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2件
や っ ぱ 好 き で す ー 🫶🏻 き ゅ ん き ゅ ん が 、 、止 ま ら な い 笑
二口好きすぎます🫠💞 続き楽しみにしてます!!
次の日
3年生全体が体育館に集められた
ざわつく空気
いつもより少しだけ落ち着かない
○○は前に出てスクリーンを指した
〇〇
〇〇
夜道
コンビニ
複数人
曖昧な選択肢
ひとつの例を淡々と示していく
〇〇
静かな声が広い空間に通る
〇〇
〇〇
〇〇
ざわつきが少しだけおさまる
二口は後方に座り
腕を組んだまま聞いていた
ふざける声も
茶化す声もない
ただ前を見ている
昨日のことがどうしても離れなかった
そして授業は終わり
生徒たちが出ていく
○○はその場に残り
使った教材を片付けていた
紙を揃え
ケーブルをまとめる
氷室の姿はない
呼び出されたかなんとかで
その背後から足音
二口
低い声
この声の持ち主に○○は気がついてた
○○は一瞬手を止めた
二口
短い言葉
○○は1度振り返り
二口の顔をみた
○○は僅かに目を開く
驚いたのは事実だった
けれどすぐ視線を戻す
〇〇
淡々と
紙を重ねる音だけが響く
二口は言葉に詰まっていた
二口
二口
二口
○○は反応しない
二口
二口
二口
二口
二口
○○の手は止まる
〇〇
それだけ
二口は一瞬顔を歪め
床を軽く蹴りながら体育館を後にした
声は聞こえない
でも空気でわかる
入れ替わりで人が入ってきた
氷室
氷室
〇〇
氷室
氷室
氷室
私が彼を苦手とするのは
こういったところだ
〇〇
〇〇
そう言って○○は作業を進めた
その日の終わり
○○は空き教室の一角で
積まれたプリントに目を落としていた
氷室さんは職員室で作業をしているが
○○は落ち着かず空き教室に腰を下ろしていた
今日の講義の感想文
形式だけのものだ
分かってはいる
適当に数行書かれた紙
誰かの言葉をなぞっただけの感想
思ったよりも真剣に書かれているものもあった
とは言ってもそんなものはひと握りだけど
「ためになりました」
「夜道には気をつけます」
ーーそれでいい
それがこの授業の役割だ
指先がふと止まる
名前
二口堅治
紙を引き寄せる
白紙だった
1文字もない
○○はしばらくそれを見つめていた
怒りはない
呆れもない
ただ
何も書かれていない空白が
妙に重たかった
ペンを持ち
その先を軽く額に当てる
考える
言葉がないのか
それとも
書きたくないのか
それか...
〇〇
誰に向けた言葉でもなく
独り言のようにこぼれ落ちた
白紙のままのプリントを
そっと束の1番上に戻す
○○はその空白がただの反抗ではない気がしていた
そしてそれが
警察としてなのか
それとも
別の何かなのか
まだ自分でも分からなかった
警察が来てから4日目が迎えられていた
思ったよりも溶け込んでいる姿は
少し腹立たしかった
昼休みの食堂は
いつもより少し人が少なかった
授業の合間なのか
タイミングがズレたのか
二口は1人
自販機の前に立っていた
二口
ボタンを押そうとしたその時
背後から声がした
振り返ると
その声は氷室さんだった
氷室
二口は間違えて隣のコーヒーを押した
二口
二口はコーヒーを取りだしそれを見つめた
氷室
氷室
氷室
二口はコーラを指さした
氷室
と言って氷室さんはコーラを渡してくれた
氷室
氷室
氷室
そう言って軽く笑った
二口
氷室
氷室はコーヒーを少し振りながら言う
氷室
一拍おいて
氷室
氷室は缶のプルタブをひいた
氷室
二口は一瞬黙る
二口
口に出した瞬間
自分でも妙な引っかかりを覚える
二口
視線を逸らしながら言った
二口
氷室は二口の方を見ずに笑った
氷室
コーヒーを1口飲みながら続ける
氷室
氷室
氷室
冗談めいた口調
でも、軽すぎない
二口
二口は即座に睨む
氷室は気にせずネクタイを緩めた
氷室
缶が落ちる音
氷室
氷室
それだけ言って缶をふたつ手にとる
氷室
食堂の出口に向かいながら
振り返らずに言った
氷室
扉が閉まる
二口はその場に立ち尽くした
ーー子供っぽい
ーー嫌い。
胸の奥がじわっと熱くなる
二口
小さく吐き捨てる
一方廊下に出た氷室は
コーヒーを持ち替えながら
小さく息を吐いた
氷室
氷室
そういいながらも
口元には余裕のある笑みが残っていた
あの反応...
