俺の居場所はなかった。
兄は優秀だった。
親は俺を見てくれなかった
認められたかった。
必死にいろんなことをした。
テストは90点。
足の速さは学年3位。
通知表は全部◎。
そしたら、
パパもママも、ぼくのことをみてくれるとおもって…
おにいちゃんはすごいんだね!
兄さんだけだった。
俺の目を見てくれたのは。
無駄に頭は良かった。
小さいころから策略家だった。
…。
もう、思い出したくもない。
ただ、興味を引きたかった。
視線を俺に集めたかった。
ただ、
ただ、
それだけだった。
ぱぱぁ!ままぁ、!
見て見てぇ!
馬鹿だった。
キキーーッ
馬鹿だった。
兄さんが俺をかばった。
兄さんは死んだ。
俺は、
そのとき、
きらきらのかざりつけがされた、
とっても広いおへやにつれていかれた。
きれいなお花がたくさんあって、
そのお花にお兄ちゃんが囲まれていて、
みんなしくしくって、
めからみずがでてた。
ねぇねぇ、
お水でてるよ…?いたくないの…?
えっ、…みんな、
かなしいの…?
…えっ、そうなの…?
ほんとに、…?
もうかえってこないの…?
えっ、…?
やったぁぁ!
ぱぱとままが、やっとぼくを見てくれるんだ!
俺は、馬鹿だった。
どうしようもない馬鹿だった。
無論、あの後も家族からの対応が変わるわけでもなく
…逆に、俺は虐げられる日々が続いた
まだよかった。
はじめのほうは。
…段々大きくなるにつれ、
俺は、自分のやったことを理解した。
あんたが”ッっ?!いなければ”ッっ”⁈…💢
この出来損ないッ”っ?!💢
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とんでもない馬鹿だった。
罪悪感にからめとられて、
俺が、
生きるべきじゃなかった俺が、
今、
生きるべきだった兄さんの代わりに生きてて、
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…せめて、幸せにならないでおこうと思った。
せめてもの罪滅ぼしに、
幸せにならないでおこうと。
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幸せにならないでおこうと…
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ザシュッッッ
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ガチャッ
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幸せにならないように。
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幸せにならないように、
…できなかった。
そのツケが回ってきた。
罪人は、罰を受けて当然だから。
俺は、
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ガチャッ
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ぎゅっ
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つぅっと、一筋の水が目からこぼれた
胸が痛くて、…痛くてたまらなかった
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