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ブクマ失礼します!
ブクマ失礼します!
ブグマ失礼します
“声を聞かせて。”
助けてほしい。
赤
ほんとは何度も願ったの。
桃
赤
桃
赤
赤
桃
助けてなんて口からは言えなかった。
母))お前なんか、死んじゃえよ。
赤
母))お前が死ねば良かったんだ。産まなきゃ良かった。間違いだった。
赤
包丁…持ってる、?
母))殺されたくなかったら自殺しろ。
赤
足は震えて、
透くんで立ち上がれない。
赤
一瞬の激痛がはしって
赤
母))…笑
母親は俺を見て鼻で笑って
赤
気付いた時にはさっきより大きい激痛が走って
俺は力を振り絞って家を出る。
だけど意識はそこで尽きた。
桃
突然の知らせでりぃぬは緊急搬送されていることを知った
病院に着いた時にはりぃぬはまだ手術中だった。
桃
なにがあったのかも知らずただ好きな人が眠る姿だけをみた。
先生))何があったのか分かりませんが包丁がお腹の所に刺さっていました。
桃
先生))手術は成功しています。3日程で目を覚ますでしょう。
桃
先生が言った通りりぃぬは3日ほどで目を覚ました。
赤
目を覚ましたりぃぬは微笑むだけで一言も言葉にしなかった。
桃
首を振ったり、無理矢理笑ったり。
ずっと苦しそうだった。
桃
桃
俺は病室を出て先生の元へ向かった。
桃
先生))何かのショックで脳が一部機関を遮断している可能性が高いと見られます。
桃
先生))喉の何かが炎症している訳ではなかったので、少なからずまたしゃべる事はできます。ただ本人次第です。
桃
部屋に戻った時りぃぬ窓越しに立っていた。
桃
赤
桃
桃
りぃぬは笑顔ででも泣きながら頷いた。
桃
桃
不安そうなりぃぬにはそんな事しか言えなかった。
赤
俺は病院の消灯時間ギリギリまで病室に残った。
赤
ベットに寝ているりぃぬはとても苦しそうで見ていられなかった。
桃
家に帰って何を考えても原因が見つからなかった。
赤
いつも楽しそうに笑ってくれて。
赤
ゲームだって苦手なのに誘えば付き合ってくれる。
赤
みんなに優しくて、
赤
天使みたいなそんな存在。
赤
今日は辛そうに笑ってた。
手を握った時には微かに震えていて
前よりも細くなっていると思った。
りぃぬに刺さっていたという包丁は料理によく使われていた痕跡。りぃぬのものではなく母親のものだろう。
実家暮らしで家の前で倒れてたのに家の人は一切病院にもこないって…
桃
りぃぬが喋れなくなってる時点でりぃぬにかなりなストレスがあったということ。
桃
少なからず親友の俺にすら頼らなかったってことは俺が原因という線もある。
考えれば考えるだけ頭は痛くなった。
声が出せない。
赤
駄目だな、折角さとみくん心配してくれたのに。
泣くだけ泣いて何も言わないとか嫌われたかな。
プルルル プルルル
母))死んでないのか、残念。
母))次は絶対殺すから。
この人に殺されるなら自殺した方が増だと何度も思った。
でも、俺には生きる生き甲斐と言える人がいた。
だから命を自ら断つことはできなかった。
赤
ただいまは苦しくて
助けて。
桃
俺はあの日から毎日りぃぬの元に向かった。
赤
やっぱり喋れないよな、
桃
りぃぬは急にペンと紙を取り出して何かを書き始めた。
赤
桃
赤
桃
りぃぬは俺を避けようとしているのだろうか。
赤
赤
桃
りぃぬは今までに増して自分を嫌悪してた。
桃
桃
赤
桃
赤
桃
桃
桃
赤
りぃぬは俺に抱き付いてそのまま寝てしまった。
プルルル プルルル
りぃぬのスマホが急になって俺は反射的に電話にでた。
母))あーあ、今日も死んでないのかよ。
母))退院したらもう殺される覚悟しとけよ、ゴミ。