〇〇
氷室
氷室
〇〇
〇〇
氷室
○○の目が一瞬見開かれる
〇〇
氷室
氷室
○○は受け取った
〇〇
〇〇
氷室
〇〇
本当...罪な人だな
氷室
〇〇
彼の反応は
内緒にしとこう
階段の下に
○○は立ち止まっていた
手には氷室さんから貰った缶コーヒー
中身はブラック
後ろから柔らかい声
振り返ると中井柚葉が立っていた
中井
人懐っこい笑顔
○○は一瞬だけ驚いてから
自然に応じる
〇〇
ただそれだけで
特別な緊張はない
柚葉は少し近づいて
○○の手元にちらりと視線を動かす
中井
中井
〇〇
事務的過ぎない
でも踏み込みすぎてもいない質問
中井
柚葉は関心した様にいう
中井
中井
中井
その言葉を
少しだけ強調した
中井
中井
○○は隠すことなく答える
〇〇
中井
目を丸くする
中井
納得したように頷く
中井
中井
それから何気ない調子で
柚葉は話を続けた
中井
中井
〇〇
中井
○○は首を傾げた
〇〇
〇〇
淡々と答えた
柚葉は少しだけ顔を傾げる
中井
その視線が再び○○手元へ行く
中井
気づいたように言う
中井
中井
○○は一瞬自分の手元を見る
そして頷く
〇〇
柚葉は少し笑う
中井
中井
困ったような
可愛らしい声
中井
中井
中井
その言葉は柔らかく
でも確かに棘を含んでいた
けれど○○は特に気にした様子もなく
ただひとくちコーヒーを飲む
〇〇
それだけ
柚葉は一瞬言葉に詰まった
中井
笑顔を保ったまま
少し距離をとる
○○はそれに気づかない
いや
拾う必要がないと判断している
〇〇
短い挨拶
○○はその場を離れながら
缶コーヒーをみた
〇〇
〇〇
廊下を歩きながら
○○は次の予定を整理していた
次は確か...1年生だったかしら
比較的1年生は大人しいからいいけど
残りはあと1日
それが終わればこの学校とも距離ができる
そう思うと
不思議と気持ちは落ち着いていた
角を曲がったその先
二口
立っていたのは二口だった
昨日より
少し近い距離
○○は止まり
小さく会釈をした
〇〇
業務的になりすぎない程度の
挨拶
二口
短い返事
沈黙。
通り過ぎれば
それで終わるはずの時間
○○はそれを選ぼうとする
けれど
二口
二口
二口
二口の声
確認するようでいて
答えはわかっている口調
〇〇
○○は立ち止まったまま答える
〇〇
それ以上は付け加えない
二口は何か言いたげに口を開き
結局閉じる
○○はその様子を横目で見る
ーー話したいことがある。
そう感じるほどには
人の機微に鈍くない
けれど
〇〇
○○は会話を切るほうを選ぶ
〇〇
1歩踏み出す
その瞬間だった
二口
二口の声が少し低くなる
○○は足を止め振り返る
二口は視線を泳がせ
一瞬だけ言葉に迷う
○○は何も言わない
ただ、待つ
急かさない
でも踏み込まない
その距離
二口は○○の手元にふと目を落とす
まだ何も言ってないのに
そこになにかがあることを
○○はまだ気づいてない
なんで
こんなに余裕がない
いつもだったら茶化して
誤魔化して
ふざけて
それで終わり
なのに...なんで
目の前で○○が振り返る
待つという顔
急かしてもないし
期待もしない
それが妙に腹立つ
視線が勝手に下がった
手。
缶コーヒー
二口
コーヒー...
氷室さんの
あいつが当たり前みたいに渡して
○○が当たり前のように受け取ったやつ
なんで
自分でも分からない
ただ自分の持っているコーラは
少なくとも小さく見えた
ただ、気に入らない
それを持っているのが
二口
口が動く
○○は首を傾げる
〇〇
淡々
余裕
二口
確認
○○は一瞬だけ考えて
頷いた
〇〇
それだけ
胸の奥が
カッと赤くなる
あー...もう
まじで、なんなん
頭で止める前に言っていた
二口
声が思ったよりも低い
○○の目が僅かに見開かれる
二口
距離が近い
やばい。と思う
でも引けない
断られてもいい
笑われてもいい
でもこのまま行かれるのは
いちばん嫌だった
○○は缶コーヒーを見る
沈黙
その秒数がやけに長い
まぁ無理か
わかってたけど
そう思った瞬間
〇〇
その声も低かった
心臓が跳ねる
二口
聞き返す
答えはない
差し出された缶コーヒー
二口は躊躇わず口をつけた
ーー苦い
思わず顔をしかめる
二口
二口
〇〇
○○の声
その一声と
その一瞬の表情
それだけで胸がキュッと締め付けられる
氷室さんのコーヒー
大人の味
そんなのどうでもよかった
同じものを
同じ距離で
口にしたという事実だけが離れない
○○は缶コーヒーを引き取り
何事も無かったかのように言う
〇〇
と言って背中を向けた
ーーまた、置いてかれる
二口
返事は少し遅れた
苦さが
舌より先に
胸に残っていた