千冬
死にたいですか?
優菜
まぁ、死にたいかな
千冬
理由はなんですか?
優菜
生きていても仕方ないから
千冬
なぜそう思ったのですか?
優菜
自分は価値のない人間だから
千冬
誰かにそう言われたのですか?
優菜
言われなくたって、分かるよ
千冬
質問を変えましょう
千冬
大切な人はいますか?
優菜
そんな人はいないよ
千冬
じゃあ、特に理由もなく「幸せ」になってほしい人はいますか
優菜
それは………いる
千冬
その人は大切な人ではありませんか?
優菜
大切な…人…だよ…
優菜
だから「生きろ」というの?
千冬
きっと悲しみます
優菜
そんなのわかって……
千冬
わかってません
千冬
残された人がどんなに「辛い」かなんて
あなたのことが大切で
あなたのことが大切で
千冬
あなたがそう思ってくれるのと同じぐらい
あなたの「幸せ」を願っていることなんて
あなたの「幸せ」を願っていることなんて
千冬
きっとその人は言うでしょう
千冬
本心じゃないのに
これから苦しいことが待ち受けているはずなのに
これから苦しいことが待ち受けているはずなのに
千冬
あなたを救いたい、追い詰めたくない一心で
「死んでもいいよ」なんて言わせたのは誰ですか
「死んでもいいよ」なんて言わせたのは誰ですか
千冬
どうして手を離そうとするのですか
千冬
「幸せです……」
千冬
僕はあなたに会えて、心から嬉しいのです。
千冬
なのにその「幸せ」を奪うのは他でもない貴方なのですか……?