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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

先生

ども~さっちゃん٩(ˊᗜˋ*)و

さちこ

はろ~先生!٩(ˊᗜˋ*)و

先生

プレゼントは無事届いたかな( ˊᵕˋ )?

さちこ

はい!届きました…けど…

さちこ

これ、なんですか( ºωº )?

さちこ

黒い…わんちゃんのぬいぐるみ???

先生

それはね、”幸子コレクション”の一つなんだ\(°∀° )/

さちこ

さ、幸子コレクションΣ(º ロ º๑)!?

先生

そうそう(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)

先生

歴代の”さっちゃん”の主な仕事は付喪神関連で

先生

悪いことをする付喪神を祓ったり

先生

行き場を失った付喪神の回収もお願いしてたんだ╭( ・ㅂ・)و ̑̑

さちこ

へぇ!( ºωº )!

先生

回収した付喪神は昇華させることもあったし

先生

服従させて使っていたこともあったんだ( ´ー`)

さちこ

ほぉ( ºωº )!

先生

とっても強い付喪神は僕が服従させて

先生

さっちゃんでも使えるようにして( ˊᵕˋ )

先生

さっちゃんと相性の良い付喪神は

先生

そのまま”幸子コレクション”として

先生

さっちゃんの好きなように使ってもらっていたんだ( ˊᵕˋ )

さちこ

なるほど(*´∀`*)!

先生

その”幸子コレクション”の中で

先生

今のさっちゃんと相性の良い付喪神がそれなんだ\( ˙▽˙ )/

さちこ

この黒いわんちゃんが…( ºωº )

先生

今回はそれを呼びだせるようになること

先生

そして、とある屋敷の怪異を解決するのがお仕事です╭( ・ㅂ・)و ̑̑

さちこ

かしこまりましたヾ(*´∇`*)ノ!

幸子

えーっと…

幸子

先生から送られて来た地図によると

幸子

この辺りなんだけど…

油崎

あ!幸子ちゃん!

角を曲がると見知った人物が手を振っているのが見えた。

幸子

あ!油崎(ゆざき)さん!

幸子は手を振る人物―油崎に駆け寄った。

油崎

久しぶり、だね

幸子

はい、お久しぶりです

幸子がペコリと頭を下げると、

油崎もつられるように頭を下げた。

彼は引きこもりの呪術師と繋がりのある骨董品屋の人間、

と幸子は聞かされている。

幸子

問題のお宅はここですか?

油崎

そうなんだ

油崎

詳細は?

幸子

怪異を解決するように、とだけ

油崎

引きこもりさんらしいね

そう言って油崎は苦笑いを浮かべた。

油崎

よし、まず中に入ろうか

幸子

いいんですか?

油崎

ああ、大丈夫

油崎はそれだけ言うと、

ポケットからカードキーを取り出す。

そして、迷いなく立派な門を開けて中に入った。

幸子

うわぁ…

幸子は感嘆の声を上げる。

一歩中に入っただけで

外界との環境が一変する。

手入れの行き届いた日本庭園には池があり、

覗き込めば大きな錦鯉が悠然と泳いでいた。

古民家、というにはあまりにも立派な日本家屋は、

どこかの旅館かと見紛うほどの内装だった。

油崎

ここの住人の名前は永見 伍蔵(ながみ いつぞう)氏

油崎

とある会社の会長だった人だ

油崎は説明しながら、

日本庭園に目を向ける。

油崎

昔から骨董品に目が無い人でね

油崎

”良いモノが入ったら真っ先に連絡するように”

油崎

そうおっしゃっていつも良い買い物をしてくれたんだ

幸子

つまり、上客っというやつだったんですね

油崎

あははっ、そういうこと

油崎

そんな彼は、私を信頼して

油崎

自分に何かあったらあとは頼むとおっしゃられた

幸子

……ご家族は?

油崎

いるにはいるらしいけど

油崎

信用していない様子だったかな

油崎

”全員が俺の遺産を狙ってる”

油崎

そう言っていたし

幸子

なるほど

幸子

ちょっと可哀想な人ですね

油崎

そうだね

油崎

だから、彼は得たお金のほとんどを

油崎

骨董品につぎ込んだ

幸子

おぉ…それもまた、なんだかすごい…

油崎

うん、そうなんだ

油崎

こっちが引け目を感じるほどにね

油崎

その彼が、先日

油崎

”ついに念願の物を手に入れた”

油崎

と話してくれてね

幸子

念願の物?

