奈南
ねぇ、怜央
奈南
会いたい
怜央
悪い、また今度な
あぁ、またか…。
奈南
ううん、全然!
奈南
また今度ね〜
怜央
おう
奈南
はぁ…
怜央と付き合って1ヶ月。
私達には秘密がある
それでも良いと この関係になった
私は馬鹿みたいだ。
奈南
ねぇ、怜央…
奈南
「今度」っていつかな…?
最初からわかっていたし
それでも良いと思いたかったの。
私は…怜央のことが…
奈南
好き、だったんだよ…
でも、それは 一方的な思いでしかなくて
怜央は…
怜央には…
私とは別に 本命がいる。
奈南
あーあ、本当に馬鹿だな…
「2番目に好きだ。」
そんな言葉で
私は
怜央との交際を決めてしまった。
でも、もう…
奈南
疲れちゃったよ…
不毛なやりとり
一方的な好意
寂しい
虚しい
私を見て
私を愛して
満たされない感情と
理性で抑えつけた愛情
もう
奈南
我慢なんてできない…
奈南
あぁ、そうだ
奈南
もう終わりにしちゃえば
良いんだ
良いんだ
怜央の連絡先を消して
ひたすら嫌いだって 言い聞かせて
なぜか羽が生えたような 気分になった私は
何かに染まりたくなって
いっそのこと 消えたくなって
暗い暗い夜の街に 飛び出した。
奈南
はぁっ
奈南
はぁっ…
奈南
はぁっ……
1人って虚しいな…
でも…怜央といたとしても
私は1人だ
奈南
それでも…
信じたかったんだよ
信じたかったんだよ
奈南
怜央のことが
好きだったから…
好きだったから…
奈南
好きになった経緯なんて覚えてない
奈南
それぐらい好きだった
奈南
大好きだったんだよっ…!!
奈南
でも、怜央は私のこと…
2番目としか見ていなくて
本命と上手く行かない時だけ
都合よく利用してきて…
奈南
あれ…?
奈南
考えてみると怜央って…
奈南
奈南
めっちゃ酷いじゃんっ!
奈南
あー!時間と労力無駄にした!
奈南
今度こそは絶対に
奈南
怜央より断っ然良い人見つけるもんね!
奈南
もう…
奈南
奈南
怜央のハゲー!!
※完全に暴言です
怜央
へっ…
怜央
へっ…
怜央
へっくしょぉぉぉん!!
奈南
幸せになれよ〜!
奈南
本命の未蘭さんのこと
大切にしろよ〜!!
大切にしろよ〜!!
奈南
じゃなかったら
絶対許さないから〜!!
絶対許さないから〜!!
怜央
ぶえっ
怜央
へっ
怜央
ぶえぇっくしょぉぉぉぉん!!
怜央
怜央
やっべぇ、風邪ひいたかな?
奈南
ふぅっ…
奈南
スッキリした〜!
怜央、今までありがとう
どうか、お幸せに。







