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うへへ、すき(( 続き楽しみです( ᐕ)
_ 真実の手錠をかけて _
緑 × 黄
chapter1
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白いキャンバスに 、 黒の絵の具を広げる
ここは …… こうの方がいいかも
ただ教室に聞こえる音は 、 筆が絵の具を塗る音だけ
全員が集中しているとこがわかる
迷いもなく筆を踊らせていると後ろから不意に話しかけられた
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声の先を向くと 、 知らない人が俺の絵をみて文句をつける
な … なんなのこの人っ … 初対面なのに、
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にっこりと微笑み 、 手を目の前に出される
握手をしろという意味なのだろうか
このまま無視するのも悪いため 、筆をパレットに置いて握手をする
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俺もっ .ᐟ と嬉しいそうに言い当たり前のように隣に座って俺の絵を見る
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人とあんまり関わらなかったからか 、 すちくんのペースに合わせるのが難しい
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なんか … 、 愉快な人だなぁ 、
にこりと微笑み 、 再び絵を見る
どこか真剣な眼差しを向けたあと俺の方を向く
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意味のわからないことを急に言われ 、 唖然としてしまった
何言ってるん、 .ᐣこの人 …
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笑って誤魔化し 、 その姿を見たすちくんはそっか 、 と申し訳なさそうにしたいた
月日は経ち 、 いつの間にか大学に入って最初の講評会が迫ってきた
最初は多くの人が放課後まで残っていたがいつの間にか残っているのは俺とすちくんだけだった
… 気まずいんだよなぁ …
あれから会った時に喋るくらいの距離で2人っきりになるのが苦痛で仕方ない
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困った顔をしながら 、 俺に近寄ってくるすちくん
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キャンバスを見せられ 、 確かに緑色に塗られた部分が目立って見えた
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すちくんのパレットの色やキャンバスを細々と見て似合う色を見つける
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ふとすちくんを見ると目を見開いていて心配になる
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少し嬉しそうに黄色の絵の具を取りパレットに出す
そんな横顔を見ていると 、 つい筆を動かす手が止まってしまった
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… すちくんの横顔 、 綺麗 …
見とれていると 、 足跡がこちらに向かっているのがわかった
少し怖くなり構えていると 、 先生だった
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腕を組み頬に手を置く先生の困った顔を見てついほっとけなかった
んと … あとこれかな 、 .ᐣ
先生に頼まれた内容は 、 文化祭で使うものを持ってきて欲しいということだった
物置部屋は狭くたまにすちくんと体がぶつかって気まずい
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こんな感じかなっ 、 .ᐣ
ダンボールに小物を入れ 、 運ぼうとするとすちくんに肩を叩かれる
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何故ここにあるのか不思議に思いつつも近くで見たこともない手錠にワクワク感が溢れてしまう
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少年の心をくすぐられた気がして少し恥ずかしい
へぇ - というような顔をした後手錠を俺の近くまで持ってくる
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俺の右手首を掴み手錠を見せつけるすちくん
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すると残念そうに手錠を元の場所へ置く
び 、 びっくりした ⸝⸝
胸が妙に高鳴ったことを自覚した
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少しクスッ笑いながらダンボールを持っていくすちくんに少しイラ立ちを感じた
いつの間にか講評会の日になっていた
みんなの絵を見て 、 個性豊かな絵が羨ましく思える
… この人の絵綺麗 …
ふと俺の絵を見るとすちくんが見ていた
なんで俺の絵をっ 、
少し恥ずかしさもあり 、 すちくんの方へ行く
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俺に気付き絵を褒めてくれた
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確かに嘘はついてなかった
家で進めようとしたら猫のしっぽが当たりコップを倒し水がキャンバスの上に広がり滲んでしまった
けど 、 それは偶然じゃなくて意図的だったのかもしれない
わざわざ猫がいるリビングで危険性もわかっていたのに床にコップを置いたいた
そんな俺の行動に違和感を持った
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何それ、
俺の事なんも知らんのに 、
頑張って描いた絵が批判されたからか
もしくは、頑張って考えた内容が嘘だとバレたからか
すちくんの発言に怒りが湧いた
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つい怒鳴ってしまった
両手に力が入って 、 爪がくい込んで痛い
すちくんの方を見ると 、びっくりしたあとにっこりと笑った
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そう 、静かに答えただけだった
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何言って 、
意味がわからなかった
絵に感情なんてない
なのに 泣いてるとか
すちくんが周りを見渡し視線が俺たちに注目してるのがわかった
すると 、 次は謝ってきた
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ほんとに申し訳なさそうに謝るすちくんを見てどうすることも出来なかった
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ただ 、 一刻も早くこの場から逃げたかった
家に帰り 、 一直線にベッドにダイブする
" みこちゃんの笑い方はこんなんじゃない "
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今日の出来事が頭から離れない
すちくんの発言も 、 俺の絵も
ふと横を向くと 、滲んでいる夜空の描かれているキャンバスが目に入る
この絵が涙を流して泣いてるのはわかるのに 、
滲んじゃうほど泣いたんだなって思うかもなのに
明るい水色で塗られた空に 、 明るい緑の地面
そこに立っていた俺と知らない友人
その絵ははたから見たらとっても笑顔だった
なのにすちくんが泣いていると言った意味が理解できなかった
それと同時に
明るい色なんて使うんじゃなかった
そう深く思った