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カルテ
始まり~
斎院
嗚呼、暇だ…暇で暇で仕方がない 毎日毎日点滴やらなんやらで 移動が難しい為余り外には行ったことがない
話し相手は何時も忙しい先生のみ 運動もしなければ食事はチューブ な為斎院の身体は痩せ細っていた
幸いにも3階端の部屋窓際という 外を眺める事が出来る場所な為 季節が少しづつ変わっていくのを 体感できたり子供がはしゃいでいる
姿を見ていると退屈が薄れる 気がした
病院の人
病院の人
ナースがそう云うと痩せ細った俺の身体を支えながら診察室迄連れて 行ってくれた
病院の人
斎院
毎日毎日同じ様な事を聞いてくる こまめに聞いたとて急に調子が良くなることは無いのだからと思った
同じ手順、同じ話、同じ調子に 毎日嫌々付き合わされている俺の身にもなってほしいものだ
斎院
天野
斎院
声を掛けてきた人は天野と云う人らしい、俺より4つ下の14歳だった
天野なんて人隣のベットに居た…? と思いながらも話をした
天野
そう云って天野は席を外した 態々云わなくてもいいのにと思いながらも
俺はベット横の小さな棚に手を伸ばしては下から三番目の左の取ってを引いた
斎院
カッターの刃をキリキリと出してはそう云った
ツプッ…と親指に刃をめり込ませた
斎院
昔
病院の人
斎院
病院で一時期リスカが流行った 心が楽になるとかなんとかで
リスカをしてない奴もしてる奴も 毎日注意をされるという異常事態が 発生した
それに俺は興味を持った 痛い筈なのに楽になるのか 確かめたい
病院の人
俺はカッターをパクった 大丈夫、一回試したら辞めるから
斎院
手首は流石にバレると思った だから俺は考えた
考えて考えた結果親指ならどうかと思った、紙で切ったと言えば言い訳も効くだろう
斎院
心臓はバクバクと鼓動を早くした 俺は緊張しているのだとすぐに 分かった
斎院
痛いッ……だが心は楽だ
斎院
それから俺は嫌な事がある事に リスカをした
たまに切りすぎてジンジンとした 痛みが残った
切ろうとする度に心臓はバクバクと 早く脈打った
斎院
終わると俺は絆創膏を親指に巻き カッターを即座に仕舞った
天野
そう云いながら天野はニコニコと微笑みながら此方に近ずいた バレた、怖い、どうしよう 焦りで頭が回らなかった
斎院
謝る事しか出来なかった
天野
天野はそう云った
斎院
天野
天野
斎院
斎院
天野
確か…
斎院
天野
天野
と天野は少々ムスッとした顔をしながらそう云った
天野
斎院
天野
斎院
天野
そう云って天野は態とらしく窓を 開けた
天野
ニヤッと此方を見た後満月の出た外を眺めた
斎院
天野
天野
天野はそう云って 届きっこない月に手を伸ばした
天野
天野
斎院
俺は怖かった
自分以外が死ぬのは悲しくて 自分が死ぬのはどうだっていい
天野
斎院
斎院
天野
天野
斎院
斎院
斎院
そう云うと斎院はニコッと微笑み窓から飛び降りた 見てみると斎院の周りは丸い赤色の水溜まりができていた
天野
天野
リスカの話は部分的に 私をベースにしました
では次の話で
なう(2025/09/06 20:20:25)