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真宮 花音

……ごめんなさい

もう一度謝り、宮本君を見上げる.

けれど聞こえてないのか宮本君は

すたすたと反対の方へ行ってしまう.

……聞こえてても、

立ち止まってくれないだろうけど.

グループの人達も、いいのかよー

なんて笑いながら行ってしまった.

……と思ったら一人残っていた.

派手だけどさっきから何も言わず

じっと宮本君と私を見ていた人だ.

確か、浅井君……だったっけ.

浅井 悠斗

ごめんね、真宮さん

浅井 悠斗

あいつ子供で……

浅井 悠斗

蓮、呼んで来ようか

真宮 花音

い、いえ!……

真宮 花音

もういいんです

浅井 悠斗

え、いいの?

心配そうにする彼に ″ はい ″ と答え

へらりと笑う.

そして宮本君の行ってしまった方向と

反対に歩き出す.

だって……決めたもんね.

さようなら……宮本君.

1つだけ願いが叶うなら

貴方は何を願いますか?

私の願いは___

真宮 花音

宮本君っ……

″ 君に好きって言われたい ″

翌朝.

泣き腫らした目を擦らないよう

丁寧に冷やす.

それからいつもしない化粧をして

酷い顔を隠す.

真宮 花音

美里ちゃんには……

真宮 花音

ばれちゃうかな

鏡の自分に向かって

へらりと苦笑いする.

平気なフリは苦手.

好きなフリも苦手.

嫌いなフリも苦手.

嘘をつくのは、一番苦手.

山下 美里

花音っ……!

真宮 花音

……えへへ

真宮 花音

おはよ美里ちゃん

学校につくと、いつもの倍速く

駆け寄って来てくれたのは

やっぱり心配そうな美里ちゃん.

結果は分かっているのか、何も言わず

そっと頭を撫でてくれる.

山下 美里

……花音

真宮 花音

今日、ちゃんと言うよ

真宮 花音

……私は、ほら

真宮 花音

大丈夫だから

下手くそな作り笑いをすると

美里ちゃんは辛そうに顔を歪ませる.

山下 美里

…うん、花音は大丈夫だよ

山下 美里

私がついてるもん

山下 美里

だから言いたいこと

山下 美里

ちゃんと伝えなよ

力強い美里ちゃんの言葉に

素直に頷く.

真宮 花音

ありがとう美里ちゃん……

放課後.

いつもの場所に 集まっている宮本君達.

グループ男子

ははっ笑

宮本 蓮

まじかよ!笑

……私といるより

ずっと楽しそうだね.

私、宮本君の笑顔が好きだったのに

私が宮本君の笑顔を奪ってたのかな?

なら……良かった.

だって、もう終わり.

終わり、なんだよ……

真宮 花音

宮本君、こんにちは

″ 宮本君 今日一緒に帰りませんか? ″

わざと、いつもとは

違う言い方で話しかける.

宮本 蓮

……何

″ ……無理 ″

宮本君もいつもとは違う返事をした.

そんな宮本君に、私は

最高の笑顔を見せる.

ここまできたら最後まで

頑張らないとだもんね.

ねぇ、宮本君.

私ね……

本当は″蓮君″って呼んでみたかったの.

私の事も花音って呼んでほしかった.

デートもしたかった.

お揃いのものを買ったり

手を繋いで歩いてみたかった.

……一緒に帰るだけでも良かったの.

最初は見てるだけで良かったのに.

手を伸ばさなければ幸せだったのに.

……出会わなければ

こんなに辛くなかったのかなぁ?

私が告白した時、宮本君は

「うん。」って言っただけ.

好きなんて言われたことないね.

会うのは放課後だけ.

毎日私が誘って

毎日宮本君が断るんだ.

どうして気づかなかったんだろう.

……嘘.

本当は気づいてた.

気づかないフリしてただけ.

宮本君は、私のことなんて

好きじゃないんだ.

それでも一緒にいたくて

勇気を出して誘ってたんだよ?

断れるたびに泣きたくて

でも、必死で平気なフリをした.

引きつった笑顔を作ってた.

いつか好きになってくれたらいいな.

そんな淡い期待はどんどん膨らんで

期待して、また落ち込んでた.

宮本君が、好きだよ.

ばればれな私の気持ちを

君は無視する.

宮本君の見た目がすごく怖かった.

金髪だしピアスいっぱいだし

それに周りの人達皆、怖かった.

でも宮本君が好きなもの

私も好きになろうとしたんだ.

宮本君の友達のきつい香水の匂い.

でも、いい匂いだねって

好きなフリをした.

引きつった私の笑顔を

君は無視する.

真宮 花音

伝えたいことが

真宮 花音

あるんです.

グループ男子

えー何の話?

浅井 悠斗

おい、野望なこと

浅井 悠斗

聞いてんじゃねぇよ.

浅井 悠斗

ほら行くぞーー

グループ男子

えぇ!?

私の登場に、興味津々だった宮本君の

友達を連れてってくれたのは

浅井君だった.

ありがとう、とぺこりと頭を下げると

にこりと笑って皆を引き連れて行った

だから今、2人きり.

2回目だ……告白の時以来、かな.

こんな時でも

嬉しいなんて思ってしまう.

自嘲気味に笑って

宮本君を見つめた.

すぅっと小さく息を吸う.

真宮 花音

……私、もう

真宮 花音

わがまま言いません

宮本君は突然の宣言に少し

不思議そうに私を見ている.

あぁ、泣きそう……

真宮 花音

もう、しつこくしません

ちゃんと伝えよう.

私はもう、決めたから.

真宮 花音

……もう願ったりしない

独り言のように呟く.

そして、真っ直ぐ

宮本君の目を見つめた.

……あぁ、大好き.

だからもう……その瞳に

私を映さないで.

悲しくて、泣いて縋りたくなって

苦しくなるから.

ねぇ、宮本君……

真宮 花音

……冷たくされて

真宮 花音

嫌いになりました

泣き出しそうな私を

君はどうする?

真宮 花音

宮本君のこと……

真宮 花音

もう好きじゃないです

目を逸らした私を

君はどうする?

真宮 花音

……別れて、ください

真宮 花音

さよなら

💓きたら続きだします!!😂 読んでくれて📖 ありがとです!!💨 ぜひ他のも 見てみてください!!👻

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