透明感のある肌
キラキラとした瞳
ちゅるんとした髪
ツヤっとした唇
透き通った声
スンとした表情
冷ためな性格
君の全部が
「好きだ」
君は黄昏ている。
頬杖をつき、外の世界を見ている。
まるで、自分がもうすぐここから居なくなるかのように、
ただ、ずっと見つめている
モブ女子
モブ女子
君は、毎日罵声を浴びせられている
助けてあげたい
救ってあげたい
それでも君は、そっぽを向いている
同情するような目で見る周り。
でも君は、
「同情なんていらない」
「『救おう』なんて、この偽善者」
と、窓越しに語っている
君が望まないことはしたくない
君は何かと戦っている
僕は、そう感じた。
帰り道────
僕は、いつものように帰っている
『うっ…ぐすっ…』
誰かの泣き声が聞こえた。
酷く悲しそうで、辛そうで。
僕は覗き込んだ
空は晴れていて、暖かいのに、
しゃがみこんでいる誰かの所だけが、
雫で濡れて、冷たくて。
「あの…」
その人は肩を上げた。
驚いたような、
恐る恐る、その人は顔を上げる。
君だ。
君だった。
僕の顔を見るなり、顔を隠す。
そして、いきなり立ち上がった。
「このこと、誰かに言ったらぶっ殺すから。」
そう言って君は歩いていく。
嬉しかった。
ホントの君を知れて。
美しい雫で濡れた地面は、
太陽の暖かさで、
溶けていくように消えた。
時は流れ、冬になった。
今日は、君と一緒に散歩をしている。
あれから、何度か僕と君は交流するようになった。
そして、僕も罵声を浴びせられるようになった。
でも、君と一緒なら怖くなかった。
君は、海を見つめた。
『もう、会わない。』
『迷惑掛けちゃう』
『会うのは、これで最後にしよう…』
君は、海越しにそう語り掛けたように思えた。
「これから忙しいと思うし、もう帰ろ」
「ばいばい」
いつもなら「またね」と言うのに。
確信が持てた。
これで会うのがほんとに最後になると思えた。
嫌だ。
こんな終わり方、嫌だ
なぁ…
待ってくれ、
なぁ、なぁ…!
柊
儚月
僕は君の手首を掴んだ。
後悔する前に、伝えたい。
柊
柊
君の頬が
ほんのり赤らんでいく。
そんな君が、愛おしかった。
淡く、儚く、消えそうな恋。
僕の恋心は、ほんのりピンクだった。
でも、今はむらのない、美しくてはっきりとしたピンク色。
たとえ振られても、後悔はない。
儚月
儚月
僕は目を見開いた。
柊
儚月
君は、下を向いた。
それに構わず、
僕は君を抱きしめた。
もう離したくない。
柊
儚月
君も、僕の背中に手を回す。
儚月
「幸せ」
美しい夕焼けで、幸せを誓った────
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どうぴよ☆好き☆