重いなあ……なんて思いながら、王くんの後ろをついていく。
こんな重いものを持って、どこに行くのだろうと思っていた矢先、
イヴァン・ブラギンスキ
とある空き教室に王くんは入って行った。
イヴァン・ブラギンスキ
王くんは何も言わず、手招きをして、とある机を指差した。
置けばいいのかなと思って、僕は机に教材を置く。
王耀
イヴァン・ブラギンスキ
王耀
イヴァン・ブラギンスキ
王くんはまじまじと僕の体を見て、きっと睨む。
イヴァン・ブラギンスキ
そして王くんは、はあとため息を吐いて
王耀
イヴァン・ブラギンスキ
頭が真っ白になった。
彼に向ける思いが恋心だと気付いた時から、誰にも言っていなかったのに。
気づかれないように努めていたのに。
王くんは彼の兄のような存在だろうから、きっと気持ち悪いとでも言われるのだろう。
そう思い、ビクビクと肩をすくめていた。
王耀
だが、王くんは何も言わなかった。
いや、何も言わなかったという表現は適切ではない。
ただ許容も肯定も否定もすることなく、相槌のみを打ったのだった。
王耀
イヴァン・ブラギンスキ
と、王くんは出て行ってしまう。
なんだったんだ……そう思いながらも、教室を出た。
教室を出るとすぐに
キーンコーンカーンコーン
とチャイムが鳴ってしまった。
僕は焦って階段を上る。
ギリ、授業には間に合うことができた。
先生からは、少し注意をされてしまったけれど
フェリシアーノ・ヴァルガス
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
ルートヴィッヒ
ルートヴィッヒくんの声で、みんなが立ち上がる。
ルートヴィッヒ
ルートヴィッヒ
さようならー!!
やけに揃った声が教室に響く。
そしてみんなが、開放的に帰りの支度をし始めた。
アルフレッド・F・ジョーンズ
アーサー・カークランド
アーサー・カークランド
アルフレッド・F・ジョーンズ
アルフレッド・F・ジョーンズ
フランシス・ボヌフォワ
アーサー・カークランド
フランシス・ボヌフォワ
フェリシアーノ・ヴァルガス
ルートヴィッヒ
本田菊
フェリシアーノ・ヴァルガス
本田菊
フェリシアーノ・ヴァルガス
ルートヴィッヒ
フェリシアーノ・ヴァルガス
ルートヴィッヒ
本田菊
フェリシアーノ・ヴァルガス
ルートヴィッヒ
本田菊
みんな、楽しそうに話してる。
でも、僕はいつもみんなの輪の中に入れない。
特にキクくんたちの輪には。
いや、フェリシアーノくんの輪といった方が、いいかもしれない。
僕が彼と話している時、フェリシアーノくんが僕に向ける視線は普通じゃない。
「俺のキクを取るな」とでも言いたげな視線が怖くて、いつも話しかけられない。
アルフレッドくんたちは、基本的にうるさいから好んで入りたくない。
それに彼らはきっと僕を嫌ってる。
変なやつだって思ってる。
それに、アーサーくんはきっと彼のことが好きだ。
いつもチラチラと彼のことを見ていて、いつもニヤニヤ笑っている。
正直、恋敵になりそうな人とは仲良くなりたくない。
……こうやって、逃げてばかりいるから、何年間も片思いをするしかないのだろう。
いつになったら、この気持ちは伝えられるのかな……
もしかしたら、一生、伝えられないかもな……
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
ふと、教室の前扉から、彼によく似た彼の姉が僕に手招きをした。
僕は導かれるままに彼女のもとへ行く。
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
本田桜
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
本田桜
イヴァン・ブラギンスキ
彼女はそう言ってどこかへ行ってしまった
なんだったんだ……?
コメント
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続き楽しみに待ってます!!
アアアアアアアア…めっちゃ続きが気になります…
その場に居ないのに緊張してしまっている私がいる...() それだけ緑川さんの書き方が凄いということだな!さすがです!!