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大先生は無能ちゃうのに…
……無能じゃない、と自分は思うがな…
ut
ut
__________ッ、_______....
ut
ごめ、なさッ...!許して..!
声の方に近付くにつれて
床が濡れていった
小さな影が見える
びしゃぬれで謝っている
____
見覚えがあった
十数年前の___
__僕だ
毒親
ut(幼少期)
母親に叩かれる
小さい子供には謝るしか出来なかった
毒親
いつもそうだった
子供には任せっきり
自分はお酒に浸かってばっか
出来なかったらすぐ殴る
叩く
だがある日____
元々苛ついていたのだろう
熱湯が入った鍋を俺に向けてかけた
ut(幼少期)
毒親
小鍋程度の量だった
だが、小さな身体には
大きな跡が残った
それと同時に持病___
頭痛が発生し始めた
その後も変わらずだった
苛ついている時に変な事をしたら熱湯
良くて水バケツだった
その度に鋭い頭痛に襲われた
少し経ち、近所の人が異変に気付き
通報した
大きくなり、軍に入団した
稼ぎも無かったし 施設も出されるから
そしてみんなと出会った
ut
謝る子供の頭に手を置き、撫でる
ut(幼少期)
落ち着いてきたが 怒られると思ったのか
再び謝ろうとした
ut
ut(幼少期)
"謝らなくて良い"
初めてそう言われた
ut(幼少期)
目の前のお兄さんは微笑み
ut
ut
そして、優しい手つきで撫でてくれた
お兄さんの胸で泣き止むまで泣いた
優しく受け止めてくれた
ut(幼少期)
ut(幼少期)
ut(幼少期)
可愛らしい笑顔
嗚呼、子供は素直だな
聞かれたからには答えなきゃ
ut
ut
ut(幼少期)
こんな笑顔、軍ではした事ないなぁ
仲間との世間話でも
部下との会話でも
無能だから
無能だからなのかな....