小鉄
縁壱
縁壱
ガタッ
縁壱
ただ、足を挫いただけだ。
本当に、それだけだった。
小鉄
死を覚悟するとは、まさにこれの事だった。
くじけただけならよかった。
でも、床には。
鋭利な道具があった。
縁壱
縁壱
まず、触れるのだろうか。
横にずらしたとて、小鉄が落ちて背中を痛めるのは
目に見えていた
縁壱
バフッ
小鉄
縁壱
触ってしまった。
まず触れたのか。
縁壱
ガタッ
小鉄
どっ
縁壱
小鉄
小鉄
縁壱
だが、依然として嫌だとは思わなかった。
というより、少し嬉しかった。
小鉄に、自分の存在を気付いてもらえて。
心の中の片隅に、誰かに気付かれたいという
承認欲求があったのだろう。
ガタッ
小鉄
小鉄
小鉄
小鉄
ガタッ
小鉄
小鉄
少し、暖かった。
あの一瞬だけ
1人の部屋に、自分以外の誰かがいた気がした
小鉄
コメント
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ありがとうございます。私めっちゃあなたの作品は栄養しかないと思います