この話は『日本右小説』の第7話の後日談です。先に本編を閲覧することを推奨します。
あと、こちらでは本編には無かったシーンもあります。それについては本編に入れれなかったものをこっちで書いたんだなと思ってください
< 日本親衛隊(8)
フランス
フランス
ドイツ
カナダ
フランス
フランス
アメリカ
中国
ドイツ
ロシア
イタリア
ロシア
フランス
フランス
フランス
フランス
アメリカ
カナダ
中国
アメリカ
ロシア
イタリア
ドイツ
フランス
フランス
フランス
フランス
フランス
フランス
ドイツ
ドイツ
フランス
ドイツ
中国
ロシア
フランス
イタリア
ドイツ
カナダ
イタリア
フランス
イタリア
イタリア
ロシア
ロシア
カナダ
ロシア
アメリカ
ドイツ
アメリカ
フランス
中国
イタリア
カナダ
イタリア
ドイツ
フランス
ブーッブーッブーッブーッ
百貨店から庭園へ向かっている車の中、バッグに入ったスマホがけたたましく震えている この原因は十中八九フランスだ 思惑通り私と日本さんが恋仲であると勘違いし、グループで報告したのだろう
嗚呼、実に愉快だ 私の事など全く信用していないはずなのに、日本が肯定するだけであっという間に信じ込む 日本の信用度の高さによるものだろうが、あの時「自分から願い出た」と答えたことが一番大きい 控えめで誰にもなびかない彼が私に対して恋慕していると勘違いしても仕方のないこと まあいずれは私のものになるのだから、"勘違い"というよりは"予知"という方が正しいか 無駄な努力をする前に諦めさせてあげるだなんて、私はなんて優しいのだろう
無自覚ながら味方する想い人、自ら私にチャンスを与え自分の手の上で思うがままに踊らされる宿敵 これ以上無いほどの愉悦に心が昂っていた
…だとしても、バイブレーションはオフにしておくべきだった。五月蝿くて運転に集中できやしない
彼のバッグから、チラリと覗く黒を見やる 自分のとは正反対にずっと静かなスマホ 朝からずっとスマホを手に取っていないので、マナーモードではなく電源をオフにしているのだろう 事前に「デートに集中したいから通知は切っておいてくれ」と頼んでおいた甲斐があった。今オンにしたらメンヘラも逃げ出すほどの通知音が鳴ってしまう いつまでも振動の止まらないスマホ それが気になってしまうのか、日本はスマホの入ったサイドポケットと私の顔を交互に見つめていた
日本
イギリス
イギリス
日本
イギリス
日本
バッグのサイドポケットからスマホを取り出し、電源ボタンを長押しすると、最後に大きく振動して動かなくなる これにて車内は漸く静かになった
イギリス
日本
イギリス
日本
イギリス
なんの邪魔もない2人だけの車内で各々オフラインの楽しみに浸る 移りゆく景色を眺め、時折会話を弾ませる2人を載せた車は、喧騒から逃れるように走り去っていった
ピロンピロンピロンピロンピロンピロンピロンピロン
日本
デートが終わり、我が家へと帰ってきた日本 荷物を片付けることなく寝転んだリビングのソファで疲れを癒す 暇だしスマホでもいじろうと電源をオンにした途端、決壊したダムのように通知の洪水が爆音を鳴らした
にゃぽん
日帝
日本
地震でも起きたかのように騒然とする我が家 急いで起き上がり、設定画面から音量と通知を消去する
ピロンピロンピロンピロンピロ………
日本
にゃぽん
日帝
日本
誰だ、こんなにメッセージを送ってきたのは どうせあの人だろうなと思いつつホーム画面へと戻る アプリアイコン上に表示される、999+の赤丸 アプリケーションを立ち上げて、トーク画面を確認すると、四桁の数字が一個と、二桁の数字が複数個上位に表示されていた
日本
にゃぽん
日本
さすがはイギリスさんだ。先見の明がある あの時通知を切ることをお願いされていなかったら、電源を切るなんてこともしていなかった やはりイギリスさんは頼りになるな
日本
日帝
日本