油崎

そう、長年彼が探していた物で

油崎

”水鏡水盆(みかがみすいぼん)”というんだ

油崎は一枚の写真を幸子に渡す。

幸子

真っ黒な器、ですね

幸子

それに、下に足がついてる…

油崎

三足水盆(さんそくすいぼん)と言われる種類の陶器でね

油崎

中国で作られた品で

油崎

百五十年以上前の物なんだ

幸子

百五十年…

油崎

この陶器には面白い話しがあるんだ

幸子

面白い話し、ですか?

油崎

”新月を水鏡に映すと真実が見える”そうだ

幸子

新月を映す……

幸子は小さく唸った。

油崎

ちなみに続きがある

幸子

油崎

”だが、間違えれば幻影に襲われる”

幸子

幻影に襲われる…

油崎

ああ

油崎

とある人物はこの水盆で坊主に化けた妖怪を見破り

油崎

とある人物は役人の不正を暴き

油崎

とある人物は城主の命を狙う輩を見つけ出した

油崎

しかし

油崎

それ以上にこの水盆に関わった人物が

油崎

亡くなったり

油崎

行方不明になったりしたそうだ

幸子

……え、もしかして

油崎

とはいえ、真実はわからないけど…

幸子

……

油崎

実は永見氏から

油崎

自分がもし、この水盆を手にして

油崎

一週間、連絡をしなかったら

油崎

自分を探してほしい、と

幸子

え、え、じゃあまさか

幸子

永見さんもこれを使って真実を見ようと?

油崎

おそらく

油崎

私自身、数日前に来て屋敷の中をくまなく探したが

油崎

何も見つけられなかった…

幸子

ご家族には?

幸子

あと、警察にも

油崎

もうしばらく黙っているつもりだ

幸子

どうして?

油崎

さっきも言った通り

油崎

永見氏のご家族は

油崎

永見氏の遺産を狙っている

油崎

もし行方不明などとなれば

油崎

早々に死んだことにされるだろう

油崎

そう、彼は言っていたんだ

幸子

え、えぇ…

油崎

だから、報告は先送りにしてる

幸子

そんな…

幸子

すぐ死んじゃったことにしますか?

幸子

家族、なんですよね?

油崎

ま、そこが難しいのが大人の世界だ

そう言って油崎が苦笑いを浮かべたので、

幸子は何とも言えない顔をする。

幸子

……では

幸子

私が今回することは

油崎

うん

油崎

永見伍蔵氏を見つけること

幸子

わかりました

油崎

水盆は奥の部屋にあるから

指差した先には、

綺麗に閉じられた襖が。

油崎

では、夕方…そうだね

油崎

17時にはまた迎えに来るから

油崎

それまでは自由にして構わない

幸子

はい、ありがとうございます

幸子がペコリと頭を下げると、

油崎は”じゃ”と言って屋敷を後にした。

幸子

では、水盆と見てみますか

幸子は襖を開けた。

幸子

わぁ…

畳の上に鎮座する

真っ黒な三足水盆。

直径は50cmはあるだろうか。

高さは30cmほど。

やや楕円形の水盆の中は今、空っぽだった。

幸子

うーん…見た感じ

幸子

変な雰囲気はないけど…

幸子はぐるりと一周回って見て、

それから上や下から水盆を覗き込む。

幸子

……

幸子

スイッチ的な?

幸子は水盆の前に正座、

ポツリと呟く。

幸子

今はオフってことかな

幸子

とある条件を満たすとオンになって

幸子

発動する……

幸子

その条件が…

”新月を水鏡に映すと真実が見える”

幸子

でも…

”だが、間違えれば幻影に襲われる”

幸子

やり方を間違えれば幻影に襲われ…

幸子

亡くなったり…

幸子

行方不明になったりする…

幸子

ということは

幸子

単純に”新月”を映すだけじゃないってこと

幸子

だよね?

幸子は誰とも無しに尋ね、

首を傾げる。

幸子

うん、でも

幸子

なんだかちょっとこういう謎解き

幸子

楽しいかも

そして、彼女は口元に薄っすらと笑みを浮かべた。

引きこもりの呪術師・幸子

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