天使？知らねぇなあ？

俺が知ってるのは…､

無意識に暴走して人を殺す…

一目で気に入った人間だよ(クス)

嘘だ

僕が…そんな…

いや､本当は分かってた…筈なんだ… けど……

無意識で人を殺す…

か…ﾊﾊｯ…そうだ…ね……

単に､この羽だって…

反抗してきた人にちぎられた モノなのだから…

ガチャ…(ドアが開き)

彼はｿｯ…と僕に手を伸ばしてきた…

だから､僕は必死に…

彼に抱き着いたんだ｡

腕ごと抱き着けば､ きっと彼は動けないだろうと…

そう思ったから｡

(さて､一体どうしようか…？)

(俺が触らないって言うまで…か……)

(コイツには離れて欲しいけど…ｯ…)

(正直な所…)

今､彼が…何か…言ったような……

僕は彼から離れ､さっきの彼の 発言の事を考えた｡

何かが恋しい…とか何とか…

ん-､聞いてなかった…

この人…確か…

そっち系の人…だった…よ…ね……!?

俺の事ゲイだと思って…る…？

あ~､俺が濁したから…ね､うん…

ｶﾁｯ…シャー(シャワー音)

あ､あり…えない…

確かに脱がないって言ったけど…

服ごとって…//

ｸﾞｲｯ…(夜王が羽の手を引き)

僕は勢いのあまり､彼の胸元に 飛び込んでしまった…

彼は僕より身長が高いからなのか…

凄く､ガタイがよくて何だか､ 安心までする胸元だった…

身体､細ｯ…

有り得ねえだろ､この歳でコレは…

少しでも力入れると…

折れそうなぐらい､か弱い腕だ…

シャー…(シャワー音)

シャワーが怖いんだ…？

なんか､犬みたいだな､コイツ…

いや､猫か…？

ﾇｷﾞﾇｷﾞ…,ﾊﾟｻｯ…(服を脱ぐ音)

身体…傷だらけじゃねぇか…ｯ

シャー…(シャワー音)

うぅ…

お湯が…しみて…ｯ

ダッ…(走り去る音)

夜王が羽にタオルを投げ捨てる

夜王が救急箱を持って来る

やっぱり…

彼は､優しいなあ…