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クエストを依頼する人がいて、クエストを受ける人がいる。
それはここ、ファールウィンドでも変わらない。
ファールウィンドの街に到着し、リョウたちと別れたあと
ルティと二人で、冒険者ギルドのカウンターに立ち寄った。
スタッフ
スタッフ
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カウンターで出迎えてくれたのは、桃色の髪のサイドテールが似合う、明るい女の子だった。
ルティ
どうやらこの子は、ルティの知り合いらしい。
スタッフ
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スタッフ
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ルティ
ルティ
ルティ
スタッフ
スタッフ
背後の棚から帳簿を出し、サミアはパラパラとページを捲る。
スタッフ
スタッフ
スタッフ
ルティ
前のめりになりながら、ルティは尋ねる。
スタッフ
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スタッフ
スタッフ
ルティ
スタッフ
スタッフ
スタッフ
兵糧が不足すれば略奪に走る。
それは、人も魔物も変わらない。
場合によっては、略奪によって村一つが消えることも、十分にあり得る。
ルティ
スタッフ
受注者の資料を示し、サミアは続ける。
スタッフ
スタッフ
ルティ
スタッフ
ルティ
サミアの言葉に、ルティは言葉を詰まらせた。
セリナはあの二人を守るために、クエストを発行しなかった。
サミアはあの二人を守るために、クエストを発行した。
どちらの判断も間違ってはいない。
スタッフ
スタッフ
微笑み、サミアはいう。
いま確実に言えることは
あの二人を、死なせてはいけないという事。
ルティ
ルティ
ルティ
真っ直ぐにサミアを見て、ルティはそう告げた。
スタッフ
スタッフ
スタッフ
こちらに一度視線を向け
あらためてルティを見て、サミアはいう。
ルティ
ルティ
ルティ
ルティは慌てて否定するが
これだけ連れ回しておいて、ただの常連呼びというのはどうなのだろう……。
スタッフ
スタッフ
スタッフ
ルティ
スタッフ
楽しげにルティをあしらいながら
サミアは事務処理を開始した。
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時間が遅いこともあって、出発は明日の朝になった。
ワイバーンとの戦いの疲れが残っている。
そこを見抜かれたのだろう。
ルティ
ルティ
明朝までの待機を命じたのはサミア。
おかげでルティは不満そうだ。
サミアの指示は間違っていない。
頭では理解できても、煮えきらないものがあるのだろう。
ルティ
ルティ
珍しい。
というより、初めてルティに酒に誘われた。
ルティ
ルティが選んだのは、大衆向けの居酒屋。
静かに1杯、なんて雰囲気は皆無。
ルティ
こっちの返事を聞く前に、ルティは居酒屋に足を踏み入れた。
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居酒屋は、人で溢れていた。
人種としては、傭兵やゴロツキが特に多く
アルコールの匂いが溢れる店内は、お祭りに近い状態になっている。
リョウ
リョウ
メルティ
まさかの遭遇だった。
リョウ
酒場の一角に、リョウとメルティの姿。
ルティ
ルティが小声で呟く。
やはり、ふたりの事が相当苦手らしい。
店内は満席で、相席する以外の選択肢はない。
ルティ
ルティは渋々、席に向かった。
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早めに切り上げるとは、何だったのか。
思いの外、時間が経つのは早かった。
リョウ
リョウ
ルティ
ルティ
リョウ
ルティ
ルティ
リョウ
リョウ
小一時間、リョウとルティはセリナの話題で盛り上がっている。
いい具合にアルコールも入って、雰囲気はそれほど悪くない。
メルティ
メルティ
不意に、メルティが立ち上がる。
メルティ
メルティ
突然のお誘い。
つまり、二人だけで話がしたい、ということだろう。
別に、断る理由もない。
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店の外では、心地よい夜風が吹いていた。
メルティ
メルティ
メルティ
言葉の意味に気付くのに、少し時間が必要だった。
これは、つまり、そう。
裏を返せば、ルティがメルティの邪魔をしてしまっているという事になる……。
メルティ
メルティ
メルティ
なぜかメルティは、嬉しそうに笑う。
メルティ
メルティ
メルティ
メルティ
黒い光を持つ魂…………。
それはおそらく
ルティが言っていた、魔王の封印と関わりのある何かだろう。
ルティも、二人を警戒していた。
理由は、たぶん同じ。
メルティ
メルティ
メルティ
メルティ
メルティ
メルティには、見えているらしい。
別の世界の魔王の、封印の形が。
それが本当なら、魔王の封印は魂と共にあることになる。
あまり、気分のいいものではない。
メルティ
メルティ
メルティ
反応に困る。
魂とか魔王とか、そういうものを抜きにして
ルティとメルティの関係には、注意が必要な気がする。
メルティ
メルティ
メルティ
メルティは踵を返す。
その瞬間、酒場の中から轟音が響いた。