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ザァザァと急に降り始める雨。せっかくの休日にベランダに干してあった洗濯物を慌てて室内に移動させた所で、ピンポーン、とチャイムが鳴ってインターホンを出る。
蓮
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液晶に映ったのは、半年前に別れた元彼の蓮で。
蓮
○○
蓮
そういうと蓮は確かに濡れていて、セットしたであろう髪の毛は残念な事になっていた。
蓮
シャワーを浴びて、脱衣所から出てきた蓮はスウェットの下だけ履いて、首にバスタオルをかけている。
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蓮
蓮
○○
蓮
○○
絶対忘れてやんねぇ、って笑う蓮。
半年前、私から蓮を振った。 蓮の元々の気まぐれな性格と、以前とは比べ物にならない程の多忙さに私が耐えられなくなった。寂しさに何度も泣いていた時もあった。
蓮
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蓮
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別れ話の時、蓮は嫌だ、と言い張ったけど私は折れなかった。優柔不断なこの私にここまで固い決意をさせたんだから蓮はある意味凄い。
蓮
蓮が私の頬を撫でる。ガサツなくせに、私に触れる時だけいつも優しくて。
○○
ソファから立ち上がってその手からすり抜けようとした時、すぐそばに立っていた蓮に捕まった。
蓮
強く引き寄せられて、背の低い私はあっという間に蓮の中に入ってしまう。
○○
蓮
低い声で切なそうに言う蓮に、半年かけてやっと薄れかかった思いがむくむくと溢れてきそうになる。
蓮
半年も我慢したんだぜ?と何故か自慢げに言う蓮。
○○
蓮
目の奥がじんじんしてくる。優柔不断に加えて、私は泣き虫で。
蓮
ごめんな、と珍しく素直に謝る蓮。
蓮
蓮
戻って来てくんねぇかな、ってそんな風に言われたらもう断れる訳なんかなくて。
○○
蓮
(お前は?俺の事好きなの?)
……続く
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