/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
かな
りお、今日ってあんたが夕飯当番でしょ
りお
そうだったっけ?
かな
そうだよ
かな
とぼけないで
りお
とぼけてませんけど
りお
私、今から友達と遊びに行ってくるんで、かなさんが代わりに夕飯作ってくれません?
かな
はあ?なに言ってんの?
りお
じゃっお願いします
かな
りお!!
かな
ちっいなくなったよ
友達いるアピール超ムカつくんだけど
友達いるアピール超ムカつくんだけど
かな
ママだって何も注意しないし、りおのことばっかり甘やかして
かな
私のことは何も見てくれない
かな
りおは
かな
本当の家族じゃないのに
5年前
かな
ママぁ
かな
家の前に女の子が倒れてるよ
ママ
えっ!?やだ、誰かしらこの子
パパ
近所の子じゃないか?
かな
ちがうよ、こんな子知らない
ママ
じゃあ誰なの?気味が悪いわ
パパ
あっ横に手紙が
パパ
この子の母親からだよ
パパ
これ、ママの友達じゃないか?
ママ
えっ本当だわ
ママ
高校の同級生のさっちゃんよ
ママ
しばらく会ってなかったからどうしたかと思ってたけどお子さんがいたのね
ママ
DV夫に追われているからしばらくこの子を預かってほしいですって
ママ
とにかく家のなかに入れてあげましょう
かな
この汚い子、おうちに入れるの?
嫌だよ、ママ
嫌だよ、ママ
かな
外に置いておこうよ
パパ
かな!
そんなことを言ってはいけないよ
そんなことを言ってはいけないよ
パパ
きっとこの子はかなよりもたくさん苦労してきたはずだよ
パパ
優しくしてあげよう
かな
...うん
パパ
良い子だ
ママ
大丈夫かしら、さっちゃん
パパ
連絡は後ですれば良いよ
パパ
まずはこの子をお風呂に入れてあげよう
かな
かなも一緒に入る!!
パパ
はいはい
あの日 あの、ママの友達のさっちゃんからりおを預かった日から 私の人生が狂い始めた
ママ
今日の夕飯の当番はりおじゃない?
ママ
りおはどこに行ったの
かな
友達と遊びに行った
かな
挙げ句の果てに私に夕飯作りを押し付けてきたんだよ!
かな
ねぇ、ママから注意してよ
ママ
注意って
ママ
別にちょっとぐらい許してあげなさいよ
ママ
きっと次のかなの当番の時代わってくれるわよ
かな
そういう問題じゃなくて...
パパ
何だ、騒がしいな
かな
あっパパ
りおが私に...
りおが私に...
パパ
またりおと喧嘩したのか
パパ
いくら血が繋がってないからって喧嘩するのは違うだろ
パパ
いい加減にしなさい
かな
なんで全部私が悪いの?
かな
りおがいけないんだから
かな
ママもパパもりお、りお、りおって
かな
本当の娘は私よ！
ママ
りおだって娘よ
ママ
それに家族に本当とか偽物なんてないわ
パパ
かなのそうやって自分の方が有利みたいな価値観を直した方が良いと思うよ
ママ
そうね
もうこの話はおしまい
もうこの話はおしまい
ママ
かな、お夕飯よろしくね
パパ
楽しみにしてるぞ
かな
ちょ、ちょっと
かな
また私がのけ者扱いされた
かな
いつもそうだ
かな
まだ３人家族だったときはたくさん誉めてくれたし
かな
かまってくれた
かな
りおが来てからこの家ではりおが全てになって
かな
誉められるのもりお
かな
優しくしてもらえるのもりお
かな
本当の娘に見えるのもりお
かな
要らない存在が私
かな
確かにりおは頭も良いし、友達付き合いも上手い
かな
でも私だっていつもテストは平均点以上だし、友達だっている
かな
私とりおの何がちがうっていうの?
かな
そうだ
こんなときは芽衣に愚痴ろう
こんなときは芽衣に愚痴ろう
かな
きっと芽衣なら...
かな
芽衣～
かな
私の愚痴を聞いてくれ
芽衣
いいよ、いいよ
芽衣
どしたの、かな?
かな
親がまたりおのことばっかり贔屓してさ
かな
今萎え萎え
芽衣
また?
芽衣
あのさ、ずっと思ってたんだけどさすがにおかしくない?
かな
え?何が?
芽衣
かなの親がだよ!
芽衣
普通実の娘の方が可愛いに決まってるじゃん
芽衣
たとえ出来の良い養子がいたとしてもね
芽衣
絶対なにかがおかしい
芽衣
かな、私とかなでちょっと調べてみない?
芽衣
りおのこととかなの親のこと
かな
そんなことして良いのかな
芽衣
大丈夫よ
芽衣
だって家族なんでしょう?
かな
う、うん
芽衣
早速明日学校でりおのこと調べてみよう
かな
うん!分かった!!
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