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俺の名前は斉藤裕太。大学2年生で、「心霊研究部」というふざけたサークルに所属している。
ある日の大学の講義の終わり、同じ講義を受けていた研究部の友達・飯島智と食堂に向かった。智とはこの大学で初めて出会ったのだが、彼は地元民で俺は一人暮らしで引っ越してきた。
飯島
裕太
飯島
智はろくに俺の顔も見ないで、カレーを口に詰め込んでいる。
裕太
飯島
裕太
飯島
裕太
飯島
裕太
飯島
智の背中を見送ったあと、俺は30分ほど食堂に残り、例の廃病院についてネットで検索をかけていた。
・病院から物を持ち帰ると、霊が取り返しに来る。 ・病院にいると電話がかかってくる。電話に出ると、祟られる。出なかった場合は不明。 ・器具を乗せるカートが一人でに動き回る。
調べれば調べるほどいろんな噂が出てくるが、心霊スポットあるある的なものが多かった。
裕太
だけど、俺たちはそこを甘く見過ぎていたようだ。
飯島
裕太
飯島
飯島
渡辺純也
裕太
稲垣達也
飯島
稲垣達也
飯島
渡辺純也
裕太
裕太
飯島
立花元
渡辺純也
立花元
飯島
裕太
渡辺純也
稲垣達也
立花元
飯島
飯島
裕太
渡辺純也
稲垣達也
立花元
飯島
結局、あのメッセージの後もたわいないやり取りを続けた。久々ってこともあって、みんな割と楽しみにしているみたいだった。
そして、いよいよ当日。使い慣れたリュックに色々な物を詰め、家を出た。
時折生ぬるい空気が吹きつけた。
俺たちは予定通り駅で落ち合い、廃病院へと向かった。
真っ暗な闇に浮かぶ灰色の塊。これが廃病院だ。雑草や木が生い茂り、落書きや不法投棄もあった。
俺は特に霊感があるような人間では無い。だけど、そんな俺でも「何か」を感じている気になるような、そんな場所だった。
飯島
裕太
渡辺純也
稲垣達也
立花元
裕太
飯島
稲垣達也
立花元
飯島
草木を踏み分けて、俺たちは入り口へと向かった。
グシャッ
渡辺純也
純也が足元に目をやると、そこには書類の様な物の束が落ちていた。
稲垣達也
飯島
赤い文字で要注意と書かれたその書類には、写真を貼っていたであろう枠と、小さな文字で書かれた文章が載っていた。文章は、ところどころ水で滲んでしまっていた。
裕太
飯島
飯島
そう言って智はリュックにその書類を突っ込んだ。
立花元
飯島
立花元
稲垣達也
立花元
飯島
渡辺純也
稲垣達也
飯島
俺たちは並び方を変えて、足を踏み入れた。なんだか、もう戻れないような気がしたが、それは誰にも言わなかった。
中は想像よりも荒れ果てていた。さまざまな器具が散乱し、落書き、ゴミ、小さな動物の死骸など、霊的な怖さ以外のものの方が多かった。
飯島
裕太
渡辺純也
稲垣達也
俺たちは写真や動画を撮り続けた。 そんな時、俺のスマホのカメラアプリの調子が悪くなった。何度外カメラにしてもインカメになってしまう。
裕太
飯島
裕太
飯島
裕太
稲垣達也
俺のインカメ事件よりも、元がいなくなったことに驚いた俺たちは、慌てて診察室から出た。
廊下の先に、元らしき人影がいた。
飯島
立花元
元は俺たちの呼びかけに応じない。
渡辺純也
稲垣達也
元は何かに呼ばれるように、廊下の突き当たりを右に曲がった。俺たちは恐怖心そっちのけで元を追いかけた。
裕太
飯島
稲垣達也
稲垣達也
達也の視線の先には、目が焼けるような真っ赤に塗られた部屋があった。達也は元の服を掴んだまま、呆然としていた。
飯島
ピシャリ
智は元の頬を両手で叩いた。
立花元
飯島
裕太
立花元
稲垣達也
渡辺純也
飯島
立花元
渡辺純也
稲垣達也
裕太
飯島
確かに、そうだった。元は、本人は霊感はないと言っているが、心霊スポットに行っても一人だけよく耳鳴りや首の痛みに襲われている。
稲垣達也
飯島
裕太
俺は入り口で元の横で3人を見守った。なんだか誰からに見られているような気がしてならなかった。こんな感覚は、今までで初めてだった。