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恋彩の音

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恋彩の音

31 - 0話 アフターストーリー

♥

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2024年06月29日

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魚目

僕と、結婚してくれないか

 

蜂塚

僕も…っ僕も、遙さんが好き…!

  

魚目

……保護者、ですか

蜂塚

…え?

  

酉本

……今更言うのもなんだけど、あの時、君から領を奪ってごめん

魚目

……そんなふうに、言わないでください

 

友達の話は聞いてやるもんだよ

蛇沼

わぁってますよぉもう…

  

 

猫田

これからはぼくたちにも背負わせてよ

  

蛇沼

……なんとかして聞き出せねぇかな

猫田

心配だよねやっぱ

 

酉本

それでは、ライブ成功を祝しまして!

猫田

音楽をもっと好きになりたいんだっ

  

  

蛇沼

こんな汚い街で見える、お前だけが作れる青空なんだ

蛇沼

俺は、お前の歌に惚れてる

  

 

時は遡る。

幼い頃、少しの期間だけ 一緒に遊ぶ友達がいた。 その子が よく歌を歌っていたのを思い出す。

それは、 その当時ぼくは上京する前まで 住んでいた田舎の街での 刺激のない毎日に飽き飽きしていた 僕の日常に 彩りを与えてくれるものだった。

そら

ねぇ、歌ってよ

  

えー、またー?

そら

だって好きなんだもん

そら

毎日でも聞いてたいくらい

  

そんなに?

  

しょうがないなぁ空ちゃんは

そら

えへへ〜

  

そんなに好きなら本当に毎日歌ってあげる!

そら

え、いいの?!

  

その代わり約束ね

そら

?うん

  

大きくなったらおれのお嫁さんになって

そら

え、ぼ……私でいいの?

  

うん!おれの歌で幸せにしてあげる!

そら

……

そら

わかった!

そら

約束だよ、▒▒▒くん

その時のぼくは 身体が弱くて、 健康祈願のまじないのために 女の子が着るような真っ白な ワンピースを 着せられていたのだっけ。

だからこの約束はきっと、 彼がぼくを女の子だと思っていたから なんだろうと思う。

その約束をしてから 直ぐに彼は引っ越してしまった。

「絶対忘れない!大きくなっても見つけて迎えに行くから!」 彼の切ない声を今も覚えている。 太陽が眩しい夏の、小さな恋の歌。

猫田

(今でも、あの時の約束は忘れてないし)

猫田

(見つけてもらえるようにっていつでもどこでも歌ってる。)

猫田

(こうしてあの時の音楽を追って──……)

叶えられないものだと ずっと思っていた けれど、運命とは不思議なもので

猫田

…ありがとうございました!

蛇沼

………

猫田

(…あれ?あの人ずっとこっち見たまま立ちすくんでる……)

猫田

あの……?

蛇沼

っお願いします!

蛇沼

うちのボーカルになってください!

猫田

えっ…え?

君はまたぼくを 見つけ出してくれたんだ。

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