コメント
2件

うちの酒カスを今後ともよろしく
要素がァ……多すぎるゥ(最高)
太平歴1567年
対高圧切削機「Panther」とその搭乗者アラン・クロムシードによって
人類は最下到達地点として18,845フィートを記録した。
アラン・クロムシード
アラン・クロムシード
アラン・クロムシード
そして、もう一つ。
アラン・クロムシード
アラン・クロムシード
太平歴元年、人間と複数の異種の盟約と交流によって世界は進歩し新たな文明を築いてきた。
鬼、大蛇、竜、巨人。
それら異種含む全生物と一線を画す "ナニカ"が彼の前に姿を現した。
ナニカは黒く、黒く、三次元の中に存在しないようにその輪郭が汲み取れない。
人類初の"カゲ"との邂逅は、 後に地中海沿岸で発見された「Panther」機内のメモリにて世界中に知れ渡る事となった。
カゲとの邂逅を皮切りに、世界中で不自然な災害が相次いだ。
不活火山の大噴火。 プレート中央の震度7を超える地震。
熱帯雨林での雪。
稀どころではない異常災害の連続により 大地は荒れ、自然は枯れ、丘や山は崩れ落ち
いずれ陸の6割が荒野と化していった。
太平歴1614年
高度6000m 第一空層 1~A(中央大洋)航路
"元"タイ バンコク上空
"隼ノ艇"
その大地は悠々と雲を切る。
一方で、その街は賑わっていた。 角がや尻尾が生えた人間が楽しげに生活を全うしている。
ただ、大通りの人混みを駆け抜けるその一人、いや、一匹だけはどうも正常と言い難い。
手足がなく、尾と鋭い背ビレを持ったそれが街中を疾泳する。
魚のように人々の"影を泳ぐ"それは、光を吸収するかのごとく黒い。
サカナカゲ
ツヅク
サカナカゲ
ツヅク
その生物を追う彼女もまた、無骨な翼を背に抱えていた。
しかしそれを巧みに翻し、クナイのように鋭利な"灰の塊"を2,3本投げ飛ばす。
ビシュ_ガキッ!
サカナカゲ
サカナカゲ
「"ザザ_"」
「"路地に逃げた、奴のテリトリーや"」
首元の無線機器からノイズの混じった声がそう告げる。
ツヅク
目を配りながら路地を回る。
しかしどうやら、撒かれたみたいだ。
ザザ…『"すまん、こっちも見逃した"』
ツヅク
ブツブツと小言を口にしながらその場を去った。
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
影の中から顔を出し、呟く。
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
酒瓶を持った男が扉の階段に腰掛け、爆睡している。
運が良いのか悪いのか。ちょうど目を覚ましたようだ。
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
一瞬で隣に移動し、ガシッと肩(?)を掴まれる。
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
ズザッ…
ツヅク
サカナカゲ
足早にこちらに歩み寄る。
何かの構えを通ったようで、外套のような片翼をバサリと開いた。
ツヅク
バサッ_
サカナカゲ
がぱっ…
彼女が地を蹴り、カゲが大きく口を開く
両者とも戦闘体形、一触即発とはこの事である。
いや、即どころではない。
既に戦闘は始まっているのだ。
ガスッ…/ガキ_ッ!
一瞬だった。
男はどこからともなく小刀を取り出し、彼女の翼を受け止め
同時に脚でカゲの口を踏み塞いだ。
ツヅク
サカナカゲ
サカナカゲ
ツヅク
ツヅク
サカナカゲ
男は腹に手を当て笑いを堪える。
ツヅク
ツヅク
ば
くっ_
男の足元からカゲが跳びかかり、有り余る程裂けた口で丸呑みした。
ご、り ゅ…
ごきゅ…ごくん。
ツヅク
ツヅク
サカナカゲ
サカナカゲ
サカナカゲ
ツヅク
サカナカゲ
サカナカゲ
鋭い背びれがつらつらと並んだ刃物のように襲いかかる。
対し彼女の両翼は、熱に息巻く灰のように塵と化し一点に集約する。
それはエネルギーの塊。絶えず循環する灰の刃がカゲの攻撃をほとんど跳ね飛ばした。
ガキッ…!!!!
再度それは崩壊し、彼女の背から仰々しい翼を形作る。
それば灰である。されど翼である。
バサッ…
彼女が空を飛べる理由など、それだけで十分であった。
ツヅク
ツヅク
ビシュッ_!!
宙で身を翻し、遠心力を利用して刃を飛ばす。
1本、5本、10本。
瞬く間に弾幕となった。
サカナカゲ
しかしいくら攻撃を張ろうと関係ない。
カゲはすぐさま影に潜った。
そして全身を震い、全速力で影を泳ぐ。
ザパッ!!
サカナカゲ
瞬き一つにして眼前に広がる大きな口。
彼女は無言で、闇を見つめていた。
ツヅク
パウッ…!!!
パゥッパゥッ_!!
サカナカゲ
途端、低周波の発砲音が3発、立て続けに響く。
それらは全てカゲに命中し、その黒身を歪ませた。
ネコト
ツヅク
ネコト
ツヅク
ネコト
ツヅク
ネコト
サカナカゲ
…
ネコト
パチッ…
サカナカゲ
パチ…パキッ
ネコト
ジュゥオッ_!!!!
サカナカゲ
ツヅク
ネコト
サカナカゲ
燃え盛る身体。
漆黒を溶かすように包み込む焔。
一瞬にして目を奪われた。
ザシュ__
美しく揺らめく焔にもがく醜いカゲの身体を、内側から何かが斬り裂いた。
グチャ_ビタビチャ…!!
脳天から両手を突き出し、頭部、腹、尾全てを引き裂いた。
「ったくよぉ…」
内側から液体のような瘴気が飛び散る。
中から出てきた男は、平然をした所作で口元を拭った。
シュウ