この作品はいかがでしたか?
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死んだはずたった
死んで当然だった
だって、クラクションが鳴って、右を向いたら
目の前にトラック
あと数cmしかない僕とトラックの間
誰も助けるはずがない
絶対どっちかが死ぬから
自分の命を無駄にしてまで、僕を助ける人なんて…
バンッ
耳がいたくなるくらい大きな音がなった
体が痛かった
今目を開けたら、地獄にでもいるのかな…
そんなことを考えながら、ゆっくり目を開けた
るぅと
前にいるのは、僕を心配そうに見る人々
後ろでは、叫び声
スマホで慌てて誰かを呼んでいる人も
動く手足
血の気が引いた
まさか僕を助けた人…いるの…?
だとしたら誰…?
知らない人?
友達?家族?
そんなとき、1つの言葉が頭をよぎる
[何があっても、るぅとくんは僕が守るから]
昔、君に言われた言葉
何か確信があったわけではない
でも、君といると感じる心地よさ
後ろから、感じた気がした
後ろなんか向きたくないけど
ゆっくりと、頭が後ろを向く
言葉が出なかった
頭から血を流して動かない君
転びながら君にかけよって、
いつもなら、名前を呼ぶとニコッとして優しく笑ってくれる君が
いくら名前を呼んでも 笑ってはくれなくて
あれから数時間がたった
君は今、白い布を被って動かない
布をはずすと、白い顔した君
長いまつげ、高い鼻、
でも、今日はいつものプルンとした口唇じゃなくて
青紫の口唇
綺麗な顔
ねぇ、ころちゃん
早く起きて?
どうせ、ころちゃんの好きなドッキリなんでしよ?
今起きたら許すから
なんだよかった、っていって許すから
いい加減起きないと、僕怒るよ?
生温いものが頬をつたう
君が死んだなんて、僕は受け止められない
だって、君が死ぬはずないんだもん
うるさいぐらい元気な君が?
バカみたいに僕が好きな君が?
死んだ?
そんなわけ…
るぅと
また僕のこと抱き締めて
また僕に好きを伝えて
そんなことできない
分かっていても求めてしまう
君という人を知ってしまったから
君がいなくなるんだったら、
最初から君なんて、知らなきゃ良かった
こんなこと言ったら、君に怒られちゃうかな
また怒ってほしいな…
いくら願っても、叶わない
惨めな僕の願い事
コメント
6件
⁝(ᵒ̴̶̷᷄ᾥ ᵒ̴̶̷᷅ )⁝スビッヒグッ…うぅ…
((๑⃙⃘°̧̧̧ㅿ°̧̧̧๑⃙⃘)
うわあああ😭 すごいですぅぅぅ😭 フォロー失礼します!😭