五人の王子と、一人の執事様

みきょ『無視すんな!!』

金豚きょー視点

俺は近海さんとコンちゃんが云い合っている中、俺は静かに教室を出た

俺は壁に凭れながら、煙草に火を付ける。煙たくなり咳をするが、気にせず煙草を吸う

高校生になってから、良く云うようになった此の言葉。初めて云ったのは、第三学年の時だったと思う

周りの鬱陶しさ、過干渉な親 親の、周りの、大きな期待

何もかも、嫌になったんだ

俺達、ラ・テール家一族は此の国の創立者で有り、先駆者でも有る ・・・有る故に、周りからの圧が凄く重く、冷たい

・・・だから、人間が嫌いだ

何も知らないくせに構ってきたり、荒事を立てたり、期待を背負わせたり・・・うんざりだ。道具のように使ってるみたいに見え、吐き気さえしてくる

・・・彼奴もそうだ 例の執事

何時も笑顔で何でもこなす ニコニコしてて、何を考えてるか分からなくて、何処か見透かしてるようで・・・

心底、気持ちわりィ

そんな事を云ってると、上から何か降って来た

緑色視点

俺は適当にTPした場所を見渡す。どうやら此処は誰も近付かない空き教室のようだ

そんな事を云いながらダラダラと机に座る。教室の中は静かで、とても過ごし易い

何と無くで言葉を零す 良く云うようになった此の言葉は、ごく最近、零す言葉じゃない。もう数年前から零している言葉だ

元から人と関わるのが嫌いで、唯一関われる方法が悪戯しか無くて、其の悪戯が良く思われず、結局誰も信用出来ていない

そして、此の国がやったらいけない不祥事をしていると知ってから、人嫌いが加速した

しかも、其れが他国には見逃され、自国も知らないと云う現状 此の現状の中、知ってしまった“俺達”はどう顔色を伺って誰かに頼れば良いんだ

・・・本当は執事さんに頼れば良いって事ぐらい、分かってる

でも、今までの執事さんは俺達を物扱いしたり、俺達に関わらないようにする人達ばかりだった

・・・だから、信用出来なくなった

今の執事さんも、何時かは裏切る そう、分かってる

だから、信じない

そんな事を云ってると、下から声が聞こえた。其の声の主を探すと、見覚えの有る黄色の豚さんパーカーが見えた

思い立った瞬間、結構高さの有る場所を窓から飛び降りた

きょーさんは結局驚かず、ほんのちょっぴりつまらなかった ・・・マァ、サボってた所を邪魔したから仕方無いけどネ

そう云い、ちょっとだけ笑う。きょーさんは俺を見て何かを閃いたのか、俺に話を持ち掛ける

金豚きょー視点

どりみーがTPを使って屋上に着く。屋上の風は心地よく、涼しかった

そして俺達は、昼になるまで屋上でゆっくりしていた (近海さんには怒られた)

プツッ

ツー

ツー

ツー