母))本当キモい、お前がお腹の中にいたと思うだけで気持ち悪くなる。
俺は聞いてられなくなって電話を切った。
桃
この電話でりぃぬを追い詰めたのは母親だという確信が持てた。
赤
桃
桃
赤
りぃぬを車椅子にのせて俺達は屋上に向かった。
赤
桃
桃
赤
りぃぬは大きく深呼吸をして俺を見る。
桃
赤
りぃぬは歌がとにかく大好きで、俺もりぃぬの歌が大好きだった。
桃
赤
りぃぬは、泣いて、空を見上げた。
赤
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
赤
桃
りぃぬの母親の電話の感じ。毎日あんな内容の電話が掛かってきてるに間違いない。
赤
桃
赤
桃
りぃぬが頼ってくれた。俺は必要とされてる。だから守るって決めたんだ。
桃
俺は何度この人に救われたのだろう。
赤
迷惑だって分かってるのに、
赤
君にしかこんなこと言えないから。
桃
優しさに溺れちゃいそう。
先生))消灯時間になりますよー、
桃
桃
赤
しっかり言葉で伝えたい。
桃
何で声出ないの、
いつも、うるさいくらい。止めらんないくらい出てたのに。
赤
こんな、赤ちゃんみたいな呻き声しか出せないなんて、ダサいよ。
さとみくんまで俺を嫌ったらどうしよう
考えるだけ、怖い。
嫌いにならいで。
お願い。
桃
赤
…今若干声出てた、?
桃
桃
赤
桃
桃
赤
桃
なるべくりぃぬが笑顔でいられるように。
俺が前と同じように対応しなきゃ、
桃
赤
なんか、母音だけ言えてる感じ、?
桃
赤
桃
ぁ、俺こんな時期に何いってんだ、
赤
うわ、りぃぬ顔真っ赤。
桃
赤
桃
桃
赤
声こそは出てないけど、前みたいな笑顔、
赤
桃
少しずつでも君が笑えるなら、それで喋られなくても俺は良いとも思えた。
頑張ろうとして声をだそうと、頑張ってる、もし無理でも俺は近くにいるって決めたんだ。
桃
赤
今日は病院に行ったときベットにはすでに病院の先生が集まっていた。
桃
不安になって俺は駆けて向かった。
赤
桃
りぃぬが喋ってる…
赤
桃
桃
赤
桃
赤
赤
桃
桃
赤
赤
桃
満面の笑みで俺の手を握って
久し振りに聞いた声は、
俺が一番大好きな声。
赤
赤
先生))ぁ、!さとみさん。あのちょっとお話いいですか?
桃
赤
桃
赤
俺の声が出ただけで泣いて喜んでくれて。
本当にあのひとを好きになれて、俺は幸せ者だな、。
プルルル プルルル
赤
母))声がまた出ちゃうなんて残念。死ねば良かったのに。
赤
母))ほんと気持ち悪い。何で生きてんの、
赤
この人の声を聞くと、不安と恐怖に襲われる。
俺はスマホを置いて屋上に上がった。
赤
綺麗な空。
学生の時屋上で歌うことで死から逃げようと必死だった。
赤
くらい気持ちを晴らすための明るい曲を歌って
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
桃
赤
桃
赤
赤
俺は幸せだから、絶対あんな人に負けない。
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
桃
赤
桃
赤
赤
君を幸せにするって決めたからさ。
赤
桃
赤
桃
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
君のためならなんでもするから。
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
君の声を聞かせて。
ずっと、投稿しなかったので長編かきました。
730tapお疲れ様です。 お付き合いありがとうございます!
次、久し振りに物語の続き出します。コメントで言ってくれた人お待たせしてすいません。もう少々おまちください。