日帝
日本
日帝
日本
日帝
日本
にゃぽん
にゃぽん
日本
冷蔵庫へ向かうため立ち上がった足に紙袋の角があたる 動いた拍子に漂うバラの香りに日本は大事なことを思い出した
日本
にゃぽん
日帝
日本
日本
日帝
イギリスの名を聞いた瞬間、日帝のオーラが急変する 予想していなかった反応に日本は首を傾げた
日本
にゃぽん
日帝
その言葉に何かを考え込む日帝 段々と険しくなった表情で思考をまとめた彼は愛刀を手に取り、リビングの扉を開けた
日帝
日本
日帝
にゃぽん
日帝
不穏な一言を残してパタンと扉が閉じる なんとも言えない空気感に取り残された二人はしばし静寂を貫いた
にゃぽん
日本
意図せず増えてしまった問題 未だ増えていく未読件数 もう、どうにでもなれ。 現実逃避をするように再びスマホの電源を切って、スイーツの待つ冷蔵庫へと向かった
< 日本親衛隊(8)
フランス
ドイツ
イギリス
ドイツ
アメリカ
中国
ロシア
フランス
イタリア
カナダ
イギリス
イギリス
イギリス
アメリカ
フランス
イギリス
イギリス
イギリス
イギリス
イギリス
イギリス
イギリス が退出しました
ドイツ
フランス
アメリカ
アメリカ
イタリア
ドイツ
ロシア
アメリカ
カナダ
中国
中国
ロシア
中国
ロシア
ロシア
中国
アメリカ
カナダ
イタリア
ドイツ
久しぶりに来た別荘 埃ひとつない部屋で紅茶を飲む なぜ私がここにいるのか。それは、あの様子では、アメリカのいる家に帰るのは得策では無いと判断し、彼らも知らない別荘に行くことにしたからだ 家に帰っていたら、今頃身体が蜂の巣になっているだろう
私が居なくなり、更に荒れたグループチャットの画面を時々見ながら、カップの水面を眺める
今日の百貨店での出来事。まさかフランスが私に手を貸すようなことをするとは、本当に思ってもみなかった きっと、神は私に味方している。だからこそのチャンスだったのかもしれない
計画にない行動ではあったが、これで大方外堀は埋められた 後は本当の意味で日本を手に入れるまでの間、真相を知られないようにするだけ 押しに弱い彼の事だ、問い詰められれば全て話してしまう しかし、私ならあしらうことが出来る。彼が詰問されそうになったらさっと介入し、あわよくばそいつを使って計画を進めればいい
唯一の懸念は私の知らないところで接近されることだが…有難いことに、彼の近くには常に日帝がいる。 一番厄介なアメリカは勿論、信用されているドイツ以外は門前払いされるだろう しかもドイツは私との交際に口を出すつもりは無いようなので警戒の必要性は薄い。実質問題なしだ
そういえば…先程のチャット、アメリカの連絡先を消したと言っていたか ロシアの推測通りなら、これは脈アリということになる この作戦、思っていたよりも早く完遂出来るかもしれないな 近いうちに次回のデートのお誘いをしよう。今度はどこへ行って、何をしようか。今から楽しみだ
胸元のポケットから取り出した一枚の写真 そこに映る、美しく咲く薔薇を背に、はにかんだ笑顔を向ける日本 嗚呼、愛おしい私の太陽 絶対に手に入れてみせる 偶像の彼に誓のキスを落とした
はい、いかがでしたでしょうか。今回初めてチャットノベルを書いたのでこんな感じでいいのか分からず若干不安が残っています。
今後も本編(日本右小説)の後日談などをこちらで投稿していくので、本編と合わせて読んでいただければなと思います。
それでは、182タップ お疲れ様でした!
コメント
14件
(ごめんなさい間違えてコメント消しちゃいましたすみません) 圧倒的年上オーラを放つ言動の英さん大好きです! もうこれだけでいつも栄養摂取してます,いつもありがとうございます
なんか映画一本見た気分です! 素敵な作品ありがとうございます!!
天才ですか....、? 天才ですねありがとうございます! いやほんとに最高すぎて感想が出てこないんですよ まじで大満足です😊