赤 葦
あ ―...仕事終わんねぇ...!!
木 兎
赤葦 ~!
赤 葦
ひぃ...吃驚した...
木 兎
お疲れ!コーヒー淹れてきた!
赤 葦
この人気遣いできたんだ...
木 兎
え、
赤 葦
え ?
赤 葦
( 声出してた...!? )
赤 葦
すみま__
木 兎
赤葦ぃいい !!
赤 葦
ちょ...w すみませんって !! w
赤 葦
あはは ッ !! w やめて ッ !! w
小 見
他の人いるんだから
静かにしろよ ~ w
静かにしろよ ~ w
赤 葦
す、みません...w
木 兎
んじゃ、俺帰るわ!
小 見
じゃあな ~
赤 葦
俺もキリいいですし
帰りますね
帰りますね
小 見
お疲れ ~!
赤 葦
はい
赤 葦
うぅっ...
赤 葦
( 人酔いって慣れないな... )
赤 葦
( どこか細い道... )
赤 葦
ふう...
あれ人来ちゃった、俺から
避けた方がいいよ ?
避けた方がいいよ ?
あぁでも、俺から
離れた方がいいか
離れた方がいいか
赤 葦
え...?
赤 葦
!!
そこにいたのは身長の割に 恐ろしく痩せ細っていて
服は最低限を着ているだけ
髪は少し茶色染みた黄色、 今は乱れてるけど元は多分ストレート
そんな人
しばらく家に帰ってないのだろうか ?
言葉は喋ってるから 捨てられたって事は無いよな...?
赤 葦
あの...どちら様ですか...?
いや ― 、分かんねぇんだわ
物心ついた時は
ここにいたかな
ここにいたかな
赤 葦
え!
赤 葦
じゃあ...なんで言葉 ?
赤 葦
服とかのサイズは...ご飯は...?
言葉はなんか喋れるし
理解もできる
理解もできる
服は...内緒
まぁいろいろ内緒っ!
赤 葦
え...
赤 葦
どうやって
生きてきたんですか...
生きてきたんですか...
赤 葦
そんな服装じゃあ冬
越せないでしょう ?
越せないでしょう ?
慣れよ、もう15回は
冬来てるし
冬来てるし
赤 葦
15年...
恐ろしい生命力だ
15年もまともに飲食できずに、 寒さも防げない...
俺には到底 考えられない生活環境だ
赤 葦
あの...
ん?
赤 葦
良かったら...うち来ませんか ?
えぇっ
赤 葦
嫌ですか...?
違う、吃驚したんだよ...
俺こんなに汚いし...
見た目とかも...
見た目とかも...
赤 葦
洗えばいいです
赤 葦
せっかく綺麗な容貌なのに
勿体ないですよ
勿体ないですよ
...そんな事言う人初めてだよ
みんな俺を虫扱いした
煙たがって避けた
赤 葦
...他の人はどうでもいい
赤 葦
行きましょう ?
...こっから家近いの ?
赤 葦
電車です
なら駄目だよ...!
赤 葦
じゃあ歩きましょうか
2駅だから歩けますし
2駅だから歩けますし
えっ
赤 葦
どうせタクシーとかでも
駄目って言うんでしょ
駄目って言うんでしょ
う"っ...
赤 葦
ね、できるだけ人が少ない道
選んであげます
選んであげます
...ありがと......
赤 葦
じゃあ風呂入ってきて下さい
赤 葦
一番奥にありますので
赤 葦
俺はご飯作っています
え...着替えとかは...
赤 葦
背丈は俺と同じくらいですし
適当に着て下さい
適当に着て下さい
ん、ありがと
赤 葦
...名前...なんだろう...
赤 葦
そういや俺も
言ってなかったな...
言ってなかったな...
ん、上がったよ
赤 葦
やっぱり綺麗ですね
は ッ !? //
そういう事言うなよっ!
赤 葦
いや...でも...
過去に、なにかあったのか、 古傷がある
でもそういうのを覗けば 普通に顔は整ってる
やっぱり髪もストレートだった、 サラサラで綺麗だと思う
赤 葦
あと...名前言ってませんでした
赤 葦
赤葦 京治です
赤葦な!
俺は...わかんねぇや
赤 葦
じゃあ名前つけますよ
ホント !?
赤 葦
そうですね...秋...
秋 ?
赤 葦
...紀 ?
秋紀 ?
赤 葦
秋紀にします、似合ってますよ
ありがと!
赤 葦
はい。《ズキッ》
赤 葦
...?
どした ?
赤 葦
...いいえ、何でも
今 一瞬、心がチクりと 痛むような感覚になった
これが何を意味するのか
...今は、考えないでおこう
ただ...彼を可愛いと思ってしまった だけなのだから__。