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2年生の時、“天才”と呼ばれる一年生が入ってきた。
“才能がある”“身長以外で恵まれている”と。
バレーは身長がかなり鍵になるスポーツだ。
身長が高ければ、スパイカーとして有利になる。
身長が低いと、高いスパイカーと比べて、
倍、いや、それ以上跳ばなければならない。
チームには“あの子”より高い子は山のようにいる。
最後の春高のために頑張っている3年生を何人も見てきた。
けれど、必ず入ってくる“秀才”に自分を奪われる。
その都度、彼らは顔がぐちゃぐちゃになるまで泣いていた。
そんな姿を何度も見てきた。
私の兄だって、その中の1人だった。
中学時代はエースでキャプテン。
私がバレーを始めた理由も、兄の影響。
だが兄の力は高校では全く通用しなかった。
一年生大会では、うち抜けたはずのスパイクは、
全てドシャット。
自慢であった声も、一切出ていなかった。
結果はストレート負け。
家で泣いていた兄の姿は、惨めだと思った。
周りが見えなくなっていた。
兄はいつだってそうだった。
笑奈
瀬菜
笑奈
瀬菜はチームメイトで、親友だった。
“相棒”
この言葉は私と瀬菜そのものだった。
笑奈
これは私たちの日常茶飯事。
瀬菜は可愛いけど、男癖の悪いとこがある。
瀬菜
笑奈
瀬菜
笑奈
瀬菜
瀬菜
瀬菜
笑奈
笑奈
瀬菜
笑奈
瀬菜
思っても口に出すべきではないこと、
知らない方がいいこと。
世の中にはそんなことが多々ある。
時には自分の気持ちも知りたくない
そんな感情も生まれる。
自分もその中の一人だと思った。
笑奈
瀬菜
笑奈
瀬菜
笑奈
瀬菜
瀬菜
長年、友達の恋事情を聞いてきたからわかる。
わかりたくないと思っても分かってしまったこと。
瀬菜はほんとに、星海くんに恋をしているのだ。
瀬菜は今まで付き合ってた男の子に緊張なんてしたことない
本当に恋をしているのだ。
胸が痛い。モヤモヤする。
この気持ちがなんなのかも、自分ではわかってた。
でも、知りたくなかった。
瀬菜と、離れたくなかった。
笑奈
笑奈
瀬菜
瀬菜
瀬菜
笑奈
笑奈
笑奈
瀬菜
笑奈
瀬菜
瀬菜の初めて本気で好きになった人。
応援したいって思った。