光崎 凜生
凜々!!
私は高校に入り、入学式の日
入学式の最中にいきなり倒れ、救急搬送された
光崎 凜生
凜々!しっかりしろ!
幼なじみの凜生は一緒に救急車に乗り、ずっと心配したような顔をしていた
私はここで、記憶が途切れた
松井先生
春永さん、気が付きましたか?
記憶が戻った私は、真っ白な病室で寝ていた
春永 凜々
先生、私、なんでこんなところに...
松井先生
春永さん、落ち着いて聞いてくださいね
脇にいるママと凜生は、今にも泣きそうな顔で下を俯いていた
松井先生
春永さんは、心筋梗塞という病名をご存知ですか?
春永 凜々
名前だけは...
松井先生
ある日突然、胸を激痛が襲う病気なのです
松井先生
呼吸が苦しくなったり、冷や汗が出たり、吐き気、胃が痛むなどが主な症状です
春永 凜々
つまり私はその心筋梗塞になったということですか?
嗚咽をあげるほどに泣きだし、その場に倒れたママを凜生はなだめた
松井先生
...そういうことです
その瞬間、何でか腑に落ちた気がした
春永 凜々
そうなんですね
光崎 凜生
凜々...っ
春永 凜々
大丈夫だよ、凜生
光崎 凜生
でもお前、死ぬかもしれな...
光崎 凜生
っ......
私はニコッと微笑んでみせた
凜生はいつも私の心配をしてくれて、私を第一にと考えてくれた
そんな私にも、こんなに切羽詰まった凜生の顔を見るのは、初めてだ
春永 凜々
先生、私は死にますか?
光崎 凜生
凜々...!!
松井先生
...えぇ。余命は5ヶ月と考えられます
春永 凜々
5ヶ月もあるなんて...贅沢じゃない
松井先生
病状がかなり進んでいたと思われます。我々がどれだけ手を施したとしても、それ以上延びるかどうか...
春永 凜々
5ヶ月もあるなんて勿体ないぐらいです。有意義に過ごそうと思います
松井先生
お力を添えられず、申し訳ありません
松井先生
ですが我々は全力を尽すことを誓います
春永 凜々
誓うだなんて笑笑
これから私は心筋梗塞という病気を抱え、余命5ヶ月をこれから背負わなくてはならなくなった
この話は、これから君に出会うまでの物語
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