暗い暗い、暗黒。
本来ならば形を保っていないはずの3つの影が、そこに存在していた。
お互いに視線を合わせず、全く別の方向を向いている。
やがて、一人が口を開いた。
???1
???1
少なくとも、あのまま誰も気が付かなければ、本気で死んでいたかもしれない。
黒い帽子に、彼の国の伝統衣装。
白い身体に、青いイヤリング、それから赤と青の国旗。
彼は、かつての韓国...大韓帝国の形をしていた。
韓帝
???2
黄色い国旗に、龍。黒い伝統衣装に身を包んだ彼は清王朝時代の中国だった。
清
清
韓帝
自分でも驚くくらい低い声が出る。
まるで、以前韓国がアメリカに対して"命令"を行ったときのような。
韓帝
韓帝
清
その言葉が図星なのか、清は黙った。
韓帝
韓帝
清
"昔"という言葉に、今の彼らにはないはずの心臓が跳ね上がった。
しかし、ここで喜ぶのも馬鹿らしく思い、韓帝は軽くあしらう。
韓帝
清
その時だった。
闇の奥、二人とちょっと離れた位置に居た彼が、ふっと笑った。
緑色の迷彩柄の軍服を着た、旭日旗。
…日帝だ。
日帝
日帝
日帝
その瞬間、再び韓帝の怒りの糸がぷち、っと切れる音がした。
韓帝
韓帝
韓帝
日帝
不意に、日帝が語った。
日帝
日帝
韓帝の呼吸が、ほんの一瞬だけ止まった。
清
日帝
再び、沈黙が流れる。
長い永い沈黙だった。
それを破ったのは...日帝だ。
日帝
韓帝
実のところ、韓帝にはほとんど記憶がない。
いや、あるにはある。...が、本能がソレを否定している。
それと、一番暴走時間が短かった、というのもあるのだろう。
逆に日帝や清は詳細に覚えていた。
日帝
清
珍しく清が声を荒げた、その刹那。
その暗闇はひび割れ、3人はバラバラに引き裂かれた。
コメント
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2話で予想したやつ、中国的中!!韓国は国名の理解ミスりました。日本に至っては一致ミリもかすってすらいませんね…、どんな国が来ても面白いのは代わりませんがね