TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

🌹 おまけエピローグ ―あの日の続き―

放課後の教室は、夕日がゆっくりと溶けていくような光に染まっていた

菜月

紬、帰ろっか

菜月が鞄を肩にかけて笑う。 あの日泣きながら笑っていた彼とは、もう少しだけ表情が柔らかい。

紬は頷き、ふたりは並んで下駄箱へ向かう 歩幅が自然と揃っているのが嬉しくて、紬は少し頬が熱くなる。

学校を出ると、夕風がふたりの間を抜けた

ねぇ菜月、どこ行きたい?

菜月

……紬の行きたいところなら、どこでも

そう言いながら、菜月は少し照れたように目をそらす。

その仕草がかわいくて、紬は笑う。

じゃあ……久しぶりに、
あの公園行こうよ。
私たちが出会った場所

菜月は一瞬だけ目を見開き、 すぐに優しく微笑んだ。

菜月

うん、行こう

公園は夕日でオレンジ色に染まり、 風が木々を揺らし、優しい音が響いていた

あの日と同じブランコ。 同じ夕日。 でも、すべてが違って見える。

ふたりでブランコの前に立つ。

菜月はゆっくりとポケットを探り、 小さく折りたたまれたハンカチを取り出した。

紬は思わず息をのむ。

……まだ、持ってたの?

菜月

うん。ずっと。
紬が初めて俺に“優しさ”ってものを教えてくれた日だから

菜月はハンカチを紬の両手にそっと乗せた

菜月

これはね、返すんじゃなくて……

菜月

紬と俺の“はじまりの記念”にしたくて

紬の胸がじんわり熱くなる。

ありがとう……菜月。
じゃあ、これはふたりの宝物だね

菜月は照れたように笑い、 紬の頭にそっと手を置く。

菜月

そうだね。
これからも、ずっと“ふたりの時間”を重ねていこうね

紬は顔を上げる。 菜月は優しく、まっすぐに紬を見ていた。

風が吹き、夕日の中でふたりの影がひとつに重なる。

――過去の痛みはもう、 ふたりで包み込んだから。

これからは、“幸せな記憶”だけを増やしていけばいい。

紬と菜月は手をつないで歩き出した。 未来はまだ白紙だけど、 そこに描かれるのはきっと温かい色ばかり

赤く染まる空の下、 ふたりの運命の糸は、より強く、より優しく結ばれていた。

――これは、ハッピーエンドの先の、 ふたりの幸せな日常の物語。

ファム・ファタール(リメイク版)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

19

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